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林先生の受験対策講座

林 和美 (はやし かずみ)

2020年の合格率が17.7%という超難関のケアマネ試験。この狭き門を突破するためには、ポイントを押さえた効率よい学習が不可欠です。このコーナーでは、「介護支援分野」について、その秘訣をガイドします。
※毎週火曜日更新!

プロフィール林 和美 (はやし かずみ)

国際医療福祉大学医療福祉学部教授。
研究領域は、ケースマネジメント・高齢者福祉・地域支援ネットワーク。特養、在宅介護支援センター勤務などを経て、教育の場へ。現在は大学でソーシャルワーカー育成に尽力されています。


第9回  第3単元「保険事故」 3回目

あっという間に6月です!

 もう、今年も6月ですね!! 新型コロナ感染症拡大、変異株の登場、非常事態宣言の延長、経済状況の低迷化……。あっという間に6月を迎えてしまいました。そして試験までも、残り120日余となりました。
 そして、都道府県によっては介護支援専門員実務研修受講試験(ケアマネジャー試験)の受験手続きも始まりましたね。実務経験を証明する書類(実務経験(見込)証明書)を「複数の事業所」にお願いしなければならない場合もありますから、早めの手続きをお願いします。
 各都道府県の担当課リストは、社会福祉振興・試験センターのホームページの一覧をご覧くださいね。
 また、『[九訂]介護支援専門員基本テキスト』も発行されましたので、私自身も「九訂基本テキスト」の読み込みをすすめ、次回かその次の回以降は、テキスト該当ページも九訂のページ数を挿入したいと考えています。
 さあ、本格的なスタートです!
 ケアマネジャー試験の受験申込を記載しながら、テキストを入手すると、合格への闘志もきっと湧いてくることかと思います。「受験するんだなぁ~」「受験生なんだ」「絶対に合格するぞ!」など本格的になってきますよね。
 絶対合格に向けて、やる気が出てきたところで今週も頑張っていきましょう!!

「保険事故」のまとめ

 さて、今週で第3単元の「保険事故」についてまとめてみようと思います。

 先週の「20問の○×問題」(過去問)を見ていただければわかりますが、「保険事故」の問題は、同じようなステータスの選択肢が多かったことからも、「保険事故」の重要ワード(第7回「保険事故」1回目)をしっかり押さえていれば解答できる問題ですね。
 そして、前回「宿題」として出しました、第21回(2018(平成30)年度)~第23回(2020(令和2)年度)の問題について、解説しながら第3単元の「保険事故」をまとめたいと思います。
 一問一答の形式が正解できることが基本ですが、正しいものを2つ、3つ選ぶのは〇☓の組み合わせを間違えないことであり、しっかりとした知識が問われます。保険事故の問題は、出題されるところが決まっているのですが、近年は「重箱の隅」問題が指定席になってしまっています。だったら、「隅っこ」も勉強しなければなりませんね。

第21回(2018(平成30)年度)

  • 問題20 要介護認定について正しいものはどれか。2つ選べ。
  • 1 主治の医師の意見は、介護認定審査会に通知しなければならない。
  • 2 介護認定審査会の意見は、主冶の医師に通知しなければならない。
  • 3 介護認定審査会の審査及び判定の結果は、介護支援専門員に通知しなければならない。
  • 4 要介護認定等基準時間は、1日当たりの時間として推計される。
  • 5 要介護認定等基準時間の推計の方法は、都道府県の条例で定める。

【正解】 ( 1・4 )

  • 解説
  • 1 正しい。(『[八訂]介護支援専門員基本テキスト』(以下、基本テキスト)第1巻94ページ・『ケアマネジャー試験ワークブック2021』28ページ)
  • 2 審査の意見は、認定結果とともに被保険者に通知する。(記載該当ページ無し)
  • 3 審査及び判定の結果は、被保険者に通知する。(記載該当ページ無し)
  • 4 正しい。(「基本テキスト」第1巻96ページ・「ワークブック」30ページ)
  • 5 基準時間については「要介護認定等に係る介護認定審査会による審査及び判定の基準等に関する省令」により国が定めている。
  • 問題21 要介護認定について正しいものはどれか。3つ選べ。
  • 1 認定調査票の基本調査項目には、口腔清潔に関する項目が含まれる。
  • 2 認定調査票の基本調査項目には、主たる介護者に関する項目が含まれる。
  • 3 認定調査票の基本調査項目には、集団への不適応に関する項目が含まれる。
  • 4 要介護認定等基準時間の算定の合算対象には、疼痛の看護が含まれる。
  • 5 要介護認定等基準時間の算定の合算対象には、認定調査票の特記事項の内容が含まれる。

