馬淵先生のケアマネジャー受験対策講座
ケアマネジャー試験で出題される介護支援分野、保健医療サービスの知識等、福祉サービスの知識等の3分野の中から厳選した〈必ず知っておきたいテーマ〉を解説しています。 講師はケアマネ試験対策のプロ・馬淵敦士先生。いっしょに合格を目指しましょう!
地域支援事業(介護予防・日常生活支援総合事業)
ケアマネ試験攻略の1つの関門となる「地域支援事業」です。地域支援事業は苦手に感じている受験生が多いように思います。しかし、ポイントさえ理解できれば本番で得点源にすることができる項目です。
この講座では、地域支援事業を「介護予防・日常生活支援総合事業」と「包括的支援事業」に分けてお話しします。この2事業は必須事業ですので、試験でも頻出となっています。今回は、介護予防・日常生活支援総合事業のポイントを紹介します。
地域支援事業の全体像
市町村が実施する
地域支援事業の実施主体は市町村です。介護保険制度では、「地域」という言葉がよく使われますが、その地域は「市町村」を指すことがほとんどです。
必須事業と任意事業に分けられる
地域支援事業には、「介護予防・日常生活支援総合事業(以下「総合事業」)」と「包括的支援事業」、そして「任意事業」があり、総合事業と包括的支援事業は各市町村が必ず実施しなければならない必須事業となっています。
試験対策としては、この必須事業を覚えることが重要です。地域支援事業の全体像を図にまとめました。

まずはこの図を覚えてみましょう。地域支援事業が苦手だという受験生は、細かすぎる部分まで覚えようとしている傾向があります。地域支援事業を理解するときは、まず大枠を捉えることが重要です。
次に、それぞれの事業について理解を深めていきます。漢字が多くて名前も長いので、数字を活用して、次のように覚えます。
- *第1号事業は4つある
- *一般介護予防事業は5つある
- *包括的支援事業は8つあり、地域包括支援センター運営分と社会保障充実分がそれぞれ4つずつある
まずは地域支援事業の全体像を把握し、必須事業の構成と数をおさえましょう。
第1号事業の対象者と事業
対象者は3パターン
第1号事業は、「介護予防・生活支援サービス事業」とも呼ばれます。まずはその対象者から覚えましょう。
第1号事業の対象者
- ①要支援者
- ②基本チェックリスト該当者
- ③継続利用要介護者
制度ができた当初は、①②のみが対象者でした。しかし、今まで要支援者として第1号事業を利用していた人が要介護者になった場合でも、引き続き第1号事業が使えることになり、③が追加されました。
第1号事業は4つある
次に、第1号事業の中身をみてみましょう。
- ①第1号訪問事業
身体介護、生活援助、保健師等による相談・指導、移動支援や移送前後の生活支援など - ②第1号通所事業
通所による日常生活上の支援、機能訓練、自主的な通いの場づくりなど - ③第1号生活支援事業
配食、見守りなど - ④第1号介護予防支援事業
利用者に応じたケアマネジメントなど
第1号事業はこの4つです。簡単に内容を書きましたが、この内容が出題されることはほとんどありません。試験対策としては、第1号事業の数と名前を覚えておけばよいでしょう。
一般介護予防事業の対象者と事業
対象者はすべての65歳以上の人
第1号事業同様、一般介護予防事業の対象者も最初に確認しておきましょう。
一般介護予防事業の対象者
①すべての65歳以上の人(第1号被保険者)
②①の支援のための活動にかかわる人
一般介護予防事業は5つある
次に、事業の中身をみてみましょう。一般介護予防事業は次の5つです。
- ①介護予防把握事業
対象者等の把握・情報活用により介護予防活動へつなげていくなど - ②介護予防普及啓発事業
体操教室や講演会の開催・介護予防手帳等の配布など - ③地域介護予防活動支援事業
介護予防に関するボランティア等の人材育成・ボランティアへのポイントの付与など - ④一般介護予防事業評価事業
総合事業全体の評価を行うなど - ⑤地域リハビリテーション活動支援事業
住民や介護職員等への介護予防に関する技術的指導・ケアマネジメント支援など
一般介護予防事業は漢字ばかりで覚えにくいので、フルネームではなく、次のように短縮した形で覚えると頭に入りやすくなります。
また、一般介護予防事業も深い内容まで出題されることは多くありません。第1号事業と同様、深みにはまらないことがポイントです。
まとめ
今回は覚え方のコツもあわせてお話ししました。何事も一気に覚えるのは難しいことです。できるだけ小さな階段(スモールステップ)を作り、一つひとつ乗り越えることで、結果的に全体を理解できるようになってきます。
スモールステップを作るときは、今回お伝えしたように数字を活用するとよいでしょう。「○○は×つある」というようにまとめることで、格段に覚えやすくなります。
無理せず、引き続き学習を続けていきましょう!

馬淵敦士(まぶち あつし)
ベストウェイケアアカデミー学校長。介護福祉士、ケアマネジャーの受験対策講座を各地で開催し、アカデミー受講者の合格率は全国合格率を大幅に上回る。『ケアマネジャー試験過去問解説集』(中央法規)の代表執筆を務める。
著書『書くべきことがよくわかる!介護記録の書き方』が好評発売中。
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