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張先生の受験対策講座

張 百々代(はり ももよ)

受験勉強のガイド役となるのがこのコーナーです。受験対策のプロである張(はり)先生が、あなたの合格までの道のりをサポートします。

プロフィール張 百々代(はり ももよ)

精神保健福祉士・社会福祉士。児童養護施設、老人福祉施設での勤務を経て福祉系専門学校講師に。
現在は受験対策講座講師、各大学での受験対策に従事しており、第三者後見人として精神障害者・知的障害者の成年後見活動にも携わっている。

第41回 精神保健福祉士国試対策重点ポイント・白書関係

皆さん、お元気ですか。今回は総まとめとして、「厚生労働白書」や「国民生活基礎調査」等の統計について取り上げていきます。ではまず先週の課題の解説をします。

問題 最近の障害者関連法の改正に関する次の記述のうち、正しいもの2つ選びなさい。

  • 1 2020(令和2)年4月施行の障害者雇用促進法改正では、障害者雇用促進実施状況が優良な企業の認定制度が創設された。
  • 2 2023(令和5)年施行の障害者雇用促進法改正では、事業主は、雇用障害者に対する職業能力の開発・向上に関する措置を行うことが義務づけられた。
  • 3 2023(令和5)年4月以降は、精神障害者の法定雇用率のカウントについて、一定の要件を満たした精神障害者について、当分の間、1人をもって1人とカウントすることとした。
  • 4 2018(平成30)年のバリアフリー法改正により、法の理念として「共生社会の実現」、「社会的障壁の除去」が規定された。
  • 5 2018(平成30)年のバリアフリー法改正により、市町村に移動円滑化促進方針(マスタープラン)と市町村移動円滑化基本構想の作成が義務づけられた。
正答1、4

解答解説

    • 1 〇 優良な企業として認定されると、商品に認定マークをつけることができ、日本政策金融公庫の低利融資対象、ハローワークによる周知広報の対象となる。
    • 2 × この改正では、事業主に、雇用障害者に対する職業能力の開発・向上に関する措置を行うことが努力義務として課せられた。
    • 3 × 2023(令和5)年4月以降は、従来の一定の要件を満たした者という条件を外し、すべての精神障害者について、当分の間1人をもって1人とカウントすることとされた。
    • 4 〇 障害者基本法の理念を反映して、法の理念に「共生社会の実現」、「社会的障壁の除去」が規定された。
    • 5 × 市町村に「移動円滑化促進方針(マスタープラン)」と「市町村移動円滑化基本構想」の作成が努力義務として規定された。

いかがでしたか。では今回は、「厚生労働白書」「国民生活基礎調査」「高齢社会白書」「少子化社会対策白書」「過労死防止対策白書」などのポイントを整理していきます。


令和5年版厚生労働白書

本格的な少子高齢化・人口減少時代

2022(令和4)年の総人口 約1億2495万人
出生数は77 万 747 人で80万人を割り込んだ
2070(令和52)年予測 総人口が9000万人を割り込むと推計(約 30%減少)
65歳以上の者の割合は38.7%
2025(令和7)年 「団塊の世代」が75歳以上の後期高齢者
2040(令和22)年 「団塊ジュニア世代」が65歳以上

縮小する世帯・家族

1世帯当たり人員 2020(令和2)年:2.21人→2040(令和22)年予測:2.08人
世帯類型 単独世帯が増加。2020(令和2)年現在:約4割

行政に求めるもの

行政に求めるもの 都市規模にかかわらず「雇用の場の確保」が最多
人口20万人以上の都市では、「雇用の場の確保」「福祉施設の整備」が多い
⼈⼝20万⼈未満の都市では「雇⽤の場の確保」「地域の担い⼿の確保」「コミュニティバスなどの移動⼿段の確保」が多い

自殺・孤立

自殺者数 2022(令和4)年は2万1881人(前年から4.2%増加)
男性は13年ぶりの増加、女性は3年連続の増加
小中高生の自殺者数は514人で過去最多
孤立死 東京都区部において高齢者層を中心に増加

ひきこもり

ひきこもり期間 15~39歳、40歳~64歳の20%以上は「7年以上」、約半数が「3年以上」
ひきこもりの相談 半数以上が関係機関に相談した経験がない
ひきこもり地域支援センター相談件数 2021(令和3)年度の相談件数は12万686件
相談実人数は2万4323人(20代が6603人で最多)
ひきこもりの理由 「退職したこと」が15~39歳(21.5%)、40歳~64歳(36.0%)で最も多い