【正解】 ( 1・3・4 )

  • 解説
  • 1 正しい。(「基本テキスト」第1巻90ページ・「ワークブック」28ページ)
  • 2 「主たる介護者に関する項目」は含まれていない。
  • 3 正しい。(「基本テキスト」第1巻90ページ・「ワークブック」28ページ)
  • 4 正しい。「基本テキスト」第1巻93ページ・「ワークブック」28ページ)
  • 5 1次判定で要介護認定等基準時間が使用される。認定調査票の特記事項は、二次判定において検討されるため、要介護認定等基準時間には合算されない。
  • 問題22 介護認定審査会について正しいものはどれか。2つ選べ。
  • 1 認定調査を行うことができる。
  • 2 認定の有効期間について意見を付すことができる。
  • 3 要介護状態の軽減のために必要な療養について意見を付すことができる。
  • 4 被保険者が受けることができるサービスの種類を指定することができる。
  • 5 被保険者に主治の医師がいないときは、診断を行う医師を指定することができる。

【正解】 ( 2・3 )

  • 解説
  • 1 介護認定審査会は、要介護認定等の審査・判定を行うものである。
  • 2 正しい。(「基本テキスト」第1巻96ページ・「ワークブック」31ページ)
  • 3 正しい。(「基本テキスト」第1巻96ページ・「ワークブック」31ページ)
  • 4 サービスの種類を指定するのは市町村である。(「基本テキスト」第1巻96ページ・「ワークブック」31~31ページ)
  • 5 主治の医師がいない場合は、市町村の指定する医師又は市町村の医師の診断と意見が必要である。 指定するのは市町村である。(「基本テキスト」第1巻91ページ・「ワークブック」28ページ)

第22回(2019(令和元)年度10月試験)

  • 問題21 要介護認定について申請代行を行うことができるものとして正しいものはどれか。3つ選べ。
  • 1 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者
  • 2 指定居宅介護支援事業者
  • 3 指定認知症対応型共同生活介護事業者
  • 4 地域包括支援センター
  • 5 地域密着型介護老人福祉施設

【正解】 ( 2・4・5 )

解説
「基本テキスト」第1巻88ページ・「ワークブック」27~28ページに解説されています。

  • 1 指定地域密着型特定施設入居者生活介護事業者は申請代行できない。
  • 2 正しい。
  • 3 指定認知症対応型共同生活介護事業者は申請代行できない。
  • 4 正しい。
  • 5 正しい。
  • 問題22 要介護認定の認定調査について正しいものはどれか。2つ選べ。
  • 1 被保険者が必要な調査に応じない場合は、市町村は認定の申請を却下しなければならない。
  • 2 新規認定の調査は、地域包括支援センターに委託できる。
  • 3 更新認定の調査は、指定居宅介護支援事業者に委託できる。
  • 4 指定市町村事務受託法人は、認定調査を実施できる。
  • 5 遠隔地に居住する被保険者から認定の申請があった場合には、現に居住する市町村が調査を実施しなければならない。

【正解】 ( 3・4 )

  • 解説
  • 1 被保険者が必要な調査に応じない場合は、市町村は認定の申請を却下できる。(「基本テキスト」第1巻91ページ・「ワークブック」記載なし)
  • 2 新規認定の調査は原則、市町村職員のみとなっている。(「基本テキスト」第1巻89ページ・「ワークブック」27ページ)
  • 3 正しい。(「基本テキスト」第1巻90ページ・「ワークブック」27ページ)
  • 4 正しい。(「基本テキスト」第1巻89ページ・「ワークブック」27ページ)
  • 5 遠隔地に居住する被保険者から認定の申請があった場合には、その現に居住する市町村に調査を嘱託することができる。(「基本テキスト」第1巻89ページ・「ワークブック」27ページ)
  • 問題23 要介護認定について正しいものはどれか。2つ選べ。
  • 1 更新認定の申請ができるのは、原則として、有効期間満了日の30日前からである。
  • 2 新規認定の効力は、申請日にさかのぼって生ずる。
  • 3 介護認定審査会は、申請者が利用できる介護サービスの種類を指定することができる。
  • 4 要介護認定の処分の決定が遅れる場合の処理見込期間の通知は、申請日から60日以内に行わなければならない。
  • 5 市町村が特に必要と認める場合には、新規認定の有効期間を3月間から12月間までの範囲内で定めることができる。

