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張先生の受験対策講座

張 百々代(はり ももよ)

受験勉強のガイド役となるのがこのコーナーです。受験対策のプロである張(はり)先生が、あなたの合格までの道のりをサポートします。

プロフィール張 百々代(はり ももよ)

精神保健福祉士・社会福祉士。児童養護施設、老人福祉施設での勤務を経て福祉系専門学校講師に。
現在は受験対策講座講師、各大学での受験対策に従事しており、第三者後見人として精神障害者・知的障害者の成年後見活動にも携わっている。

第20回 権利擁護と成年後見制度

 皆さん、こんにちは。今回は「権利擁護と成年後見制度」を取り上げます。この科目は精神保健福祉士として精神障害者の権利を護る立場にある私たちが、実践の場で法的根拠に基づいて、如何に精神障害者の権利を護っていくかという具体的な知識を問われる科目です。苦手に感じる受験生が多いかもしれませんが、身近な行為を法律的な視点で考える訓練をしていきましょう。

 では、まず前回の保健医療サービスの課題の解説をしていきます。

第21回 精神保健福祉士試験 「保健医療サービス」

問題70 日本の公的医療保険の給付内容に関する次の記述のうち、最も適切なもの1つ選びなさい。

  • 1 療養の給付に係る一部負担金割合は、被保険者が75歳以上で、かつ、現役並み所得の場合には2割となる。
  • 2 高額療養費の自己負担限度額は、患者の年齢や所得にかかわらず、一律に同額である。
  • 3 食事療養に要した費用については、入院時食事療養費が給付される。
  • 4 出産育児一時金は、被保険者の出産費用の7割が給付される。
  • 5 傷病手当金は、被保険者が業務上のケガで労務不能となった場合に給付される。

正答 3

解答解説

  • 1 適切でない。療養の給付に係る一部負担割合は、被保険者が75歳以上で現役並み所得の場合は3割負担となる。医療保険の負担割合は年齢と所得によって決められており、義務教育就学前は2割負担、義務教育就学から70歳未満は3割負担、70歳以上75歳未満は原則2割負担で現役並み所得者は3割負担、75歳以上は原則1割負担で現役並み所得者は3割負担となっている。
  • 2 適切でない。高額療養費の自己負担限度額は年齢と所得に応じて定められており、70歳以上は6段階、70歳未満は5段階に設定されている。高額療養費制度とは、同一月に支払った医療費の自己負担額が高額になった場合、所得に応じて設定されている自己負担限度額を超えた分が支給される制度である。入院時の食費や居住費、差額ベッド代、選定療養や評価療養、患者申し出療養の自己負担分は、高額療養費の支給対象にはならない。
  • 3 適切。入院時食事療養費は、被保険者が病気やけがで入院したときに療養の給付と併せて支給される、入院患者が支払う標準負担額以外に要する食事の費用で、標準負担額は所得に応じて決められている。
  • 4 適切でない。出産育児一時金とは、被保険者が出産した場合の分娩のための費用で、原則42万円の定額が支給される。産科医療保障制度に未加入の病院で出産した場合は、40万4千円の支給になる。被保険者の家族が出産した場合は、同額の家族出産育児一時金が支給される。家族出産育児一時金は、国民健康保険と後期高齢者医療制度にはない。
  • 5 適切でない。傷病手当金は、業務外の事由による病気やけがのために休業した期間、事業主から給与の支払いが受けられない場合に支給されるものである。仕事を休み始めてから連続した3日間は待機という位置づけで、4日目から1年6カ月間、給与の3分の2が支給される。傷病手当金は、国民健康保険と後期高齢者医療制度では任意給付とされている。業務上の怪我で労務不能となった場合に給付されるのは、労働者災害補償保険の休業補償給付である。

 いかがでしたか。「保健医療サービス」は、医療保険制度のほか、診療報酬、医療法に規定されている医療提供施設、病院類型、医師や看護師などの医療専門職の役割、地域医療における連携等をよく学習しておきましょう。

 では、今回の「権利擁護と成年後見制度」について、出題基準をもとに過去の出題傾向を分析し対策を立てていきます。