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張先生の受験対策講座

張 百々代(はり ももよ)

受験勉強のガイド役となるのがこのコーナーです。受験対策のプロである張(はり)先生が、あなたの合格までの道のりをサポートします。

プロフィール張 百々代(はり ももよ)

精神保健福祉士・社会福祉士。児童養護施設、老人福祉施設での勤務を経て福祉系専門学校講師に。
現在は受験対策講座講師、各大学での受験対策に従事しており、第三者後見人として精神障害者・知的障害者の成年後見活動にも携わっている。

第8回  「精神保健福祉に関する制度サービス」

 皆さん、こんにちは。今回は、「精神保健福祉に関する制度とサービス」を取り上げます。精神保健福祉法を始め、医療保険制度や年金保険制度、介護保険制度等の社会保障制度、更生保護制度、医療観察制度等の様々なサービスについて、現場で精神障害者を支援する際に必要な、総合的な諸制度やサービスに関する理解が求められる科目です。
 まず、前回の課題の解説をしてから、出題基準と過去問の分析に基づいて詳しく取り上げていきましょう。

第22回 精神保健福祉士国家試験 「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」

問題38 次のうち、ケアマネジメントにおけるチームアプローチに関する記述として、適切なもの1つ選びなさい。

  • 1 利用者の状態にかかわらず、同じ構成員で活動する。
  • 2 成員は独自に立てた計画に基づき、専門性を発揮する。
  • 3 利用者の希望する場合を除き、構成員は専門職とする。
  • 4 チームでは、プライバシー保護に配慮した上で、情報の共有化を図る。
  • 5 チーム全体に関わる方針は、リーダーが決定する。


正答4

解答解説

  • 1 適切でない。生活課題を抱える対象者を多職種で支援する場合、チームの構成員は、利用者の状態に応じて変わってきます。医療的ケアが重視される状況の場合は、医療従事者が中心のチームに、生活課題が重視されるような状況の場合は、生活を支援する構成員が中心のメンバーになります。利用者の状態は変化し流動的なので、その状態に応じた構成員で活動する柔軟性が必要です。
  • 2 適切でない。チームアプローチでは、利用者の生活課題の解決に向けて、チームとして一致した目標を設定し、その目標を達成するためにチームとしての計画を立てます。その計画に基づいて、構成員がそれぞれの専門性に基づいて支援します。
  • 3 適切でない。チームアプローチの構成は、必ずしも専門職とするわけではありません。利用者の希望に関係なく、利用者の状況と必要に応じて、専門職だけでなく、家族や地域のボランティアなどのインフォーマルなメンバーも構成員となる場合があります。
  • 4 適切。チームアプローチを行うためには、構成員による情報の共有化が必要です。この場合、プライバシー保護に十分配慮することが求められます。また、共有する情報は、必要最低限にとどめることが求められます。
  • 5 適切でない。チーム全体にかかわる方針は、構成員相互の十分な検討と合意によって決められます。チームアプローチにおけるリーダーの役割は、チームの目標達成のために、メンバー相互のコミュニケーションの円滑化、メンバー相互の理解の促進、メンバーの専門性の発揮と協働のための支援等で、チームとしての意思決定はメンバーによる検討と合意によります。

 いかがでしたか。「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」では、精神保健福祉士の実践における援助として、すべての科目が総合的に出題されます。ケースワーク、グループワーク、コミュニティソーシャルワーク、権利擁護活動等、多様な援助技術を実践に活かせる学習をしておきましょう。

 では、今回の「精神保健福祉に関する制度とサービス」について、出題基準と過去問の出題傾向を分析しながら、頻出分野を中心に対策を立てていきます。

精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(精神保健福祉法)の意義と内容

 この分野は、「精神保健福祉法」を十分学習しておきましょう。法律の目的、精神保健福祉センター、地方精神保健福祉審議会、精神医療審査会、精神保健指定医制度、退院後生活環境相談員、入院形態、精神障害者保健福祉手帳制度、家族支援などについて、諸制度の詳細と精神保健福祉士の役割を念頭において整理しておきましょう。

