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林先生の受験対策講座

林 和美 (はやし かずみ)

2019年の合格率が18.5%という超難関のケアマネ試験。この狭き門を突破するためには、ポイントを押さえた効率よい学習が不可欠です。このコーナーでは、「介護支援分野」について、その秘訣をガイドします。
※毎週火曜日更新!

プロフィール林 和美 (はやし かずみ)

国際医療福祉大学医療福祉学部教授。
研究領域は、ケースマネジメント・高齢者福祉・地域支援ネットワーク。特養、在宅介護支援センター勤務などを経て、教育の場へ。現在は大学でソーシャルワーカー育成に尽力されています。

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2020ケアマネ試験

第21回  「ケアマネジメント論」4回目

「指定基準」の過去問題と解説

 今年の夏の始まりは、遅くからでしたが、それにしても暑すぎます!!
 私の住んでいる栃木県 那須地域は、例年なら9月が近くなると涼しくなり始めるのですが まだまだ夏真っ盛りといった感じで、スイカやかき氷が似合います。
 特別な夏は、コロナ感染症、熱中症に打ち勝ち、受験生というストレスにも向き合って、頑張っていらっしゃる皆さんを応援したいと思っています。 異常気象での突然の豪雨などの気象状況がありますが、充分にご自愛いただきますよう祈るばかりです。

 さて、勝手も負けても1回戦という異例の甲子園の交流大会も終わりましたね。中止が発表された時の高校3年生は、例えようのないショックでしたが、何とかしてあげたいという思いが交流大会の実現に結びついたようです。あの甲子園に出場するのも大変なのに、1試合1試合にあるドラマは、絶え間ない努力の先にあることを教えてくれます。
 そして、勝ち誇るチームとは対照的に悔しい思いを胸にした選手にも感動させられます。不断の地道な努力があってことなんですね。(今年は後日、全チームに「甲子園の土」が贈られるとか…)
 さぁ、今日も合格に向けての特訓をしますか。特訓、特訓!!

 さて、指定基準に関する過去問題について2週にわたって簡単な解説をしていますが、今週は、第19回・第20回・第21回・第22回(再試験含む)の問題についての解説をさせていただきます。4年前あたりからこの基準に関する問題もより詳細で具体的な出題となっているのが特徴です。
 そういう意味では、先週解説した過去問題は通常の学習で判断可能なものですが、どうも4年前からこの基準に関する問題も、他の問題と同様に難問となり、実践的で詳細な問題になってきていることがわかりますね。
 ではその、より難問となってきた第19回から第22回の問題を解説しますね。

第19回(2016(平成28)年度)

問題19 居宅介護支援におけるモニタリングについて正しいものはどれか。2つ選べ。

  • 1 地域ケア会議に結果を提出しなければならない。
  • 2 結果の記録は、居宅介護支援完結の日から2年間保存しなければならない。
  • 3 地域包括支援センターの指示に基づいて実施しなければならない。
  • 4 月に1回以上、結果を記録しなければならない。
  • 5 課題整理総括表を用いて行わなければならない。
    (注) 「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準」(平成11年厚生省令第38号)の定める内容による。

解答  2・4 

解説(×のもの)

  • 1 モニタリングの記録を残すという規定はありますが、地域ケア会議に結果を提出するといった規定まではありません。
  • 3 なんですかね。「地域包括支援センターの指示」って?
    ケアマネジャーの専門性についても疑われますね。設問自体がナンセンスです。
  • 5 モニタリングの記録様式については、「経過記録」としての任意のもので課題整理総括表を用いる規定はありません。そもそも「課題整理総括表」とは何かですよね。
     この様式は、アセスメント後に、適切なニーズを導きだすためのもので、ケアプラン作成時に活用することを目的に位置付けられました。

問題22 サービス担当者会議について正しいものはどれか。2つ選べ。

  • 1 特記事項を書いた認定調査員は、出席しなければならない。
  • 2 地域包括支援センターの主任介護支援専門員は、出席しなければならない。
  • 3 利用者が要支援更新認定を受けた場合は、開催するのが原則である。
  • 4 介護予防サービス計画の原案の内容について、担当者から意見を求める。
  • 5 施設サービス計画の原案を作成するため、常に開催しなければならない。
    • (注1) 選択肢1は「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準」
       (平成11年厚生省令第38号)の定める内容による。
    • (注2) 選択肢2、3及び4は「指定介護予防支援等の事業の人員及び運営並びに指定介護予防支援等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準」(平成18年厚生労働省令第37号)の定める内容による。
    • (注3) 選択肢5は「指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準」(平成11年厚生省令第39号)の定める内容による。

