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張先生の受験対策講座

張 百々代(はり ももよ)

受験勉強のガイド役となるのがこのコーナーです。受験対策のプロである張(はり)先生が、あなたの合格までの道のりをサポートします。

プロフィール張 百々代(はり ももよ)

精神保健福祉士・社会福祉士。児童養護施設、老人福祉施設での勤務を経て福祉系専門学校講師に。
現在は受験対策講座講師、各大学での受験対策に従事しており、第三者後見人として精神障害者・知的障害者の成年後見活動にも携わっている。

第39回 重点ポイント・法改正(2)

 皆さんこんにちは。受験も間近になりましたね。最後の総仕上げは順調に進んでいますか。受験は1点が合否を決めます。基礎的な内容を繰り返し確認して、確実な力をつけ合格を勝ちとっていきましょう。今回は、障害者総合支援法と介護保険法の改正を中心に取り上げていきたいと思います。
 ではその前に、前回の課題の解説をしておきましょう。

問題 近年の社会福祉法改正に関する次の記述のうち、正しいもの1つ選びなさい

  • 1 社会福祉法が改正され、市町村は、包括的な支援体制を整備してくことが義務付けられた。
  • 2 市町村地域福祉計画で定めるべき事項として、地域における高齢者の福祉、障害者の福祉、児童の福祉その他の福祉に関し、それぞれの分野において個別に取り組むべき事項が追加された。
  • 3 地域住民と福祉関係者は、本人が抱える問題に焦点を当て、福祉、介護、保健医療に限定して、生活課題を把握することとされた。
  • 4 一定の規模以上の社会福祉法人は、評議員会を設置しなければならないとされた。
  • 5 社会福祉法人は、社会福祉充実財産が生じる場合は、社会福祉充実計画を策定するものとされた。

正答 5

解答解説

  • 1 誤り。市町村は、包括的な支援体制を整備していくことが、新たな努力義務として規定されました。市町村は、地域住民等及び支援関係機関による、地域福祉の推進のための相互の協力が円滑に行われ、地域生活課題の解決に資する支援が包括的に提供される体制を整備するよう努めるものとするとされました。
  • 2 誤り。市町村地域福祉計画、都道府県地域福祉支援計画とも、定めるべき事項として、地域における高齢者の福祉、障害者の福祉、児童の福祉その他の福祉に関し、「共通して取り組むべき事項」が追加されました。なお、市町村地域福祉計画、都道府県地域福祉支援計画の策定について、改正前は任意規定でしたが、改正により策定が努力義務とされました。
  • 3 誤り。地域住民、福祉関係者は、本人だけではなくその人が属する世帯全体に着目し、福祉、介護、保健医療に限らないさまざまな生活課題を把握し、行政などと協働し課題を解決していくことが必要であるとしました。
  • 4 誤り。すべての社会福祉法人は、評議員会を設置しなければならないとされました。評議員会を、法人運営の基本ルールや体制の決定と、事後的な監督を行う機関として位置づけました。評議員会の決議事項として、定款の変更、理事・監事・会計監査人の選任・解任、理事・監事の報酬の決定等の権限が付与されました。
  • 5 正しい。「社会福祉充実財産」が生じる場合には、「社会福祉充実計画」に基づいて、既存事業の充実や新たな取組に有効活用する仕組みを構築することが求められることになりました。「社会福祉充実計画」については、社会福祉充実財産が生じる場合に、法人がその財産の再投下を進めていくうえで、地域住民等に対し、その使途を「見える化」するとともに、地域のニーズ等を踏まえた計画的な再投下を促す観点から、策定するものとされています。

 いかがでしたか。社会福祉法改正は、包括的支援体制の確立を目的とする改正及び社会福祉法人制度の改革のポイントを押さえておきましょう。では、今回は、障害者総合支援法と介護保険法改正に関する改正について取り上げていきたいと思います。