張先生の受験対策講座

受験勉強のガイド役となるのがこのコーナーです。受験対策のプロである張(はり)先生が、あなたの合格までの道のりをサポートします。
- プロフィール張 百々代(はり ももよ)
-
精神保健福祉士・社会福祉士。児童養護施設、老人福祉施設での勤務を経て福祉系専門学校講師に。
現在は受験対策講座講師、各大学での受験対策に従事しており、第三者後見人として精神障害者・知的障害者の成年後見活動にも携わっている。
第25回 「精神保健福祉に関する制度とサービス」
皆さんこんにちは。試験まであと4か月余りとなり、なかなか勉強の時間がとれず内心焦りを覚えている方も多いのではないでしょうか。今からでも十分間に合います。焦らずに、一つひとつ丁寧な学習を進めていきましょう。
今回は「精神保健福祉に関する制度とサービス」を取り上げていきます。この科目は、精神保健福祉法をはじめ、障害者関連法における精神障害者のための諸制度、更生保護制度、医療観察制度、社会調査の意義と目的、その具体的な方法などがその主な内容となっています。今回は、更生保護制度を中心に取り上げていきます。
では最初に前回の課題の解説をします。
- 第24回精神保健福祉士国家試験「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」
-
問題40 次の記述のうち、相談援助過程におけるインターベンションの説明として、適切なものを1つ選びなさい。
- 1 相談援助過程を振り返り、契約の終了に向けて準備する。
- 2 援助計画の進捗状況と達成状況を評価する。
- 3 個々のニーズの充足に向けて援助者や援助機関が各々の役割を遂行する。
- 4 課題分析で明らかになったニーズを充足する社会資源を選定する。
- 5 クライエントのニーズや環境に関する情報を包括的・総合的に精査する。
- 正答3
- 1 × 選択肢の記述は、ターミネーション(終結)の説明です。支援の目標が達成されたら、相談援助過程を振り返り、契約の終了に向けて感情の分かち合い、円滑な終結に向けた調整を行います。
- 2 × 選択肢の記述は、モニタリングの説明です。支援が適切に実施されているかどうか、状況の変化や新たなニーズが発生していないかどうかを検証します。必要な場合は再アセスメントをして新たな支援計画を作成し、実施します。
- 3 〇 インターベンションは、計画に基づいて支援を実施する段階です。援助者と援助機関は、クライエントのニーズ充足に向けて、それぞれの役割を遂行していきます。この際、多様な援助技術を駆使した、より質の高い実践が要求されます。
- 4 × 選択肢の記述は、プランニングの説明です。プランニングでは目標を設定し、目標の実現のための時間的枠組みを設定し、支援方法や手段についての合意を形成します。他の専門職と協働している場合は、ケース検討会やケースカンファレンスを開催して、それぞれの役割を確認しておきます。
- 5 × 選択肢の記述は、アセスメントの説明です。アセスメントでは、クライエントの現状とニーズを社会生活の全体の相互作用から、ストレングスの視点で多面的・包括的に把握し、評価します。
解答解説
いかがでしたか。「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」ではほかにも、精神科リハビリテーションをはじめ、精神科専門療法、家族教育プログラム、チーム医療、ケースワーク、スーパービジョン、ケアマネジメント等の援助技術の理論と展開方法が出題されますので、よく学習しておきましょう。
では「精神保健福祉に関する制度とサービス」の科目を取り上げていきます。今回は、「更生保護制度」を解説していきます。
受験対策コンテンツによりアクセスしやすい! けあサポアプリ版
けあサポ ― 介護・福祉の応援アプリ ―
- ※ 上記リンクから閲覧端末のOSを自動的に判別し、App StoreもしくはGoogle playへと移動し、ダウンロードが可能です。
中央法規メルマガ会員 募集中!
「精神保健福祉士」業務に役立つ新刊情報やオンラインイベント情報等を、いち早くお届けします! この機会にぜひお申し込みください。