解答  3・4 

解説(×のもの)

  • 1 サービス担当者会議は、本人・家族、ケアプランに位置づけられたサービス提供事業者を介護支援専門員が招集し、主宰するもので、認定調査員の出席の必要はありません。
  • 2 1と同じで、主任介護支援専門員の出席の必要はありません。
  • 5 「常に開催」ってどんなことですかね?
     施設サービス計画の原案が作成された後に開催するものですよね。

問題23 居宅介護支援のアセスメントについて正しいものはどれか。2つ選べ。

  • 1 認定調査員に委託できる。
  • 2 指定市町村事務受託法人に委託できる。
  • 3 居宅サービス計画原案を示しながら行う。
  • 4 利用者の有する能力を評価する。
  • 5 利用者の置かれている環境等を評価する。
    (注) 「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準」(平成11年厚生省令第38号)の定める内容による。

解答  4・5 

解説(×のもの)

  • 1 いきなり何ですかね。この設問は。
    アセスメントは介護支援専門員が行うのは当然ですよね。
  • 2 もうやめてくださいよ~。無理やりの妄想、受験勉強の少ない受験者をひっかけるための設問に感じてしまいます。アセスメントは介護支援専門員の業務です。
  • 3 居宅サービス計画原案を作成するために行うのがアセスメントなんですがね。
    どうして、こんなヘンテコな内容に作成されてしまったのかなと思います。

問題24 居宅介護支援の開始について適切なものはどれか。3つ選べ。

  • 1 時期は、要介護認定後である。
  • 2 利用申込者の同意を得なければならない。
  • 3 あらかじめ、苦情処理の体制について説明しなければならない。
  • 4 障害者施策の相談支援専門員を介して依頼が来る場合がある。
  • 5 入院患者については、退院後でなければならない。
    (注) 選択肢2及び5は「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準」(平成11年厚生省令第38号)の定める内容による。

解答  2・3・4 

解説(×のもの)

  • 1 認定申請前であっても、緊急かつやむを得ないと判断される場合は、特例居宅サービス計画費が認められています。
  • 5 退院に向けての支援は重要であり、退院後でなければならないとは限りません。

第20回(2017(平成29)年度)

問題8 指定居宅介護支援事業について正しいものはどれか。2つ選べ。

  • 1 要介護認定を受けた生活保護受給者には、福祉事務所の現業員が居宅サービス計画を作成しなければならない。
  • 2 指定居宅介護支援事業所ごとに、主任介護支援専門員を置かなければならない。
  • 3 指定居宅介護支援事業所ごとに、常勤の管理者を置かなければならない。
  • 4 管理者は、同一敷地内にない他の事業所の職務に従事することができる。
  • 5 指定居宅介護支援事業者は、介護支援専門員の清潔の保持及び健康状態について、必要な管理をしなければならない。

解答  3・5 

解説(×のもの)

  • 1 生活保護法の指定介護機関である居宅介護支援事業所が作成する。
  • 2 一昨年の基準では誤りとなりますが、昨年度改正により「主任介護支援専門員」とされました。
  • 4 管理者は、管理に支障がない限り、同一敷地内にある他の事業所の職務に従事することができるとされており、同一敷地内にない他の事業所の職務には従事できない。

問題19 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第38号)で定める基本方針に示されている内容として正しいものはどれか。3つ選べ。

  • 1 居宅における自立した日常生活への配慮
  • 2 利用者自身によるサービスの選択
  • 3 保険給付の重点的な実施
  • 4 公正中立
  • 5 高齢者虐待の通報

解答  1・2・4 

解説(×のもの)

  • 3 基準には保険給付の重点的な実施は規定されていない。
  • 5 高齢者虐待の通報の役割は重要であるが、基準には規定されていない。

問題10 指定介護予防支援事業者について正しいものはどれか。2つ選べ。

  • 1 管理者は、他の職務に従事することはできない。
  • 2 指定介護予防支援事業所ごとに、主任介護支援専門員を置かなければならない。
  • 3 管理者は、介護支援専門員にアセスメントを担当させなければならない。
  • 4 サービス担当者会議に対応する適切なスペースを確保する。
  • 5 担当職員の身分を証する証書には、写真を貼付することが望ましい。

