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張先生の受験対策講座

張 百々代(はり ももよ)

受験勉強のガイド役となるのがこのコーナーです。受験対策のプロである張(はり)先生が、あなたの合格までの道のりをサポートします。

プロフィール張 百々代(はり ももよ)

精神保健福祉士・社会福祉士。児童養護施設、老人福祉施設での勤務を経て福祉系専門学校講師に。
現在は受験対策講座講師、各大学での受験対策に従事しており、第三者後見人として精神障害者・知的障害者の成年後見活動にも携わっている。

第41回 重点ポイント・法改正(4)

 皆さんこんにちは。本試験まで、残されるところわずかになってきました。緊張が頂点に達し、何に手をつけたらいいか焦っている方もおられるのではないでしょうか。あれもこれもやらなければと、焦って無駄な時間を費やすことのないよう、今まで学んできた内容をもう一度見直し、苦手な箇所、不確実な分野を確実にしていくことに全力を注ぎましょう。

 今回は、働き方改革推進法、民法、個人情報保護法などの改正を取り上げていきたいと思います。では最初に前回の課題の解説をしておきましょう。

問題 児童虐待に関連する法改正に関する次の記述のうち、正しいもの1つ選びなさい

  • 1 児童福祉法が改正され、児童の権利宣言の理念に則ることが明記された。
  • 2 児童福祉法が改正され、市町村は、妊娠期から子育て期までの切れ目ない支援を行う、母子健康包括支援センターを設置することが、努力義務とされた。
  • 3 特別区には、児童相談所を設置することが、義務付けられた。
  • 4 児童福祉法が改正され、児童相談所に弁護士の配置又はこれに準ずる措置を行うことが義務付けられた。
  • 5 一時保護の期間は、親権者等の意に反する場合でも、児童相談所長の職権で、延長できることとされた。

正答 4

解答解説

  • 1 誤り。児童福祉法が改正され児童の権利条約の精神に則ることが理念として明記されました。児童の権利条約では、児童の能動的権利が重視されており、児童の意見表明権等が明記されています。
  • 2 誤り。市町村は、妊娠期から子育て期までの切れ目ない支援を行う、「母子健康包括支援センター」を設置することが努力義務とされたのは、児童福祉法改正によるのではなく、母子保健法改正によります。妊産婦と乳幼児の実情を把握し、妊娠・出産・子育ての相談に応じ、妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援を包括的に提供する体制を構築することを目的としています。
  • 3 誤り。特別区には、児童相談所を設置することは義務付けられていません。児童相談所の設置義務は、都道府県と政令指定都市です。中核市は任意設置となっていますが、今回の改正で、特別区である東京都23区も、設置を希望する場合は、一定の条件を満たし政令で指定を受けたら、設置することができるようになりました。
  • 4 正しい。今回の改正で、都道府県は児童相談所に、児童心理司、医師又は保健師、指導・教育担当の児童福祉司を置き、弁護士の配置又はこれに準ずる措置を行うことが義務付けられました。児童福祉司の数は政令で定める基準を標準として、指導・教育担当の児童福祉司の数は、政令で定める基準を参酌してそれぞれ都道府県が条例で定めるとされています。
  • 5 誤り。原則2か月である一時保護の期間を、引き続き延長する必要がある場合、それが親権者等の意に反する場合は、児童相談所長又は都道府県知事は、家庭裁判所の承認を得なければならないとされました。また、接近禁止命令については、児童虐待を受けた児童について、保護者の同意の下での施設入所等の措置又は一時保護が行われている場合にも、児童相談所長又は都道府県知事は、接近禁止命令を行うことができることになりました。

 いかがでしたか。では今回は、働き方改革関連法、民法、バリアフリー法、国民健康保険法、行政不服審査法、個人情報保護法などの法改正を取り上げていきたいと思います。