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張先生の受験対策講座

張 百々代(はり ももよ)

受験勉強のガイド役となるのがこのコーナーです。受験対策のプロである張(はり)先生が、あなたの合格までの道のりをサポートします。

プロフィール張 百々代(はり ももよ)

精神保健福祉士・社会福祉士。児童養護施設、老人福祉施設での勤務を経て福祉系専門学校講師に。
現在は受験対策講座講師、各大学での受験対策に従事しており、第三者後見人として精神障害者・知的障害者の成年後見活動にも携わっている。

第25回 「精神保健福祉に関する制度とサービス」

 皆さん、こんにちは。厳しい暑さのなかにも、秋の気配を感じる頃となってきました。試験まで5か月余りとなり、忙しさのなかでなかなか時間が取れず内心焦りを覚えている方も多いのではないでしょうか。今からでも十分間に合います。焦らずに、一つひとつ丁寧な学習を進めていきましょう。

 今回は「精神保健福祉に関する制度とサービス」を取り上げていきます。この科目は、精神保健福祉法をはじめ、障害者関連法における精神障害者のための諸制度、更生保護制度、医療観察制度、社会調査の意義と目的とその具体的な方法などがその主な内容となっています。今回は、精神保健福祉法における入院形態と医療観察制度について取り上げます。では、最初に前回の課題の解説をしておきましょう。

第21回 精神保健福祉士国家試験 「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」

問題44 地域活動支援センターに勤務するG精神保健福祉士は、利用者のHさんから、次のような相談を受けた。Hさんは、「今のマンションに一人暮らしをするようになって半年たったけれど、昨日、管理人さんから自転車を停める場所が間違っていると注意を受けたんです。停める場所には、いつも注意しているので、絶対に間違っていないと話したのですが、なかなか信じてもらえずに…。もう一度確認してもらったら、管理人さんの勘違いだったんです。どうして疑われたのかな…。病気だからかな」と、涙ぐみながら話した。G精神保健福祉士は、「半年も住んでいるのに、悔しかったですよね」と返答した。

 次のうち、G精神保健福祉士は行った面接の技法として、適切なもの1つ選びなさい。

  • 1 要約
  • 2 繰り返し
  • 3 感情の反映
  • 4 言い換え
  • 5 支持


正答 3

解答解説

  • 1 適切でない。要約とは、クライエントの話を的確にまとめて伝えることである。クライエントの話は、断片的な事柄の羅列であったり、前後関係が明確でなく起承転結がはっきりしなかったりするので、クライエントの話の内容を的確にまとめてクライエントに伝えることにより、クライエントの抱える複雑な問題を整理することができる。G社会福祉士は、要約はしていない。
  • 2 適切でない。繰り返しとは、クライエントの話の内容のポイントを、クライエントが使った表現を使用してそのまま繰り返して伝えることで、この繰り返しによって、クライエント自身の気持ちを援助者が正確に理解しているかどうかを確かめることができ、クライエントは自分の言ったことを援助者が正しく理解してくれていることを確かめることができる。G精神保健福祉士はHさんの言った言葉を繰り返してはいない。
  • 3 適切。精神保健福祉士は、現在のクライエントの感情を適切に言語化して返すことで、G精神保健福祉士は「悔しかったですよね」とHさんの感情を言語化している。援助者が感情を反映することにより、クライエント自身が自分の感情に気づき援助者に受容されていることを知ることができる。感情を的確に反映することによって、クライエントとの信頼関係が深められていく。
  • 4 適切でない。言い換えとは、クライエントが話した内容を変えずに、簡潔に援助者の言葉に言い換えて返すことである。援助者がクライエントの話の内容を的確に理解しているかを確認し伝えることができるため、援助者が自分の話した内容を的確に把握するし自分を本当にわかってくれていることを確認することができる。G精神保健福祉士はHさんの言った内容を言い換えてはいない。
  • 5 適切でない。支持とは、クライエントの感情や経験を尊重し支えていく表現と態度のことで、クライエントを受け止め話しやすいように促しを与え、言葉や感情に具体的に頷いたり、相づちを打つこと、クライエントの語ったことを承認していくことなどが該当する。G精神保健福祉士はHさんに対して頷きや相づちを打ってはいない。

 いかがでしたか。「精神保健福祉援助技術の理論と相談援助の展開」ではこのほか、精神科リハビリテーションをはじめ、精神科専門療法、家族教育プログラム、チーム医療、ケースワーク、グループワーク、スーパービジョン、ケアマネジメント等の各援助技術の理論と展開方法もよく学習しておきましょう。

 では、「精神保健福祉に関する制度とサービス」の科目を取り上げていきます。今回は、精神保健福祉法における入院形態と、医療観察法について解説します。