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馬淵先生のケアマネジャー受験対策講座

ケアマネジャー試験で出題される介護支援分野、保健医療サービスの知識等、福祉サービスの知識等の3分野の中から厳選した〈必ず知っておきたいテーマ〉を解説しています。 講師はケアマネ試験対策のプロ・馬淵敦士先生。いっしょに合格を目指しましょう!

特集③ 夏の勉強法 社会 精神 介護 ケアマネ

適用除外施設と住所地特例対象施設

  今回のテーマも被保険者にかかわる内容になります。「適用除外施設」と「住所地特例対象施設」は混同しやすい部分ですので、今のうちにしっかり覚えておきましょう。

目次

介護保険は強制適用

強制適用=「入る」「入らない」を決めることができない

 前回、介護保険の被保険者についてお話ししました。重要な部分なので、再度確認したいと思います。

第1号被保険者:市町村の区域内に住所を有する65歳以上の者

第2号被保険者:市町村の区域内に住所を有する40歳以上65歳未満の者で、医療保険に加入している者

 この要件に該当する人は全員介護保険の被保険者となるわけです。これを強制適用(強制加入)といいます。

強制適用に適さない人もいる

 みなさんは何か保険には加入していますか。自動車保険や個人年金保険など、必要なものに加入されているのではないでしょうか。

 では、なぜ保険に加入しているのでしょうか。答えはただ1つ「何かあったときのため」ですね。例えば、自動車保険は、自動車などで事故があったときに、治療費や入院費、修理費などを加入している保険でカバーすることができますよね。

 このように、保険というものは、何かあったときに保険給付を受けることができるから加入して保険料を支払うわけです。介護保険の考え方も同じで、要介護状態・要支援状態になったとき、介護サービス等を使う(保険給付)ことができるように保険料を支払います。

 しかし、被保険者要件に該当していても、介護保険の保険給付を受ける可能性がゼロの人から保険料をもらうわけにはいきません。よって、その人からは保険料をもらわない、すなわち、被保険者としないこと(適用除外)としたのです。

適用除外者はどんな人か

適用除外施設を覚えてしまう

 適用除外者は、「適用除外施設」に入所(または入院)しています。なので、どういう人か、という覚え方ではなく、「どの施設に入所しているか」を覚えてしまいましょう。

 とはいえ、これらすべての施設を覚えることは難しいと思います。そこで、出題されやすいものに絞って覚えてしまいます。

1 障害者児関連施設

*指定障害者支援施設(生活介護及び施設入所支援に限る)
*障害者支援施設(生活介護に限る)
*医療型障害児入所施設  など

2 介護保険法以外の施設

*生活保護法の救護施設
*労働者災害特別介護施設 など

 次のようにキーワードを押さえると覚えやすくなります。

【これだけは!】適用除外施設キーワード

障害者・障害児の施設が多い

児童福祉法・生活保護法・労働者災害補償保険法などの施設

住所地主義と住所地特例

だれが保険者となるか

 基本的には、被保険者が住んでいるところ、すなわち住民票がある市町村が保険者となります。これを住所地主義といいます。ですから、

 住民票のある市=介護保険の保険者

と考えておくとよいです。

住所地主義を貫こうとすると不公平が生じる

 ここで、ある2つの市について考えてみましょう。

 A市とB市には被保険者がそれぞれ50人住んでいます。そしてB市には、定員100人の介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)が建設されました。

 住所地主義の考え方ですと、各市の被保険者の数は

A市:50人  B市:50人

となります。

 しかし、A市の被保険者がすべてB市の介護老人福祉施設に入所した場合、住所地主義を適用してしまうと、

A市:0人  B市:100人

になってしまい、介護老人福祉施設の入所者に対する保険給付はすべてB市が負担しなければならないことになってしまいます。

 これではB市の財源を圧迫してしまい、大きな施設を建てる市がなくなるかもしれません。

 そこで、こういうケースの場合に住所地特例が適用されます。これは、介護老人福祉施設などの施設に入所するためにA市からB市に住所地を移転した場合、移転前のA市が保険者となるという決まりです。先ほどお話しした「住民票=保険者」の原則が崩れるので、住所地「特例」と呼ばれます。

住所地特例で覚えることは2つ

 住所地特例は難しそうですが、試験対策として確認することは以下の2つだけです。

①どういうときに適用となるか

②だれが保険者になるか

どういうときに適用となるか

 まず、①どういうときに適用となるかについては、先ほどのA市とB市の例で考えるとイメージがつきやすいと思いますが、「ある施設」に入所(または入居)したときに適用されることになります。その施設とは以下の7つです。

介護保険施設(4つ)

介護老人福祉施設・介護老人保健施設・介護医療院・介護療養型医療施設

特定施設(3つ)

有料老人ホーム・養護老人ホーム・軽費老人ホーム

だれが保険者になるか

 また、②だれが保険者になるかについては、先ほどの例ではA市から移転してきた被保険者の保険者はA市のままになります。そうすると、「前の住民票所在地が保険者となる」と間違って覚えてしまいます。

 こういう例を見てください。

 施設を転々とする場合も、保険者が変わらず引き続きます。なので、覚え方とすれば、「前の居宅での保険者が引き続き保険者となる」と覚えなければなりません。

【これだけは!】住所地特例確認事項

①適用されるケース:介護保険施設・特定施設に入所(入居)するために住所地を移転

②だれが保険者になるか:前の居宅での保険者が引き続き保険者となる

馬淵敦士(まぶち あつし)
ベストウェイケアアカデミー学校長。介護福祉士、ケアマネジャーの受験対策講座を各地で開催し、アカデミー受講者の合格率は全国合格率を大幅に上回る。『ケアマネジャー試験過去問解説集』(中央法規)の代表執筆を務める。


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