解答  4・5 

解説(×のもの)

  • 1 管理者は管理に支障がない場合、地域包括支援センターや他の職務に従事することができる。
  • 2 地域包括支援センターには主任介護支援専門員の設置が必要となるが、指定介護予防支援事業所の人員基準に主任介護支援専門員は規定されていない。
  • 3 管理者は担当職員に介護予防支援計画の作成に関する業務(アセスメントを含む)を担当させなければならないが、担当職員は介護支援専門員である必要はない。

第21回(2018(平成30)年度)

問題16 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第38号)第1条の2の基本方針に定められている事項として正しいものはどれか。3つ選べ。

  • 1 障害者総合支援法に規定する指定特定相談支援事業者との連携に努めること。
  • 2 利用者の施設入所について配慮すること。
  • 3 保健医療サービス及び福祉サービスの総合的かつ効率的な提供に配慮すること。
  • 4 利用者の最低限度の生活の維持に努めること。
  • 5 居宅介護支援の提供に当たって公正中立に行うこと。

解答  1・3・5 

解説(×のもの)

  • 2 介護保険制度の理念として在宅における自立した生活があることもあり、基準におい て、利用者の施設入所について配慮することまで定められていない。
  • 4 利用者の「最低限度の生活」の維持については定められていない。むしろより質の高い生活を支援することが大切である。

問題17 指定居宅介護支援における居宅サービス計画の作成について正しいものはどれか。2つ選べ。

  • 1 サービス担当者会議の要点を利用者に交付すること。
  • 2 文書により家族の同意を得ること。
  • 3 作成した際に、利用者に交付すること。
  • 4 作成後、保険者に提出すること。
  • 5 介護支援専門員は、計画に位置付けた指定訪問介護事業者に対して、訪問介護計画の提出を求めること。

解答   3・5 

解説(×のもの)

  • 1 サービス担当者会議の要点を利用者に交付する必要はない。
  • 2 居宅サービス計画は、文書により利用者の同意を得ることとされている。
  • 4 居宅サービス計画を基本的に保険者に提出する義務はない。

問題18 指定介護予防支援事業者の担当職員の業務として正しいものはどれか。2つ選べ。

  • 1 指定介護予防サービス事業者等から、サービスの提供状況等の報告を三月に1回聴取しなければならない。
  • 2 介護予防サービス計画を作成した際には、必ずそれを主治の医師に交付しなければならない。
  • 3 アセスメントに当たっては、利用者の居宅を訪問し、面接して行わなければならない。
  • 4 介護予防サービス計画に位置付けた期間が終了するときは、目標の達成状況について評価しなければならない。
  • 5 介護予防短期入所生活介護を介護予防サービス計画に位置付ける場合には、その利用日数が一月の半数を超えないようにしなければならない。

解答  3・4 

解説(×のもの)

  • 1 サービス提供状況等の報告は1月に1回、聴取しなければならない。
  • 2 介護予防サービス計画は、主治の医師に必ず交付する必要はない。
  • 5 介護予防短期入所生活介護の利用日数は、要支援認定の有効期間のおおむね半数を超えないこととされている。

第22回(2019(令和元)年度)

問題6 指定居宅介護支援事業者について正しいものはどれか。2つ選べ。

  • 1 被保険者証に認定審査会意見の記載があるときは、その意見に配慮した指定居宅介護支援の提供に努めなければならない。
  • 2 事業所の現員では利用申込に応じきれない場合には、サービスの提供を拒むことができる。
  • 3 管理者は、管理者研修の受講が義務づけられている。
  • 4 通常の事業の実施地域以外であっても、交通費を受け取ることはできない。
  • 5 利用者が30人の場合には、介護支援専門員は、非常勤で1人置けばよい。

解答  1・2 

解説(×のもの)

  • 3 管理者は主任介護支援専門員であることが求められているが、指定サービス事業所のような管理者研修の受講は求められていない。
  • 4 通常の事業の実施地域以外においては、利用者の同意により交通費をうけとることができる。
  • 5 利用者が30人の場合には、指定居宅介護支援事業所では、常勤の介護支援専門員を1人置かなければならない。

