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林先生の受験対策講座

林 和美 (はやし かずみ)

2020年の合格率が17.7%という超難関のケアマネ試験。この狭き門を突破するためには、ポイントを押さえた効率よい学習が不可欠です。このコーナーでは、「介護支援分野」について、その秘訣をガイドします。
※毎週火曜日更新!

プロフィール林 和美 (はやし かずみ)

国際医療福祉大学医療福祉学部教授。
研究領域は、ケースマネジメント・高齢者福祉・地域支援ネットワーク。特養、在宅介護支援センター勤務などを経て、教育の場へ。現在は大学でソーシャルワーカー育成に尽力されています。


第21回 「ケアマネジメント論」4回目

「指定基準」の過去問題と解説

 今年の夏の異常気象、1週間にものぼる豪雨、そして今週半ばからは、また暑くなるとのこと、それにしても暑すぎます!!
 私の住んでいる栃木県 那須地域は、例年なら9月が近くなると涼しくなり始めるのですが、まだまだ夏真っ盛りといった感じで、スイカやかき氷が似合います。
 昨年に続き特別な夏は、新型コロナウイルス感染症、熱中症に打ち勝ち、受験生というストレスにも向き合って、頑張っていらっしゃる皆さんを応援したいと思っています。異常気象での突然の豪雨などの気象状況がありますが、充分にご自愛いただきますよう祈るばかりです。
 あの甲子園では熱戦が続いていますが、異例の雨によるナイター試合などもありましたが、高校球児たちのドラマにも感動しながら、今週からのパラリンピックも注目しています。新型コロナ感染症拡大が止まらないことが心配ですね。

 さぁ、今日も合格に向けての特訓をしますか。 さぁ、特訓、特訓!!
 さて、指定基準に関する過去問題について2週にわたって簡単な解説をしていますが、今週は、第21回・第22回(再試含む)・第23回の問題についての解説をさせていただきます。4年前あたりからこの基準に関する問題もより詳細で具体的な出題となっているのが特徴です。
 そういう意味では、先週解説した過去問題は通常の学習で判断可能なものですが、どうも4年前からこの基準に関する問題も、他の問題と同様に難問となり、実践的で詳細な問題になってきていることがわかりますね。
 ではその、より難問となってきた第21回から第23回の問題を解説しますね。

第21回(2018(平成30)年度)




問題16 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第38号)第1条の2の基本方針に定められている事項として正しいものはどれか。3つ選べ。

  • 1 障害者総合支援法に規定する指定特定相談支援事業者との連携に努めること。
  • 2 利用者の施設入所について配慮すること。
  • 3 保健医療サービス及び福祉サービスの総合的かつ効率的な提供に配慮すること。
  • 4 利用者の最低限度の生活の維持に努めること。
  • 5 居宅介護支援の提供に当たって公正中立に行うこと。

解答  1・3・5 

  • 解説(×のもの)
  • 2 介護保険制度の理念として在宅における自立した生活があることもあり、基準において、利用者の施設入所について配慮することまで定められていない。
  • 4 利用者の「最低限度の生活」の維持については定められていない。むしろより質の高い生活を支援することが大切である。

問題17 指定居宅介護支援における居宅サービス計画の作成について正しいものはどれか。2つ選べ。

  • 1 サービス担当者会議の要点を利用者に交付すること。
  • 2 文書により家族の同意を得ること。
  • 3 作成した際に、利用者に交付すること。
  • 4 作成後、保険者に提出すること。
  • 5 介護支援専門員は、計画に位置付けた指定訪問介護事業者に対して、訪問介護計画の提出を求めること。

解答  3・5 

  • 解説(×のもの)
  • 1 サービス担当者会議の要点を利用者に交付する必要はない。
  • 2 居宅サービス計画は、文書により利用者の同意を得ることとされている。
  • 4 居宅サービス計画は基本的に保険者に提出する義務はない。

問題18 指定介護予防支援事業者の担当職員の業務として正しいものはどれか。2つ選べ。

  • 1 指定介護予防サービス事業者等から、サービスの提供状況等の報告を三月に1回聴取しなければならない。
  • 2 介護予防サービス計画を作成した際には、必ずそれを主治の医師に交付しなければならない。
  • 3 アセスメントに当たっては、利用者の居宅を訪問し、面接して行わなければならない。
  • 4 介護予防サービス計画に位置付けた期間が終了するときは、目標の達成状況について評価しなければならない。
  • 5 介護予防短期入所生活介護を介護予防サービス計画に位置付ける場合には、その利用日数が一月の半数を超えないようにしなければならない。