【正解】 ( 2・5 )

  • 解説
  • 1 更新認定の申請ができるのは、原則として、有効期間満了日の60日前からである。(「基本テキスト」第1巻99ページ・「ワークブック」33ページ)
  • 2 正しい。(「基本テキスト」第1巻97ページ・「ワークブック」32~33ページ)
  • 3 利用できる介護サービスの種類を指定することができるのは、市町村である。(「基本テキスト」第1巻96ページ・「ワークブック」31~32ページ)
  • 4 処分の決定が遅れる場合の処理見込期間の通知は、申請日から30日以内に行わなければならない。(「基本テキスト」第1巻97ページ・「ワークブック」32ページ)
  • 5 正しい。(「基本テキスト」第1巻98ページ・「ワークブック」33ページ)

第22回(2019(令和元)年度3月再試験)

  • 問題16 介護保険法第7条に規定する要介護者又は要支援者の定義について正しいものはどれか。3つ選べ。
  • 1 要介護者のうち第1号被保険者については、要介護状態の原因を問わない。
  • 2 要介護状態に該当するためには、常時介護を要する状態が6月前から継続している必要がある。
  • 3 要支援状態に該当するためには、常時介護を要する状態の軽減又は悪化の防止に資する支援を要する状態が6月前から継続している必要がある。
  • 4 要介護者のうち第2号被保険者については、要介護状態が政令で定める疾病によって生じたものに限られる。
  • 5 要支援者のうち第2号被保険者については、要支援状態が政令で定める疾病によって生じたものに限られる。

【正解】 ( 1・4・5 )

  • 解説
  • 1 正しい。(「基本テキスト」第1巻86ページ・「ワークブック」24ページ)
  • 2 常時介護を要する状態が6月にわたり継続すると見込まれる場合である。(「基本テキスト」第1巻85ページ・「ワークブック」24ページ)
  • 3 常時介護を要する状態の軽減又は悪化の防止に資する支援を要する状態が6月にわたり継続すると見込まれる場合である。(「基本テキスト」第1巻85ページ・「ワークブック」24ページ)
  • 4 正しい。(「基本テキスト」第1巻85~86ページ・「ワークブック」25ページ)
  • 5 正しい。(「基本テキスト」第1巻85~86ページ・「ワークブック」25ページ)
  • 問題17 要介護認定の認定調査票(基本調査)について正しいものはどれか。2つ選べ。
  • 1 点滴の管理は、含まれない。
  • 2 徘徊は、含まれない。
  • 3 買い物は、含まれる。
  • 4 外出頻度は、含まれる。
  • 5 身体障害者障害程度等級は、含まれる。

【正解】 ( 3・4 )

解説
 該当部分は、すべて「基本テキスト」第1巻90ページ・「ワークブック」27ページに解説されています。

  • 1 点滴の管理は、含まれている。
  • 2 徘徊は含まれている。
  • 3 正しい。
  • 4 正しい。
  • 5 身体障害者 障害程度等級は含まれていない。
  • 問題18 介護認定審査会について正しいものはどれか。3つ選べ。
  • 1 原則として、保険者である市町村の職員は委員となることができない。
  • 2 委員の定数は、被保険者数に応じて都道府県が定める。
  • 3 委員は、市町村長が任命する。
  • 4 複数の市町村で共同設置することはできない。
  • 5 必要に応じて、審査対象者の家族の意見を聞くことができる。

【正解】 ( 1・3・5 )

  • 解説
  • 1 正しい。テキスト記載箇所なし。「介護認定審査会運営要綱」において、認定審査会における審査判定の公平性を確保するため、原則として保険者である市町村の職員を委員として委嘱することができない。ただし、委員確保が困難な場合、保健、医療又は福祉の学識経験者であり、認定調査等の介護保険事務に直接従事していない市町村の職員を委員に委嘱することができる。
  • 2 委員の定数は、政令で定める基準に従い、市町村が条例で定める。(「基本テキスト」第1巻72ページ・「ワークブック」35ページ)
  • 3 正しい。(「基本テキスト」第1巻96ページ・「ワークブック」35ページ)
  • 4 地方自治法に基づく機関の共同設置や事務の委託によって、または広域連合・一部事務組合も可能とされている。 (「基本テキスト」第1巻101ページ・「ワークブック」35ページ)
  • 5 正しい。(「基本テキスト」第1巻96ページ・「ワークブック」31ページ)