問題7 介護支援専門員の義務として正しいものはどれか。3つ選べ。

  • 1 介護保険事業の円滑な運営に必要な助言をしなければならない。
  • 2 介護支援専門員でなくなった後も、正当な理由なしに、その業務に関して知り得た人の秘密を漏らしてはならない。
  • 3 特定の種類のサービスに不当に偏ることのないよう、業務を行わなければならない。
  • 4 認知症に関する施策を総合的に推進しなければならない。
  • 5 その名義を他人に介護支援専門員の業務のため使用させてはならない。

解答  2・3・5 

解説(×のもの)※問題として成り立つことがおかしいような選択肢。

  • 1 介護保険事業の円滑な運営に必要な助言をするという義務はない。
  • 4 認知症に関する施策を総合的に推進しなければないというような義務はない。

問題20 指定介護予防支援について正しいものはどれか。3つ選べ。

    1 目標指向型の介護予防サービス計画原案を作成しなければならない。 2 その事業所の管理者については、地域包括支援センターの業務との兼務は認められない。 3 苦情を受け付けた場合には、その内容等を記録しなければならない。 4 サービス提供事業者と継続的な連絡が行われている場合には、利用者との面接や連絡は必要がない。 5 地域ケア会議から個別のケアマネジメントの事例の提供の求めがあった場合には、これに協力するよう努めなければならない。

解答  1・3・5 

解説(×のもの)

    2 指定介護予防支援の管理者については、利用者の処遇に支障がない場合に限り、地域包括支援センターの業務との兼務をすることができる。 4 サービス提供事業者と継続的な連絡が行われている場合であっても、利用者との面接や連絡をおこなわなければならない。

第22回再試験(令和2年3月8日実施)

問題8 指定介護予防支援事業者について正しいものはどれか。3つ選べ。

  • 1 運営等の基準に違反する場合の勧告に従わないときは、市町村長は、その旨を公表することができる。
  • 2 管理者は、非常勤でもよい。
  • 3 事業所ごとに介護支援専門員を有しなければならない。
  • 4 介護予防サービス計画には、地域住民による自発的な活動によるサービス等の利用を位置付けるよう努めなければならない。
  • 5 指定介護予防支援の一部を委託する場合には、地域包括支援センター運営協議会の議を経なければならない。

解答  1・4・5 

解説(×のもの)

  • 2 管理者は、支障がない限り兼務は可能であるが、常勤でなければならない。
  • 3 指定介護予防事業所は、介護支援専門員でなくてもよいこととされている。

問題23 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準第13条の具体的取扱方針に示されている内容として正しいものはどれか。3つ選べ。

  • 1 利用者が訪問看護等の医療サービスの利用を希望する場合には、利用者の同意を得て主治の医師等の意見を求めなければならない。
  • 2 アセスメントに当たっては、利用者の居宅を訪問し、利用者及びその家族に面接して行わなければならない。
  • 3 利用者が希望しない場合には、サービス担当者会議を開催しなくてもよい。
  • 4 住民による自発的な活動によるサービス等の利用も居宅サービス計画上に位置付けるよう努めなければならない。
  • 5 少なくとも3月に1回、モニタリングを行わなければならない。

解答  1・2・4 

解説(×のもの)

  • 3 サービス担当者会議は、利用者の希望の有無ではなく、開催しなければならない。
  • 5 指定居宅介護支援事業所における、モニタリングは 少なくとも1月に1回は行わなくてはならない。

 どうですか、少しボリュームが多かったですが、2週にわたって基準に関する過去問題を解説してきましたが、正答となりましたでしょうか? よく出題される基準は決まっているような感じも見受けられますので、誤った基準はテキストで必ず確認しておきましょう。来週は、今年出題されそうな基準を「ヤマ勘」ではありますが。あげてみようと思います。
 また、ケアマネジメント論という括りでは、7問のうち1問が事例問題、2問~4問が居宅介護支援・介護予防支援の指定基準ということになりますので得点できるように学習しておいてくださいね。
 近年は非常に詳細な基準が問われています、こうした基準の暗記が得意な人と不得意な人はあるかと思いますが、一通り、指定基準である人員基準・運営基準については確認しておく必要がありますね。