解答  3・4 

  • 解説(×のもの)
  • 1 サービス提供状況等の報告は1月に1回、聴取しなければならない。
  • 2 介護予防サービス計画は、主治の医師に必ず交付する必要はない。
  • 5 介護予防短期入所生活介護の利用日数は、要支援認定の有効期間のおおむね半数を超えないこととされている。

第22回(2019(令和元)年度)

問題6 指定居宅介護支援事業者について正しいものはどれか。2つ選べ。

  • 1 被保険者証に認定審査会意見の記載があるときは、その意見に配慮した指定居宅介護支援の提供に努めなければならない。
  • 2 事業所の現員では利用申込に応じきれない場合には、サービスの提供を拒むことができる。
  • 3 管理者は、管理者研修の受講が義務づけられている。
  • 4 通常の事業の実施地域以外であっても、交通費を受け取ることはできない。
  • 5 利用者が30人の場合には、介護支援専門員は、非常勤で1人置けばよい。

解答  1・2 

  • 解説(×のもの)
  • 3 管理者は主任介護支援専門員であることが求められているが、指定サービス事業所のような管理者研修の受講は求められていない。
  • 4 通常の事業の実施地域以外においては、利用者の同意により交通費を受け取ることができる。
  • 5 利用者が30人の場合には、指定居宅介護支援事業所では、常勤の介護支援専門員を1人置かなければならない。

問題7 介護支援専門員の義務として正しいものはどれか。3つ選べ。

  • 1 介護保険事業の円滑な運営に必要な助言をしなければならない。
  • 2 介護支援専門員でなくなった後も、正当な理由なしに、その業務に関して知り得た人の秘密を漏らしてはならない。
  • 3 特定の種類のサービスに不当に偏ることのないよう、業務を行わなければならない。
  • 4 認知症に関する施策を総合的に推進しなければならない。
  • 5 その名義を他人に介護支援専門員の業務のため使用させてはならない。

解答  2・3・5 

  • 解説(×のもの)※問題として成り立つことがおかしいような選択肢。
  • 1 介護保険事業の円滑な運営に必要な助言をするという義務はない。
  • 4 認知症に関する施策を総合的に推進しなければないというような義務はない。

問題20 指定介護予防支援について正しいものはどれか。3つ選べ。

  • 1 目標指向型の介護予防サービス計画原案を作成しなければならない。
  • 2 その事業所の管理者については、地域包括支援センターの業務との兼務は認められない。
  • 3 苦情を受け付けた場合には、その内容等を記録しなければならない。
  • 4 サービス提供事業者と継続的な連絡が行われている場合には、利用者との面接や連絡は必要がない。
  • 5 地域ケア会議から個別のケアマネジメントの事例の提供の求めがあった場合には、これに協力するよう努めなければならない。

解答  1・3・5 

  • 解説(×のもの)
  • 2 指定介護予防支援の管理者については、利用者の処遇に支障がない場合に限り、地域包括支援センターの業務との兼務をすることができる。
  • 4 サービス提供事業者と継続的な連絡が行われている場合であっても、利用者との面接や連絡を行わなければならない。

第22回再試験(令和2年3月8日実施)

問題8 指定介護予防支援事業者について正しいものはどれか。3つ選べ。

  • 1 運営等の基準に違反する場合の勧告に従わないときは、市町村長は、その旨を公表することができる。
  • 2 管理者は、非常勤でもよい。
  • 3 事業所ごとに介護支援専門員を有しなければならない。
  • 4 介護予防サービス計画には、地域住民による自発的な活動によるサービス等の利用を位置付けるよう努めなければならない。
  • 5 指定介護予防支援の一部を委託する場合には、地域包括支援センター運営協議会の議を経なければならない。

解答  1・4・5 

  • 解説(×のもの)
  • 2 管理者は、支障がない限り兼務は可能であるが、常勤でなければならない。
  • 3 指定介護予防事業所は、介護支援専門員でなくてもよいこととされている。

問題23 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準第13条の具体的取扱方針に示されている内容として正しいものはどれか。3つ選べ。

  • 1 利用者が訪問看護等の医療サービスの利用を希望する場合には、利用者の同意を得て主治の医師等の意見を求めなければならない。
  • 2 アセスメントに当たっては、利用者の居宅を訪問し、利用者及びその家族に面接して行わなければならない。
  • 3 利用者が希望しない場合には、サービス担当者会議を開催しなくてもよい。
  • 4 住民による自発的な活動によるサービス等の利用も居宅サービス計画上に位置付けるよう努めなければならない。
  • 5 少なくとも3月に1回、モニタリングを行わなければならない。

