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張先生の受験対策講座

張 百々代(はり ももよ)

受験勉強のガイド役となるのがこのコーナーです。受験対策のプロである張(はり)先生が、あなたの合格までの道のりをサポートします。

プロフィール張 百々代(はり ももよ)

精神保健福祉士・社会福祉士。児童養護施設、老人福祉施設での勤務を経て福祉系専門学校講師に。
現在は受験対策講座講師、各大学での受験対策に従事しており、第三者後見人として精神障害者・知的障害者の成年後見活動にも携わっている。


第38回 精神保健福祉士受験対策 重点ポイント・法改正①

 皆さんこんにちは。受験対策も追い込みに入っていることと思います。体調に気をつけながら最後の仕上げを行って、今までの学習の成果をより確実なものにしていきましょう。

 この講座では皆さんと一緒に、専門科目と共通科目を二巡してきました。今回からは、全科目を通じてこれだけはぜひやっておきたいと思われる法改正・新制度の分野を重点的に取り上げていきます。今回は、地域包括支援体制構築のための「社会福祉法」の改正内容を中心に取り上げていきます。ではまず前回の課題の解説をしておきましょう。

第23回 精神保健福祉士国家試験 「権利擁護と成年後見制度」

問題81 次のうち、成年後見制度において成年後見人等に対して付与し得る権限として、正しいもの1つ選びなさい。

  • 1 成年後見人に対する本人の居所指定権
  • 2 成年後見監督人に対する本人への懲戒権
  • 3 保佐人に対する本人の営業許可権
  • 4 補助人に対する本人の代理権
  • 5 任意後見監督人に対する本人の行為の取消権
正答4

解答解説

  • 1 × 居所指定権は、民法で定められている親権の一つであり、成年後見人等に対して付与されるものではありません。教育権、懲戒権などの親権の行使を確実なものにするため、「子は親権者の指定した場所に居所を定めなければならない」と、親権者には居所指定権が与えられています。親権者の居所指定権の行使によって、子自身の居住移転の自由は制限されます。なお居所指定権は、未成年後見人も行使することができます。
  • 2 × 本人に対する懲戒権は、成年後見監督人に付与されるものではありません。懲戒権は親権の一つで、親権を行う者が監護・教育の手段としてその子に対して懲らしめを行う権利のことです。懲戒権は必要な範囲内で行使することとされており、監護、教育に必要と考えられる懲戒権を逸脱した場合には、懲戒権の濫用として「親権喪失」の事由に該当します。
  • 3 × 本人の営業許可権は、保佐人に付与される権限ではありません。営業許可権は、未成年者が営業を行う際の、親権に該当します。未成年者が営業を行う場合は、親権者の許可が必要です。これは、営業内容によっては未成年者に大きな負担となるものがあるためで、親権者が許可した場合にだけ職業を営むことが認められています。未成年者は営業を許可されると、その営業について成人と同じ行為能力をもち、親権者の同意を得ずに行った行為も取消の対象とはなりません。
  • 4 〇 補助人については、家庭裁判所に対して特定の法律行為についての必要な代理権、同意権、取消権付与の申立てを行うことができます。特定の法律行為についての「代理権の付与」の申立てを受けた家庭裁判所は、それが本人のために必要であると認めた場合は、「代理権付与の審判」を行い、補助人は、その審判で定められた特定の法律行為を被補助人に代わって行うことができます。
  • 5 × 任意後見人、任意後見監督人には、代理権があるだけで、取消権、同意権はありません。任意後見制度は、本人の判断能力がまだあるうちに、本人が任意後見人を選び契約し、公正証書に特定の法律行為についての代理権を明記し、登記所に登記しておきます。法的効力の発生が必要になったとき、家庭裁判所に任意後見監督人選任の申立てを行い、家庭裁判所によって任意後見監督人が選任されると代理権の法的効力が発生します。

 いかがでしたか。「権利擁護と成年後見制度」ではこのほか、憲法における基本的人権、民法における契約、親権、認知、相続、行政不服審査、行政事件訴訟法等をよく学習しておきましょう。では今回は、地域包括支援体制のための社会福祉法の改正について取り上げていきたいと思います。



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