第23回(2020(令和2)年度試験)

  • 問題17 被保険者の要介護認定を市町村が取り消すことができる場合として正しいものはどれか。2つ選べ。
  • 1 正当な理由なしに、介護給付等対象サービスの利用に関する指示に従わないことにより、要介護状態の程度を増進させたとき。
  • 2 要介護者に該当しなくなったと認めるとき。
  • 3 正当な理由なしに、市町村による文書の提出の求めに応じないとき。
  • 4 災害などの特別の事情がある場合を除き、1年間介護保険料を納付しないとき。
  • 5 正当な理由なしに、職権による要介護状態区分の変更認定を行うための市町村による調査に応じない

【正解】 ( 2・5 )

解説
 「基本テキスト」第1巻101ページ・「ワークブック」34ページに、以下のことが解説されています。
 市町村は、被保険者が次のいずれかに該当する場合、要介護認定を取り消すことができる。
 (1)要介護者に該当しなくなったと認めるとき。
 (2)正答な理由なく、職権による要介護状態区分の変更認定または認定の取り消しを行うための市町村による調査に応じない時や、主治医意見書のための診断命令に従わないとき。
 と規定されている。

  • 1 正当な理由なしに、介護給付等対象サービスの利用に関する指示に従わないことにより、要介護状態の程度を増進させたときであっても、市町村は認定を取り消すことはできない。
  • 2 正しい。
  • 3 要介護者に該当しなくなったと認めるときは、取り消しすることができる。
  • 4 災害などの特別の事情がある場合を除き、1年間介護保険料を納付しないときであっても取り消すことはできない。
  • 5 正しい。
  • 問題18 介護認定審査会について正しいものはどれか。3つ選べ。
  • 1 審査及び判定の結果を申請者に通知する。
  • 2 委員は、要介護者等の保健、医療又は福祉に関する学識経験を有する者のうちから任命される。
  • 3 要介護認定の有効期間を定める。
  • 4 必要があると認めるときは、主治の医師の意見を聴くことができる。
  • 5 委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。

【正解】 ( 2・4・5 )

解説
 「基本テキスト」第1巻72ページ・「ワークブック」35ページに解説されています。

  • 1 審査及び判定結果を通知するのは申請者ではなく、保険者である。
  • 2 正しい。
  • 3 要介護認定の有効期間を定めるのは、介護認定審査会ではなく、保健師やである。
  • 4 正しい。
  • 5 正しい。
  • 問題19 要介護認定に係る主治医意見書について正しいものはどれか。3つ選べ。
  • 1 主治医意見書の項目には、社会生活への適応が含まれる。
  • 2 主治医意見書の項目には、認知症の中核症状が含まれる。
  • 3 主治医意見書の項目には、サービス利用による生活機能の維持・改善の見通しが含まれる。
  • 4 介護認定審査会に通知される。
  • 5 要介護認定を受けようとする被保険者は、申請書に添付しなければならない。

【正解】 ( 2・3・4 )

解説
 「基本テキスト」第1巻92ページ・「ワークブック」29ページに解説されています。

  • 1 主治医意見書の項目には、社会生活への適応が含まれない。
  • 2 正しい
  • 3 正しい
  • 4 正しい
  • 5 主治医意見書は、申請を受け付けた市町村(保険者)が主治の医師ら依頼する。

 宿題の解説はいかがでしたか。

 先週もお話ししたように、近年は「基本調査」の項目や「主治医意見書」の内容といった、「認定調査」に関する詳細なことを問う問題が、連続して出題されています。

 今年もこうした問題は定着して出題されるのでしょうか?どうしても必要な知識なのかという疑問もあるのですが、連続して出題されていますのでチェックしておきましょう。
 しかしながら、基本は、「要介護認定の手続きについて全体像を把握し、利用者に正確に情報を説明することができる」ということですからね。

 過去問の分析からみると、この第4単元「保険給付」からの出題が一番多いですね。
 さて、来週からは第4単元「保険給付」の単元に入ります。
 ケアマネジャー(介護支援専門員)の中心的な業務は、ニーズに基づく適切なサービスの提供にあるわけですから、介護保険から給付されるサービスの種類や内容、介護報酬の仕組みなどの知識は、ケアマネジャーにとって大切な部分となり、当然出題数も多いことになります。
 さあ、6月に入りましたので、頑張っていきましょう!!

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