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張先生の受験対策講座

張 百々代(はり ももよ)

受験勉強のガイド役となるのがこのコーナーです。受験対策のプロである張(はり)先生が、あなたの合格までの道のりをサポートします。

プロフィール張 百々代(はり ももよ)

精神保健福祉士・社会福祉士。児童養護施設、老人福祉施設での勤務を経て福祉系専門学校講師に。
現在は受験対策講座講師、各大学での受験対策に従事しており、第三者後見人として精神障害者・知的障害者の成年後見活動にも携わっている。

第37回  権利擁護と成年後見制度

 皆さん、こんにちは。今回は「権利擁護と成年後見制度」を取り上げます。この科目では、成年後見制度をはじめとして、権利擁護のための組織や機関、行政法における行政行為、行政不服申し立て、民法上の契約の概念、親族、扶養義務、親権と認知、相続、遺言など、各分野の法律の内容等をよく理解しておきましょう。また、行政不服審査法や民法の改正等が行われていますので注意しておきましょう。法改正については、次回から必要と思われる内容を、集中的に取り上げていきたいと思っています。今回は任意後見制度について取り上げていきたいと思います。
 ではまず、前回の課題の解説をしておきましょう。

第20回 精神保健福祉士国家試験 「保健医療サービス」

問題73 医療提供体制に関する次の記述のうち、正しいもの1つ選びなさい

  • 1 保険薬局は、居宅における医学的管理、指導を行う。
  • 2 かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所は、口腔機能の管理を行う。
  • 3 在宅医療専門の診療所は、訪問診療に特化しているため、外来応需体制を有していなくてもよい。
  • 4 有料老人ホームは、公的医療保険における在宅医療の適用外となっている。
  • 5 介護老人保健施設の理学療法士は、医師の指示がなくてもリハビリテーションの実施が認められている。

正答 2

解答解説

  • 1 誤り。保険薬局は、保険指定を受けた薬局のことで、薬学的管理指導を行うところです。医療保険の処方箋を受け付けることができます。保険薬局には薬剤師が配置されており、保険薬局には、地域包括ケアシステムの視点から、在宅患者に対する薬剤管理指導が算定対象になっています。かかりつけ薬局のかかりつけ薬剤師は、調剤、服薬状況の把握、指導等を行い、その内容を、薬剤を処方した保険医に情報提供し、必要に応じて処方提案などを行います。在宅患者を訪問して薬剤管理指導を行うと、在宅患者訪問薬剤管理指導料が算定されます。
  • 2 正しい。かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所は口腔機能の管理を行うために機能が強化されている歯科診療所です。歯科医師が複数名配置されていること等や歯科疾患の重症化予防に関する研修修了者、高齢者の心身の特性・緊急時対応等の研修修了歯科医師などが配置され、偶発症等緊急時に円滑な対応のための連携確保、歯科訪問診療歯科医師の指定等の条件を満たすことが必要です。
  • 3 誤り。在宅医療専門診療所は、外来に応じる体制を確保しておく必要があります。外来診療が必要な患者が訪れた場合に対応できるよう地域医師会から協力の同意を得る等の対応をとっていること、在宅医療の提供、相談対応、往診・訪問診療、設備・人員等の体制整備、随時連絡に応じる体制を整えていること等の要件を満たした診療所で、在宅患者が占める割合が95%以上であるものと定義されています。
  • 4 誤り。有料老人ホームは、公的医療保険における在宅医療の適用対象となっています。有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、認知症グループホームなどは在宅医療の適用対象です。在宅で療養を行っている患者で、通院が困難なものに対して、当該患者の同意を得て、計画的な医学管理の下に定期的に訪問して診療を行った場合、在宅患者訪問診療料が算定されます。有料老人ホーム等の、同一建物居住者に、同一日診療の場合は、診療報酬が低く設定されています。
  • 5 誤り。理学療法士によるリハビリテーションは、介護老人保健施設等の入所型の医療機関におけるものだけでなく、通所型の医療サービスにおけるものも、医師の指示が必要とされています。看護師、作業療法士、言語聴覚士などの医療関係従事者の業務はすべて医師の指示を必要とします。

 いかがでしたか。では、今回の「権利擁護と成年後見制度」に入っていきましょう。今回は、任意後見制度について取り上げていきたいと思います。