解答  1・2・4 

  • 解説(×のもの)
  • 3 サービス担当者会議は、利用者の希望の有無ではなく、開催しなければならない。
  • 5 指定居宅介護支援事業所における、モニタリングは 少なくとも1月に1回は行わなくてはならない。

第23回試験(2020(令和2)年度)




問題 20 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準第13条の具体的取扱方針のうち介護支援専門員に係るものとして正しいものはどれか。3つ選べ。

  • 1 要介護認定を受けている利用者が要支援認定を受けたときは、指定介護予防支援事業者と当該利用者に係る必要な情報を提供する等の連携を図るものとする。
  • 2 被保険者証に認定審査会意見の記載があるときは、利用者の理解を得た上で、その内容に沿って居宅サービス計画を作成しなければならない。
  • 3 継続して居宅サービス計画に福祉用具貸与を位置付けるときは、貸与が必要な理由を記載しなくてもよい。
  • 4 居宅サービス計画に地域ケア会議で定めた回数以上の訪問介護を位置付けるときは、それが必要な理由を居宅サービス計画に記載しなければならない。
  • 5 利用者が通所リハビリテーションの利用を希望しているときは、利用者の同意を得て主治の医師等の意見を求めなければならない。

解答  1・2・5 

  • 解説(×のもの)
  • 3 継続して福祉用具貸与を位置付けるときは、貸与が必要な理由を居宅介護サービス計画に記載する。
  • 4 要介護状態区分ごとの訪問介護の上限回数は厚生労働大臣が定める。

問題 21 指定居宅介護支援事業者について正しいものはどれか。3つ選べ。

  • 1 指定居宅介護支援の提供の開始に際し、複数の指定居宅サービス事業者を必ず紹介しなければならない。
  • 2 指定居宅介護支援の提供の開始に際し、利用者に入院する必要が生じたときは、介護支援専門員の氏名と連絡先を入院先の病院又は診療所に伝えるよう、あらかじめ利用者や家族に求めなければならない。
  • 3 指定居宅介護支援の提供の開始に際し、要介護認定申請が行われていない場合は、利用申込者の意思にかかわらず、速やかに申請が行われるよう援助を行わなければならない。
  • 4 通常の事業の実施地域等を勘案し、自ら適切な指定居宅介護支援を提供することが困難なときは、他の指定居宅介護支援事業者を紹介するなど必要な措置を講じなければならない。
  • 5 利用者の選定により通常の事業の実施地域以外の地域で指定居宅介護支援を行うときは、要した交通費の支払を利用者から受けることができる。

解答  2・4・5 

  • 解説(×のもの)
  • 1 複数の指定居宅サービス事業者を紹介はできるが、必ず紹介しなければならないわけではない。
  • 3 利用申込者の意思を踏まえて、速やかに申請が行われるよう援助を行わなければならない。

問題 22 指定居宅介護支援におけるサービス担当者会議について適切なものはどれか。3つ選べ。

  • 1 家庭内暴力がある場合には、必ずしも利用者や家族の参加を求めるものではない。
  • 2 開催の日程調整を行ったが、サービス担当者の事由により参加が得られなかったときは、サービス担当者への照会等により意見を求めることができる。
  • 3 末期の悪性腫瘍の利用者について、日常生活上の障害が1か月以内に出現すると主治の医師が判断した場合には、その助言を得た上で、サービス担当者への照会等により意見を求めることができる。
  • 4 サービス担当者会議の記録は、要介護認定の有効期間に合わせて最長3年間保存しなければならない。
  • 5 要介護更新認定の結果、要介護状態区分に変更がなかった場合には、サービス担当者会議を開催する必要はない。

解答  1・2・3 

  • 解説(×のもの)
  • 4 保存期間 完結から2年間保存
  • 5 更新認定の結果、要介護状態区分に変更がなかった場合でも、原則としてサービス担当者会議を開催しなければならない。

 どうですか、再試験の問題も掲載したので少しボリュームが多かったですが、2週にわたって基準に関する過去問題を解説してきましたが、正答となりましたでしょうか? よく出題される基準は決まっているような感じも見受けられますので、誤った基準はテキストで必ず確認しておきましょう。来週は、今年出題されそうな基準を「ヤマ勘」ではありますが。あげてみようと思います。

 また、ケアマネジメント論という括りでは、7問のうち1問が事例問題、2問~4問が居宅介護支援・介護予防支援の指定基準ということになりますので得点できるように学習しておいてくださいね。

 近年は非常に詳細な基準が問われています。こうした基準の暗記が得意な人と不得意な人はあるかと思いますが、一通り、指定基準である人員基準・運営基準については確認しておく必要がありますね。

 今の試験に対する学習状況をモニタリングして、フォローアップをお願いいたします。

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