 現在の精神保健福祉法に至るまでの法改正と歴史的展開、精神障害者に関する施策の発展についての出題実績もありますから、精神病者監護法、精神病院法、精神衛生法、精神保健法、精神保健福祉法への変遷とその改正内容についても理解しておきましょう。

精神障害者の福祉制度の概要と福祉サービス

 「障害者基本法」の内容と今までの法改正のポイント、精神障害者施策との関係、また、障害者関係の法律における障害者の定義、障害者基本計画、障害者政策委員会等について、整理しておきましょう。

 「障害者総合支援法」に基づく精神障害者に対する具体的なサービス内容は、出題率の高い分野です。自立支援給付の内容、地域定着支援と地域活動支援センター、自立支援医療、障害支援区分認定のプロセス、基幹相談支援センターの役割等が出題されています。共通科目の「障害者に対する支援と障害者自立支援制度」と並行して、ぜひ丁寧に学習しておきましょう。また、国や都道府県、市町村が実施している、精神障害者対象の制度や福祉サービス、事業についても整理しておきましょう。

精神障害者に関連する社会保障制度の概要

 健康保険、国民健康保険、後期高齢者医療制度のしくみと費用負担、保険給付の内容、介護保険制度のしくみと利用手続き、介護保険サービスの内容、生活保護や年金制度、社会手当、雇用保険などの所得保障、障害者に対する税制優遇措置などの経済的支援制度の学習が求められています。

 国民健康保険の高額療養費制度、生活保護の医療扶助、障害年金制度、地域包括支援センター、具体的な介護保険サービス等が出題されています。地域包括支援センターの精神障害者への相談機関としての役割を理解しておきましょう。

 経済的支援として、特別障害者手当、生活福祉資金貸付制度、労働者災害補償保険、障害基礎年金、障害手当金についての出題がありましたので、それぞれの支給要件等について整理しておきましょう。

相談援助に係わる組織、団体、関係機関及び専門職や地域住民との協働

 相談援助に係る福祉サービス提供施設や機関として、保健所、地域活動支援センター、家族会、セルフヘルプグループ、ピアサポート、社会福祉協議会の地域福祉活動専門員、介護相談員、認知症サポーターなど、精神障害者にかかわる諸団体や地域住民の役割などを押さえておきましょう。

 職場のメンタルヘルスにおける労働基準監督署の役割、認知症サポーター、福祉活動専門員、精神保健福祉相談員、行政相談員、社会福祉協議会、特定非営利活動法人、主任児童委員、保護司、民生委員、ピアサポーター等が出題されています。

更生保護制度の概要と精神障害者福祉との関係

 更生保護制度の意義と目的、仮釈放の流れと手続き、地方更生保護委員会の役割、保護観察所と保護観察官、指導監督と補導援護などについて、更生保護制度の仕組みを整理しておきましょう。

 更生保護の担い手、仮釈放と協力雇用主制度、更生保護施設、断薬のための保健所の役割、自助グループ等の出題実績があります。更生保護法に規定されている更生保護制度全般の仕組み、保護司法における保護司の性格や法的位置づけ、更生保護にかかわる民間組織や団体の役割等についても整理しておきたいものです。

更生保護制度における関係機関や団体との連携

 更生保護制度の前提となる司法の仕組みとして、刑務所や少年院などの矯正施設の種類、地域定着支援センター、保護観察所の役割等の出題実績があります。近年の更生保護の対象者の特徴として、高齢者や障害のある受刑者が多いこと、矯正施設退所後の再犯の確率が高いことなどを挙げることができます。更生保護制度における司法・医療・福祉の連携の必要性と、それに対応するための更生保護施設、地域生活定着支援センター、自立更生促進センター、自立援助ホームの働きについても、理解を深めておきましょう。

医療観察法の概要

 医療観察法の目的と意義、医療観察制度のしくみ、審判決定の手続き、鑑定入院制度、指定入院医療機関、指定通院医療機関、入院処遇と通院処遇などについて、まとめておきましょう。

 医療観察法における重大な加害行為、指定入院医療機関、医療観察法の処遇内容、処遇改善請求、処遇決定に対する対応等が出題されています。この分野は、医療観察制度のしくみについて詳細に問われる傾向がありますので、よく学習しておいてください。今回は後ほどこの分野を取り上げて解説していきます。

