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張先生の受験対策講座

張 百々代(はり ももよ)

受験勉強のガイド役となるのがこのコーナーです。受験対策のプロである張(はり)先生が、あなたの合格までの道のりをサポートします。

プロフィール張 百々代(はり ももよ)

精神保健福祉士・社会福祉士。児童養護施設、老人福祉施設での勤務を経て福祉系専門学校講師に。
現在は受験対策講座講師、各大学での受験対策に従事しており、第三者後見人として精神障害者・知的障害者の成年後見活動にも携わっている。

第15回 福祉行財政と福祉計画

第21回 精神保健福祉士国家試験 「地域福祉の理論と方法」

問題41 高齢者保健福祉の領域における地域包括ケアの推進に関して、地域福祉と関連する記述のうち、適切なもの2つ選びなさい。

  • 1 介護保険法の改正(2014年(平成26年))で、市町村に地域ケア会議が必置の機構として法定化された。
  • 2 生活支援体制整備事業に規定された地域福祉コーディネーターが市町村に配置され、協議体づくりが進められている。
  • 3 介護予防・日常生活支援総合事業では、ボランティア、NPO、民間企業、協同組合などの多様な主体がサービスを提供することが想定されている。
  • 4 在宅医療・介護連携推進事業には、地域住民への普及啓発が含まれる。
  • 5 介護保険法では、要介護認定に関わる主治医の意見に認知症初期集中支援チームの、地域での活用に関する記載が義務づけられた。


正答 3、4

解答解説

  • 1 適切でない。2014年(平成26年)の介護保険法改正で規定された地域ケア会議は、市町村に設置することが努力義務として規定されました。地域ケア会議は、高齢者個人に対する支援の充実と、それを支える社会基盤の整備を同時に進めていく地域包括ケアシステムの実現を目的として設置されるものです。会議の構成員は、自治体職員、地域包括支援センター職員、ケアマネジャー、介護事業者、民生委員、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、医師、歯科医師、薬剤師、看護師、管理栄養士、歯科衛生士、その他必要に応じて、直接サービス提供に当たらない専門職種も参加するとされています。
  • 2 適切でない。生活支援体制整備事業に配置が規定されているのは、生活支援コーディネーターです。地域づくり推進員とも呼ばれ、地域における生活支援サービスの充実と、高齢者の社会参加、介護予防の推進を図る役割があり、地域資源の開発やネットワークの構築、協議体づくりが求められています。雇用形態は、常勤、非常勤、ボランティア等のいずれであるかは、問われません。職種、人数、配置場所、勤務形態についても一律の規定はなく、資格要件に関する規定もありません。地域の実情に応じた多様な配置が可能で、市町村や地域包括支援センターと連携しながら活動することが求められています。
  • 3 適切。まだ要介護状態には至っていない要支援認定者と基本チェックリスト該当者を対象とし、介護予防と日常生活支援を行います。要介護状態になることの予防と、一人ひとりの生活状況にふさわしい日常生活支援を行うことで、高齢者の地域での生活を支援し、その人らしく地域で生活できることを支援する事業です。このサービスは、ボランティア、NPO、民間企業、協同組合等の多様な主体がサービスを提供することが想定されています。
  • 4 適切。在宅医療・介護連携推進事業は、医療関係者と介護関係者が連携して、地域における高齢者の在宅医療や在宅介護についての利用調整や、情報共有によって地域包括ケアシステムを推進していくことを目的としています。地域医療と介護の資源の把握、在宅医療と在宅介護連携、在宅医療・在宅介護の提供体制の構築、情報共有・連携の支援、医療・介護関係者の研修、地域住民への普及啓発、関係市町村の連携という役割があります。「地域住民への普及啓発」事業では、地域住民を対象にしたシンポジウム等の開催、パンフレット、チラシ、広報、ホームページ等を活用した在宅医療・介護サービスに関する普及啓発、在宅での看取りについての講演会の開催などを行います。
  • 5 適切でない。要介護認定の主治医意見書に、認知症初期集中支援チームの地域での活用に関する記載を義務付ける規定はありません。認知症初期集中支援チームとは、介護保険制度の包括的支援事業の「認知症総合支援事業」に設置されるチームで、複数の専門職が認知症患者やその家族を訪問しアセスメントして、家族支援を含めて初期の集中的支援を行うものです。チームは、医療保健福祉に関する国家資格を有する者専門職2名以上と、認知症サポート医1名の計3名以上で構成されます。

 いかがでしたか。「地域福祉の理論と支援」では、地域福祉の理念、地域福祉の発展過程、社会福祉協議会、共同募金、民生委員の組織と役割、地域のニーズ把握、第三者評価などについても、十分に学習しておきましょう。

 それでは、今回の「福祉行財政と福祉計画」について、出題傾向を分析し、対策を立てていきたいと思います。この科目は大きく分けて、「福祉行政」「福祉財政」「福祉計画」という3つの分野から構成されています。