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張先生の受験対策講座

張 百々代(はり ももよ)

受験勉強のガイド役となるのがこのコーナーです。受験対策のプロである張(はり)先生が、あなたの合格までの道のりをサポートします。

プロフィール張 百々代(はり ももよ)

精神保健福祉士・社会福祉士。児童養護施設、老人福祉施設での勤務を経て福祉系専門学校講師に。
現在は受験対策講座講師、各大学での受験対策に従事しており、第三者後見人として精神障害者・知的障害者の成年後見活動にも携わっている。

第36回  保健医療サービス

 皆さんこんにちは。受験会場も決まり着々と準備を進めておられることと思います。模擬試験等の結果で、不安を抱えている方もいるかもしれません。これからの取り組みで十分合格を勝ち取ることができますから、焦らずに、着実に学習を進めていきましょう。

 今回は「保健医療サービス」を取り上げます。この科目は、医療保険制度の概要、国民医療費の実態、診療報酬制度、医療施設の分類と機能、医療ソーシャルワーカーや医療関係専門職の役割と連携などが出題範囲になっています。今回は、地域医療における医療提供体制について取り上げていきたいと思います。では、まず前回の課題の解説をしていきましょう。

第20回 精神保健福祉士国家試験 「低所得者に対する支援と生活保護制度」

問題63 生活困窮者自立支援法に関する次の記述のうち、最も適切なもの1つ選びなさい

  • 1 住居の確保を目的とした給付金を支給する制度が設けられている。
  • 2 一時生活支援事業とは、住居を有する生活困窮者に対して食事の提供を行う事業である。
  • 3 自立相談支援事業は、相談支援を通して生活困窮者に就職のあっせんを行う事業である。
  • 4 就労準備支援事業は、3年を限度として訓練を提供する事業である。
  • 5 家計相談支援事業は、生活困窮者の家計に関する問題につき生活困窮者からの相談に応じ、必要な資金の貸付けをする事業である。

正答 1

解答解説

  • 1 適切。生活困窮者自立支援制度の必須事業には、「自立相談支援事業」「住居確保給付金」があります。「住居確保給付金」を支給する事業は、生活困窮者のうち、離職などによって経済的に困窮し、居住する住宅の所有権あるいは使用・収益を目的とする権利を失い、又は現に賃借して居住する住宅の家賃を支払うことが困難となったものであって、就職のために住居を確保する必要がある65歳未満で離職等後2年以内の者で、求職活動をしている者に住居代を支給する必須事業です。支給期間は原則3か月で、一定の要件を満たす場合には、申請により、3か月を限度に支給期間を2回まで延長することができます。
  • 2 適切でない。一時生活支援事業は、一定の住居を持たない生活困窮者に対して、原則3か月、状況によって6か月の期間内に限り、宿泊場所の供与、食事の提供及び衣類その他日常生活を営むのに必要となる物資の貸与又は提供により、安定した生活を営めるよう支援を行う任意事業です。なお法改正によって、一定の期間にわたって訪問による必要な情報の提供・助言、その他の現在の住居において日常生活を営むのに必要な便宜を供与する事業が追加されました。
  • 3 適切でない。自立相談支援事業では、就職のあっせんは行いません。生活困窮者やその家族、関係者からの相談に応じ、必要な情報の提供・助言、関係機関との連絡調整、生活困窮者に対する支援計画の作成と支援が包括的・計画的に行われるための援助を行います。必須事業、努力義務事業、任意事業等の必要な事業を適切に組み合わせた支援計画に基づいて、生活困窮者の自立を支援する必須事業です。
  • 4 適切でない。就労準備支援事業は、最長で1年の有期で実施します。就労に向けた準備が整っていない生活困窮者に対して、一般就労に向けた準備としての基礎能力の形成からの支援を、計画的に一貫して実施する事業です。就労に必要な訓練を、日常生活自立段階、社会生活自立段階から、就労自立段階まで行うもので、就労に対する不安をもっている者やコミュニケーションがうまくとれない者等も対象としています。法改正前は任意事業でしたが、法改正により努力義務の事業になりました。
  • 5 適切でない。家計相談支援事業では、資金の貸し付けは行っていません。家計収支の均衡がとれていないなど、家計に課題を抱える生活困窮者からの相談に応じ、生活困窮者に対し、収入、支出その他家計の状況を適切に把握し、家計の改善の意欲を高めることを支援するとともに、生活に必要な資金の貸付けのあっせんを行う事業です。法改正により、家計改善支援事業という名称になり、努力義務の事業になりました。名称変更の理由は、支援内容について「指導」を行う事業ではなく、生活困窮者が、自身で家計の把握を行い、その改善に取り組む力を育てる支援との位置づけを明確化したことによります。

 いかがでしたか。では、今回の「保健医療サービス」を取り上げていきたいと思います。この科目では、医療保険制度の仕組み、国民医療費の動向、診療報酬制度、医療施設の概要、医師や看護師等、医療関係従事専門職のそれぞれの役割、保健医療サービス関係者との連携、医療ソーシャルワーカーの役割などを押さえておきましょう。
 今回は、地域医療における医療提供体制について取り上げていきたいと思います。