医療観察法における精神保健福祉士の専門性と役割

 医療観察法において、精神保健福祉士はどのような役割を担っているのか、具体的に、保護観察所に配置される社会復帰調整官の業務内容として、生活環境の調査、生活環境の調整、精神保健観察、関係機関相互間の連携の確保等の具体的な内容を理解しておきましょう。

 社会復帰調整官、精神保健参与員について出題されています。医療観察制度の担い手とそれぞれの役割、精神保健福祉士資格の役割等も確認しておきましょう。

社会資源の調整・開発に係わる社会調査の意義、目的、倫理、方法及び活用

 精神保健福祉士のソーシャルワーカーとしての活動が、社会調査を踏まえた根拠に基づいた実践となるために、社会調査の意義と目的、社会調査における倫理や個人情報の取り扱い等に注意して学習しておくとよいでしょう。

 精神科デイケアにおけるSSTの効果調査、住民意識調査、精神障害者福祉のニーズ調査についての出題がみられます。社会調査における倫理綱領及び具体的な調査方法としての横断調査、縦断調査、量的調査、質的調査について学習しておきましょう。コホート調査、エスノグラフィー、実験計画法、折半法、多変量解析法等が出題されています。
 以上、全体を概観してきましたが、今回は「医療観察法」について解説していきます。

医療観察法の概要

 医療観察法は、心身喪失等の理由で重大な他害行為を行った者に、医療の確保と社会復帰の促進を図ることを目的としています。重大な他害行為とは、「殺人、放火、強盗、強制性交等、強制わいせつ、傷害」と定義されています。管轄は、対象者の住所、居所若しくは現在地又は行為地を管轄する地方裁判所になります。

 加害者が、心神喪失等により責任能力がなく、「無罪」「減刑」「不起訴」になった場合、検察官は地方裁判所に対して、医療観察法による処遇の申し立てを行います。検察官申し立てには、必ず弁護士である付添人を付けなければならないことになっています。

鑑定入院

 検察官から審判の申し立てを受けた地方裁判所は、まず精神鑑定のために「鑑定入院命令」を出します。入院期間は原則として2か月以内で、必要な場合は1か月の延長が可能です。鑑定入院では、検査、診断だけではなく、精神科治療も行われます。

 「鑑定入院医療機関」は、対象者を鑑定入院させるための施設として取りきめられた精神科病院(総合病院の精神科病棟を含む)のことで、「鑑定医」とは、鑑定入院した対象者の鑑定を行うよう裁判所に命令された医師で、精神保健審判員とは別の医師でなければなりません。

 鑑定医は鑑定後、「医療観察法」に基づく入院による医療の必要性について、鑑定結果に医学的見地からの意見を付して、地方裁判所に提出する義務があります。

生活環境の調査

 検察官から審判の申し立てを受けた地方裁判所は、保護観察所に対して対象者の「生活環境の調査」を依頼します。依頼を受けた保護観観察所は、対象者の居住の有無、生計の状況、家族の状況や家族関係、生活歴等、生活環境の調査を実施し、「生活環境調査報告書」を地方裁判所に提出します。

地方裁判所による審判

 申し立てを受けた地方裁判所は、「裁判員1名」と、一定の研修を受けた精神科の医師である「精神保健審判員」の2名による合議体を構成します。必要なときは、「精神保健参与員」の意見を聴取します。精神保健参与員は、厚生労働大臣があらかじめ作成した、精神障害者の保健及び福祉に関する専門的知識及び技術を有する精神保健福祉士等の名簿の中から、地方裁判所が事件ごとに指定します。

 地方裁判所は、鑑定入院報告書と生活環境調査報告書等を勘案し、医療観察法における医療の必要性を判断し審判を下します。地方裁判所の審判には、「入院決定」「通院決定」「不処遇」の3種類があります。入院決定あるいは通院決定がおりたら、厚生労働大臣が選定した指定入院医療機関あるいは指定通院医療機関に通院します。

