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張先生の受験対策講座

張 百々代(はり ももよ)

受験勉強のガイド役となるのがこのコーナーです。受験対策のプロである張(はり)先生が、あなたの合格までの道のりをサポートします。

プロフィール張 百々代(はり ももよ)

精神保健福祉士・社会福祉士。児童養護施設、老人福祉施設での勤務を経て福祉系専門学校講師に。
現在は受験対策講座講師、各大学での受験対策に従事しており、第三者後見人として精神障害者・知的障害者の成年後見活動にも携わっている。

第25回 精神保健福祉に関する制度とサービス

 皆さんこんにちは。秋の気配を感じるころとなって参りました。試験まで5か月余りとなり、お忙しさの中でなかなか時間が取れず、内心焦りを覚えている方も多いのではないでしょうか。今からでも十分間に合います。焦らずに、一つひとつ丁寧な学習を進めていきましょう。

 今回は「精神保健福祉に関する制度とサービス」を取り上げていきたいと思います。この科目は、障害者関連法における精神障害者のための諸制度、更生保護制度、医療観察制度、社会資源の調整・開発に係る社会調査の意義、目的、その具体的な方法などがその主な内容となっています。今回は、更生保護制度について取り上げていきたいと思います。では最初に、前回の課題の解説をしておきましょう。

第20回精神保健福祉士国家試験 「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」

問題41 精神保健福祉士が用いる面接技法に関する次の記述のうち、正しいもの1つ選びなさい。

  • 1 励ましとは、相手のはっきりしない考えを、適切に理解して応答することである。
  • 2 要約とは、相手が気付かずにいる自身の感情を、汲み取って言語化して返すことである。
  • 3 支持とは、相手の感情を、そのまま認めて受容したことを表明することである。
  • 4 繰り返しとは、相手の話した内容の矛盾点を、見定めて指摘することである。
  • 5 相づちとは、相手の話の中から、一部の言葉を相手の言ったとおり伝えることである。


正答 3

解答解説

  • 1 誤り。励ましとは、支持することで、クライエントの感情や経験を、尊重し支えていく表現と態度のことです。具体的には、クライエントを受け止め、話しやすいように促しを与え、言葉や感情に具体的に頷いたり、相づちを打つこと、クライエントの語ったことを承認していくことなどがあります。
  • 2 誤り。要約とは、クライエントの話の内容を、的確にまとめてクライエントに伝えることです。クライエントの話は、断片的な事柄の羅列であったり、前後関係が明確でなくバラバラであったり、起承転結がはっきりしなかったりすることがあります。それを要約して返すことにより、クライエントの抱える複雑な問題を、はっきりとし、整理することができます。
  • 3 正しい。支持とは、相づちや頷きなどにより、クライエントに関心をもち共感していることを示すことができ、クライエントは、理解されていることを感じて勇気づけられ、励まされて、さらに話をしようという思いが与えられて、会話に対する動機が強められます。
  • 4 誤り。繰り返しとは、クライエントの話の内容のポイントを、クライエントが使った表現を使用して、そのまま繰り返して伝えることです。この繰り返しによって、クライエント自身の気持ちを、援助者が正確に理解しているかどうかを確かめることができます。また、クライエントにとっては、自分の気持ちを、援助者が正しく理解してくれていることを確かめることができます。
  • 5 誤り。相づちとは、支持(励まし)のひとつで、クライエントの話に、「そうですね」などのように相槌を打ち、クライエントが話しやすいように促していくことです。ただ黙って無反応に聞いているより、相づちを打つことによって、カウンセラーはクライエントに対する共感の姿勢を示すことができ、クライエントは、受け入れられているという安心感をもつことができます。

 いかがでしたか。「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」では、精神科リハビリテーションをはじめ、精神科専門療法、家族教育プログラム、チーム医療、ケースワーク、グループワーク、スーパービジョン、ケアマネジメント等の各援助技術の理論と展開方法もよく学習しておきましょう。

 では、今回の「精神保健福祉に関する制度とサービス」に入っていきます。今回は、更生保護制度を取り上げていきたいと思います。