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張先生の受験対策講座

張 百々代(はり ももよ)

受験勉強のガイド役となるのがこのコーナーです。受験対策のプロである張(はり)先生が、あなたの合格までの道のりをサポートします。

プロフィール張 百々代(はり ももよ)

精神保健福祉士・社会福祉士。児童養護施設、老人福祉施設での勤務を経て福祉系専門学校講師に。
現在は受験対策講座講師、各大学での受験対策に従事しており、第三者後見人として精神障害者・知的障害者の成年後見活動にも携わっている。

第7回 精神保健福祉の理論と相談援助の展開(2)

 皆さん、こんにちは。もう過去問は解き始めていますか。中央法規出版から、第19回から第21回までの最新の国家試験3年分の過去問解説集が出版されました。本試験までに過去の問題の3年分を3回以上は解いて、理解を深めておくことをおすすめします。早すぎることはありません。ぜひ、早めに着手してください。

 今回は、「精神保健福祉の理論と相談援助の展開(2)」を取り上げていきます。現場で相談援助を実践していくための具体的な援助技術や諸制度に焦点を当てていきます。
 では、最初に前回の課題の解説をしておきましょう。

第21回 精神保健福祉士国家試験 「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」

問題39 次の記述のうち、ソーシャルワークにおける権利擁護の中の代弁機能に当たるものとして、正しいもの1つ選びなさい。

  • 1 風呂に入っておらず衛生の保持ができていない子どもがいたため、保護者面談で状況を把握した。
  • 2 購入した商品の不満をうまく伝えられない通院患者から依頼を受けて、消費生活センターに同行した。
  • 3 精神科の入院患者に対し、精神医療審査会の役割と利用の仕方について学習会を開催した。
  • 4 被災者に対する医療費減免に関する制度の存続を求めて、関係自治体に対し話し合いを求めた。
  • 5 金銭管理に困難のある精神障害者の家族に対し、日常生活自立支援事業とその窓口を伝えた。


正答 2

解答解説

  • 1 誤り。衛生保持ができていない子どもについて、保護者面談でその子どもの生活状況や背景を知るのは、その子どもの権利擁護のための情報収集による発見機能である。保護者面談や他のさまざまな側面からの情報収集により、子どもが置かれた環境を把握することを通して、現状の課題を発見し、権利擁護のために今後の介入のあり方の方向性を見出すことができる。
  • 2 正しい。権利擁護の代弁機能とは、本人が自分自身の意見や考えをうまく表明できないような場合、その思いを本人の代わりに相手に伝える機能である。購入した商品に不満があっても、それを適切に表明できない通院患者から依頼があった場合、消費生活センターに同行して、購入の経緯やその商品に対する不満等を代弁し、消費者としての権利を護ることは、代弁機能に該当する。
  • 3 誤り。精神医療審査会は、精神科の入院患者の権利を護るために設置されている機関である。その機関の役割や利用の仕方についての学習会を開催することで、入院患者の権利がどのように守られる仕組みがあるかを理解し、その利用方法を知ってもらうことができる。これは、権利擁護のための、制度に関する情報提供活動に当たる。
  • 4 誤り。被災者に対する医療費減免に関する制度存続のため、自治体に話し合いを求めるのは、ソーシャルアクションに当たり、権利擁護の変革の機能に該当する。変革の機能とは、制度やサービスの整備や拡充、資源の開発等を求めていく機能である。
  • 5 誤り。金銭管理に困難のある精神障害者の家族に対して、日常生活自立支援事業とその窓口を紹介するのは、権利擁護のための、制度についての情報提供活動に当たる。日常生活自立支援事業の目的やしくみ、利用対象者、契約締結方法や利用料などの情報を提供することによって、金銭管理という本人の権利を護ることにつながる。

 いかがでしたか。権利擁護のさまざまな機能を押さえておきましょう。では、今回は前回に引き続き、「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」の(2)として、出題基準と過去の出題傾向の分析をもとに対策を立てていきます。