医療観察制度の概略

法の目的 心身喪失等の理由で重大な他害行為を行った者に、医療の確保と社会復帰の促進を図ることを目的とする
重大な他害行為「殺人、放火、強盗、強制性交等、強制わいせつ、傷害」
対象心神喪失等の理由で重大な他害行為を行い「不起訴処分」「無罪」「減刑」になった者
検察官申立て検察官は地裁に処遇の審判の申立てを行う
鑑定入院 地方裁判所は鑑定入院命令を出す。
入院期間は原則として2か月以内(1か月延長可)
鑑定入院では検査、診断、精神科治療を実施
鑑定医は鑑定結果に医学的見地からの意見を付して地方裁判所に提出
鑑定入院医療機関は、「鑑定入院施設」として決められた精神科病院
生活環境の調査 地方裁判所は保護観察所に生活環境の調査を依頼。保護観観察所は調査を実施し地裁に提出
地裁による審判 裁判官と精神保健審判員による合議体で審判を実施。必要に応じ精神保健参与員の意見を聴く
審判の種類 地方裁判所の審判には、「入院決定」「通院決定」「不処遇」の3種類がある

入院処遇

 次に、入院処遇についてみていきましょう。地方裁判所から入院決定が下されたら、国公立病院で厚生労働大臣の指定を受けた「指定入院医療機関」に入院します。入院中は、社会復帰を促進するために病状の改善のために必要な治療や指導を受けます。
 入院中の本人の外出・外泊に関しては、指定医療入院機関の管理者は、入院対象者を医学的管理の下に、指定入院医療機関の敷地外に、外出・外泊させることができます。

生活環境の調整

 保護観察所の社会復帰調整官は、保護観察所長の命を受けて、退院後の地域社会への円滑な移行を進めるために、退院後の居住の確保や身元引受人、精神保健福祉サービスの調整等、「生活環境の調整」を行います。

退院許可の申し立て

 指定入院医療機関の管理者は、入院患者が入院医療を行う必要がなくなったと判断した場合は、保護観察所長の意見を付して直ちに地方裁判所に「退院許可の申し立て」をしなければなりません。退院許可の申し立てを受けた地方裁判所は、合議体により、退院あるいは入院継続のいずれかの判断を下します。地裁による退院許可がおりた場合は、通院処遇に移行します。

入院継続確認の申し立て

 指定入院医療機関の医師が入院医療の継続の必要性を認める場合は、管理者は裁判所の入院決定があった日から起算して6か月以内に、保護観察所長の意見を付して、地方裁判所に「入院継続確認の申し立て」をしなければなりません。地方裁判所による入院継続決定があった後も、6か月ごとに入院継続の申立てを行わなければなりません。

入院決定等に関する不服申し立て

 次に、不服申し立て制度についてみていきましょう。地方裁判所が下した入院決定や通院決定の審判に対して不服があり、それが重大な誤認又は処分の著しい不当を理由とする場合は、対象者、保護者、付添人は2週間以内に高等裁判所に抗告できます。また、高等裁判所の決定に不服がある場合は、最高裁に抗告できます。

入院者の処遇に関する不服申し立て

 本人に対する入院処遇内容への不服がある場合、本人又は保護者は、厚生労働大臣に対して処遇改善請求を行うことができます。処遇改善請求を受けた厚生労働大臣は、社会保障審議会に通知し、審議を求めなければなりません。

入院処遇

指定入院医療機関国公立病院で厚生労働大臣の指定を受けた医療機関
費用負担全額国費負担
生活環境の調整対象者が入院中に保護観察所による生活環境の調整を実施
退院地方裁判所の退院許可決定による
入院継続6か月ごとに地方裁判所による入院継続確認決定が必要
入院決定等の不服申し立て地方裁判所の入院決定・通院決定の審判に対して不服がある場合は、対象者、保護者、付添人は2週間以内に高等裁判所に抗告できる。高等裁判所の決定に不服がある場合は最高裁に抗告できる。
入院処遇の不服申し立て入院処遇への不服がある場合、本人又は保護者は、厚生労働大臣に処遇改善請求を行うことができる。

