メニュー(閉じる)
閉じる

ここから本文です

張先生の受験対策講座

張 百々代(はり ももよ)

受験勉強のガイド役となるのがこのコーナーです。受験対策のプロである張(はり)先生が、あなたの合格までの道のりをサポートします。

プロフィール張 百々代(はり ももよ)

精神保健福祉士・社会福祉士。児童養護施設、老人福祉施設での勤務を経て福祉系専門学校講師に。
現在は受験対策講座講師、各大学での受験対策に従事しており、第三者後見人として精神障害者・知的障害者の成年後見活動にも携わっている。

第24回 「精神保健福祉援助技術の理論と相談援助の展開」

 皆さん、こんにちは。今回は「精神保健福祉援助技術の理論と相談援助の展開」を取り上げます。精神障害者を支援するための援助の理論は、精神保健福祉士として実践現場で求められる大切な知識ですから、各分野ごとに整理しながら、確実に学習しておきましょう。では、最初に前回の課題の解説をしておきます。

第21回 精神保健福祉士国家試験

問題28 次の記述のうち、精神保健福祉士が行うアドボカシーにおける介入機能の説明として、適切なもの1つ選びなさい。

  • 1 ソーシャルワーカーの理念と組織・制度の問題を結びつけるために、クライエント集団と地域福祉政策とを結び付ける。
  • 2 日常的なジレンマを抱えながらも、弁護や変革を主体的に推進する。
  • 3 クライエントの置かれている環境や状況に対して、問題を見付け出し提起する。
  • 4 制度や組織との仲介者・媒介者として、個別の問題を扱う。
  • 5 制度や組織の壁に対して、専門職としては中立を保ちながらも、クライエントの利益のために代弁する。

正答 1

解答解説

  • 1 適切。アドボカシーにおける介入の機能とは、ソーシャルワーカーとしての権利擁護の理念を実践するために、制度や組織の問題を明らかにし、クライエント集団と地域福祉政策を結びつけて解決しようと介入する機能のことである。主にクラスアドボカシーで用いられる。
  • 2 適切でない。クライエントの権利が侵害されるようなジレンマを抱える状況に対して、制度やサービスの整備、拡充、資源の開発を求めて、法制度の改正や改革に向けた活動を主体的に推進するのは、変革の機能である。
  • 3 適切でない。環境や状況のためにクライエントが抱えている問題を発見し、問題提起を行う機能は、発見の機能である。
  • 4 適切でない。個別の当事者のニーズと、制度や組織、サービスや資源を調整し結合させる、仲介者・媒介者としての機能は、調整機能である。
  • 5 適切でない。制度や組織に対して、当事者の利益のために代弁する機能は対決の機能である。



第19回 精神保健福祉士国家試験

問題27 次の記述のうち、精神障害者の権利譲渡を行う際の調整機能の説明として、正しいもの1つ選びなさい。

  • 1 クライエントのニーズと制度を結び付けるために、仲介・媒介することである。
  • 2 法制度の改正・改革に向けた活動や、新たなサービスづくりを行うことである。
  • 3 クライエント自身に、自らのニーズと権利に気付きをもたらすことである。
  • 4 自分の権利主張が難しい状況にあるクライエントを支援することである。
  • 5 多様な立場の人々に対して、精神障害に関する理解を求めることである。


正答 1

解答解説

  • 1 正しい。調整機能とは、クライエントと制度の間に立ち、当事者のニーズと制度のサービスや資源を調整し結合させる仲介者としての機能である。主に、ケースアドボカシーで用いられる。
  • 2 誤り。法制度が未整備なためにクライエントの権利が侵害されるような状況に対して、制度やサービスの整備、拡充、資源の開発を求めていく機能は、変革の機能である。
  • 3 誤り。クライエント自身も気づいていないニーズや権利に気づきをもたらしその問題を提起するのは、発見の機能である。環境や状況のためにクライエントが抱えている問題を発見し、問題提起を行う。
  • 4 誤り。自分の権利主張が難しい状況にあるクライエントを支援することは、ケースアドボカシーにおける代弁機能である。クライエントの権利を代弁し、権利が護られるために権利を主張し、必要な援助を受けられるように支援する。
  • 5 誤り。精神障害に関する理解を深めることは、啓発の機能である。精神障害者の権利擁護のためには、人々の精神障害に対する正しい知識と啓発が必要であり、アドボケイターには、人々の精神障害に対する理解を深め意識を啓発する役割がある。

 いかがでしたか。この科目では、相談援助の対象・価値・倫理・意義や、関連専門職等についても理解を深めておきましょう。

 では、「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」を取り上げていきます。この科目では、精神科リハビリテーション、ケースワーク、グループワークの特質と、それぞれの展開、面接技法、スーパービジョンとコンサルテーション、地域移行支援、ケアマネジメント、ネットワーキング等、幅広い分野の援助技術についての学習が求められます。
 今回は、コミュニケーション技法について取り上げていきます。