ヤングケアラー

定義 本来大人が担うと想定されている家事や家族の世話などを日常的に行っている子どものこと
「ヤングケアラーの実態に関する調査研究報告書」 世話をしている家族が「いる」と回答した者の割合
小学6年生6.5%
中学2年生5.7%
全日制高校2年生4.1%
定時制高校2年生相当8.5%
通信制高校11.0%
大学3年生6.2%
世話を必要としている家族 全体では「きょうだい」が最も高く、大学生では「母親」が最も高い
「きょうだい」の状況は、「幼い」「障害を有している」など
「父母」の状況は、「障がいや精神疾患」「日本語を第一言語としない」など

セルフネグレクト

セルフネグレクト 医療・介護サービスの利用を拒否するなどにより、社会から孤立し、生活行為や心身の健康維持ができなくなっている状態
原因 「本人の認知症(疑いを含む)」(83.6%)、「本人の精神疾患(疑いを含む)」(82.4%)、「本人の知的障害(疑いを含む)」(73.6%)、「経済的困窮」(70.4%)など
高齢独居者 セルフネグレクト状態の高齢者のうち、独居者が70%以上
セルフネグレクトに該当する状態 「必要な受診・治療を拒否」(26.4%)、「必要な介護・福祉サービスを拒否」(20.8%)、「衣類や身体の不衛生が放置」(18.5%)など

令和4年障害者雇用状況集計結果

雇用障害者数 61万3958.0 人(前年より1万6172.0人増加、対前年比 2.7%増加)
実雇用率 2.25%(対前年比 0.05 ポイント上昇)
障害種別雇用者数 身体障害者35万7767.5人(対前年比0.4%減)
知的障害者14万6426.0人(同4.1%増)
精神障害者10万9764.5人(同11.9%増)
知的障害者、精神障害者が前年より増加。特に精神障害者の伸び率が大きい
法定雇用率達成企業割合 48.3%
産業別の実雇用率 「医療、福祉」(2.89%)、「鉱業、採石業、砂利採取業」 (2.47%)、「生活関連サービス業、娯楽業」(2.38%)

令和5年版高齢社会白書

高齢化の状況(令和4年10月1日現在)

高齢化率 29.0%
高齢者人口 3624万人(男性:1573万人、女性:2051万人)
65~74歳人口 1687万人(男性807万人、女性880万人)
総人口に占める割合13.5%
75歳以上人口 1936万人(男性766万人、女性1171万人)
総人口に占める割合15.5%(後期高齢者人口が前期高齢者人口を上回っている)

平均寿命

2021(令和3)年現在 男性81.47年、女性87.57年
2070(令和52)年予測 男性85.89年、女性91.94年

地域別の高齢化の状況(2022(令和4)年現在)

高齢化率 最も高いのは秋田県(38.6%)、最も低いのは東京都(22.8%)
首都圏の高齢化 埼玉県:令和4年:27.4%→令和27年:35.8%
神奈川県:令和4年:25.8%→令和27年:35.2%

高齢期の暮らし

経済的な心配 「心配がない」と感じている人の割合は68.5%
平均所得額 「高齢者世帯」の平均所得金額は「その他の世帯」の約5割
高齢者の就労 労働力人口に占める65歳以上の割合:13.4%
「働けるうちはいつまでも働きたい」が約4割、「70歳くらいまで又はそれ以上」と合計すると約9割が就業意欲あり
高齢者の健康 平成22年~令和元年における健康寿命の延びは平均寿命の延びを上回っている
65歳以上の死因 「悪性新生物」「心疾患(高血圧性を除く)」「老衰」の順

令和4年版国民生活基礎調査

世帯構造・世帯類型(2022(令和4)年6月2日現在)

世帯総数 5431万世帯
総世帯の世帯構造 「単独世帯」32.9%
「夫婦と未婚の子のみの世帯」25.8%
「夫婦のみの世帯」24.5%
世帯類型 「高齢者世帯」31.2%
平均世帯員数 2.25人
高齢者世帯の世帯構造 「単独世帯」高齢者世帯の51.6%
「夫婦のみの世帯」同44.7%

各種世帯の所得状況(※2021(令和3)年1月1日から12月31日までの1年間の所得)

所得の分布 中央値:423万円
平均所得金額(545万7000円)以下の割合:61.6%
所得の種類別状況 全世帯:「稼働所得」73.2%、「公的年金・恩給」20.1%
高齢者世帯:「公的年金・恩給」62.8%、「稼働所得」25.2%

貧困の状況(2021(令和3)年データ)

貧困線 等価可処分所得の中央値の半分
127万円
相対的貧困率 貧困線に満たない世帯員の割合
15.4%
子ども(17 歳以下)の貧困率 11.5%
子どもがいる現役世帯 「子どもがいる現役世帯」10.6%
「大人が一人」44.5%
「大人が二人以上」8.6%
生活意識 「苦しい」(「大変苦しい」と「やや苦しい」):51.3%
「苦しい」の割合:「母子世帯」75.2%、「児童のいる世帯」54.7%