地域処遇

 検察官による審判請求に対して、地方裁判所から通院決定が下されると、指定通院医療機関に通院し「通院処遇」を受けることになります。通院処遇期間は、原則3年で最大2年の延長が可能です。指定通院医療機関に通院中も、精神保健福祉法に基づく入院は可能です。

精神保健観察

 通院処遇期間中は、精神保健観察の対象となります。精神保健観察に付された者は、速やかにその居住地を管轄する保護観察所の長に、その居住地を届け出なければなりません。精神保健観察は社会復帰調整官によって行われます。

 精神保健観察に付された者には、「守るべき事項」が定められています。一定の住居に居住すること、住居を移転し又は長期の旅行をするときはあらかじめ保護観察所の長に届け出ること、保護観察所の長から出頭又は面接を求められたときはこれに応ずることとされています。「守るべき事項」に違反すると、地方裁判所の決定により入院あるいは再入院の措置が採られます。

ケア会議の開催

 通院決定が下されると、社会復帰調整官は保護観察所長の命により、ケア会議を開催し「処遇実施計画」を作成しなければなりません。ケア会議には、指定通院医療機関、保護観察所、地方裁判所、行政職員、保健医療機関、福祉サービス機関等の関係者等が招集され処遇実施計画が作成され、その処遇計画に基づいて関係機関は地域処遇を支援します。地域処遇における医療観察期間終了後は、一般の精神医療に移行し精神保健福祉を継続します。

地域処遇

指定通院医療機関 厚生労働大臣から指定を受けた指定医通院医療機関に通院する
指定通院医療機関に通院中も、精神保健福祉法に基づく入院は可能
通院期間原則3年。2年以内延長可能。
精神保健観察社会復帰調整官によって精神保健観察を受ける
ケア会議の開催保護観察所はケア会議を開催し、処遇の実施計画を定める

社会復帰調整官

 最後に、医療観察制度の担い手について整理しておきましょう。
 社会復帰調整官は、国家公務員で医療観察法に基づき保護観察所に配置されます。入院決定者の退院後の生活環境の調整、通院決定者の精神保健観察、ケア計画案の作成、関連機関との連絡調整等を行います。社会復帰調整官の任用要件は、精神保健福祉士、その他一定の経験のある保健師、看護師、作業療法士、社会福祉士等となっています。

精神保健審判員

 精神保健審判員は、医療観察法に基づき地方裁判所において、裁判官とともに審判を行う精神科の医師(精神保健指定医)です。

精神保健参与員

 精神保健参与員は、地方裁判所の裁判官と精神保健審判員が行う対象者への処遇決定に対し、求められた場合、精神保健福祉の観点から必要な意見を述べる者です。厚生労働大臣があらかじめ作成した、精神障害者の保健及び福祉に関する専門的知識及び技術を有する精神保健福祉士等の名簿の中から、地方裁判所が事件ごとに指定します。

医療観察制度の担い手

社会復帰調整官国家公務員。医療観察法に基づき保護観察所に配置される。生活環境調査・調整、精神保健観察、処遇計画案の作成等を実施
精神保健審判員医療観察法に基づき地方裁判所で裁判官とともに審判を行う精神科の医師(精神保健指定医)
精神保健参与員 裁判官と精神保健審判員が行う対象者への処遇決定に対し、精神保健福祉の観点から必要な意見を述べる

 いかがでしたか。更生保護制度、障害者総合支援法、介護保険制度等についてもよく学習しておきましょう。次回は、「精神障害者の生活支援システム」を取り上げます。では、第22回精神保健福祉士国家試験から今回の課題を挙げておきますので、チャレンジしてみてください。

第22回 精神保健福祉士国家試験 「精神保健福祉に関する制度とサービス」

問題67 「医療観察法」における鑑定入院に関する次の記述のうち、正しいもの2つ選びなさい。

  • 1 医学的観点から「医療観察法」に基づく入院による医療の必要性について意見をまとめる。
  • 2 検査・診断のみならず、 精神科治療も行われる。
  • 3 「精神保健福祉法」で規定された指定病院において実施される。
  • 4 入院期間は、原則4週間が限度とされている。
  • 5 鑑定は、精神保健審判員が実施する。