介護の状況

介護が必要となった主な原因 要支援者:「関節疾患」19.3%、「高齢による衰弱」17.4%
要介護者:「認知症」23.6%、「脳血管疾患」19.0%
主な介護者 「同居の主な介護者」:「配偶者」22.9%、「子」16.2%

2022(令和4)年人口動態統計

出生数 77万747人(前年より4万875人減少)
出生率(人口千対) 6.3(前年6.6)
合計特殊出生率 1.26(前年1.30)
都道府県別合計特殊出生率 高い順:沖縄県(1.70)、宮崎県(1.63)、鳥取県(1.60)
低い順:東京都(1.04)、宮城県(1.09)、北海道(1.12)
死因別 1位:悪性新生物<腫瘍>(全死亡者に占める割合:24.6%)
2位:心疾患(高血圧性を除く)(同 14.8%)
3位:老衰(同 11.4%)
悪性新生物(部位別) 男性:肺、大腸、胃の順
女性:大腸、肺、膵臓の順
婚姻件数 50万4878 組(前年より増加)
婚姻率(人口千対) 4.1(前年と同率)
平均初婚年齢 夫31.1歳(前年より上昇)、妻29.7歳(前年より上昇)
離婚件数 17万9096組(前年より減少)
離婚率(人口千対) 1.47(前年より低下)

令和4年版少子化社会対策白書

諸外国の合計特殊出生率 欧米:フランス(1.82)、スエーデン(1.66)、アメリカ(1.44)
アジア:日本(1.33)は香港(0.88)、韓国(0.84)より高い
家族関係社会支出のGDP比 (2019年データ)
日本(1.73)はアメリカ(0.61)より高く、イギリス(3.24)、スエーデン(3.40)より低い
年齢別出生率 30代での出生率が増加
未婚率 未婚率は上昇
晩婚化、未婚化 晩婚化、未婚化が進展
初婚率 男性の初婚率は年齢が上昇しているが上昇幅は低い
女性の初婚率の年齢の上昇幅は高い

令和3年度過労死等の労災補償状況

過労死等に関する請求件数 3099件
労災支給決定件数 801件(脳・心臓疾患:172件、精神障害:629件)

令和4年版過労死防止対策白書

精神障害者の労災補償

労災請求件数 2346件(前年度比295件増加)
労災認定件数 629件(前年度比21件増加)
業種別認定件数 「医療、福祉」22.6%、「製造業」16.9%、「卸売業、小売業」12.1%
出来事別の労災支給決定(認定)件数 「上司等から、身体的攻撃、精神的攻撃等のパワハラ」125件、「仕事内容・仕事量の(大きな)変化を生じさせる出来事があった」71件、「悲惨な事故や災害の体験、目撃をした」66件の順

2023年版世界幸福度報告書

幸福度の測定 自分の幸福度を0から10の10段階で自己評価した主観の平均
  日本は137か国中47位(6.129)。スコア、順位とも前年(6.039、146か国中54位)からは改善。主要7か国(G7)では最下位
日本で評価が低い項目は、「他者への寛容さ」と「国への信頼度」、「主観的幸福度」

2023年 人間開発指数(HDI)

指標 「教育水準」、「健康・寿命」、「所得水準」の観点から各国の生活の質を0-1ポイントで評価した指標
日本 2023年、日本は19位(0.925)

ジェンダーギャップ指数:GGI

指標 「経済」「教育」「健康」「政治」の4つの分野のデータから作成され、0が完全不平等、1が完全平等を示す
日本; 2023年の日本は、146か国中125位で、前年から9ランクダウン。分野別では、政治が世界最低クラスの138位
G7(主要7か国)では、日本(125位)は最下位

SDGs:2023年

性格 2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標
指標 17のゴール・169のターゲットから構成されている
日本; 日本は達成スコア79.41で166か国中21位と、昨年の19位(79.58)よりも順位もスコアも後退
「質の高い教育をみんなに」と目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」は達成済み。「ジェンダー平等を実現しよう」で大きく評価を下げている

いかがでしたか。次回は、本試験の直前の学習方法と心得について解説します。では、今回の課題をあげておきますのでチャレンジしてみてください。

問題 白書関係の次の記述に関して、正しいもの1つ選びなさい。

  • 1 「令和5年版厚生労働白書」によると、2022(令和4)年の出生数は、80万人を超えている。
  • 2 「令和5年版厚⽣労働⽩書」によると、2022(令和4)年の自殺者総数は、前年より減少している。
  • 3 「令和5年版高齢社会白書」によると、高齢化率が最も高いのは沖縄県で、最も低いのは東京都であった。
  • 4 「2022年(令和4年)人口動態統計」によると、死因の疾病別では、心疾患が最も多い。
  • 5 2023年の日本のジェンダーギャップ指数は、前年から順位が下がった。

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