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林先生の受験対策講座

林 和美 (はやし かずみ)

2018年の合格率が10.1%という超難関のケアマネ試験。この狭き門を突破するためには、ポイントを押さえた効率よい学習が不可欠です。このコーナーでは、「介護支援分野」について、その秘訣をガイドします。
※毎週火曜日更新!

プロフィール林 和美 (はやし かずみ)

国際医療福祉大学医療福祉学部教授。
研究領域は、ケースマネジメント・高齢者福祉・地域支援ネットワーク。特養、在宅介護支援センター勤務などを経て、教育の場へ。現在は大学でソーシャルワーカー育成に尽力されています。

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第18回 「ケアマネジメント論」1回目 事例問題と指定基準

「居宅介護支援の指定基準」について

 こうしたなか、本番のケアマネジャー試験問題をみて驚くのは、居宅介護支援事業者の「指定基準」(「指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準」)、や介護予防支援事業者の「指定基準」(「指定介護予防支援等の事業の人員及び運営並びに指定介護予防支援等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準」)に関する問題も2~3問程度出されていることです。
 具体的には、「居宅サービス計画」の作成方法などを「指定基準」と関連づけて、毎回出題されているのです。
 これらは、「指定基準」に定められていることから〇×の判断が明確にできるからだと考えられます。したがって、ケアマネジメントの展開プロセスにあわせて「指定基準」 として、ケアマネジメントの展開が、「指定基準」においてどのように示されているのかを確認しておく必要があると思います。

 そこで、「指定基準」について考えてみましょう。
 「指定基準」とは、事業者の指定にあたって、一定のレベルを維持しているかを指定権者が判断するためのもので、基本方針・人員基準・設備基準・運営基準から構成されています。
 介護保険の制度内でサービスを展開する場合は、それぞれ指定権者から指定を受けていなければ、たとえ介護サービスを提供したとしても、介護報酬が受け取ることができないという仕組みとなっています。
 ご承知のように「指定居宅介護支援事業者」と「指定介護予防支援事業者」は市町村が指定することとなっていますね。
 そして、その指定するかどうかの判断になるのが、この「指定基準」と呼ばれるものです。居宅介護支援事業の指定基準には、「設備基準」が定められていないのが特徴ですが、「居宅介護支援」は『[八訂]介護支援専門員基本テキスト』(以下「基本テキスト」)1巻209~250ページ・「介護予防支援」については「基本テキスト」1巻348~352ページに記載されています。

 なお、「基本テキスト」1巻70~73ページ・『ケアマネジャー試験ワークブック2019』(「ワークブック」)15ページの「条例」についての記載がありますが、2011(平成23)年5月に「地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律」(「地域主権改革一括法」)が公布され、従来は介護保険法で厚生労働省が定めるとされていた「指定基準」について、都道府県または市町村が制定する条例に委任されることになりました。
 とはいうものの、すべての基準をそれぞれの都道府県や市町村が条例で定めてよいかというと、そうではありません。厚生労働省令に、(1)従うべき基準、(2)標準、(3)参酌すべき基準として、都道府県や市町村の条例に定められる内容を分類して示しています。実際においても厚生労働省令で定める基準が、そのまま同じ文言で、条例として定められていることも多いですね。
 さらに、2014(平成26)年4月から「第3次地域主権改革一括法」が施行され居宅介護支援事業者の「指定基準」は、都道府県(指定都市・中核都市)の条例に(※2018(平成30)年からは市町村の条例に)、介護予防支援事業所、地域包括支援センターの「指定基準」は市町村の条例に委任されました。

どんな「指定基準」は知っていたほうがよいのか

 「居宅介護支援」も「介護予防支援」もほぼ同様な事柄を規定していますので、それぞれの違いを比べながら、学習しておくのもよいかもしれません。そこで「居宅介護支援」の基準で見ておいたほうがよいものをあげてみたいと思います。

  • 指定基準第2条 人員基準
    常勤の介護支援専門員を1以上おくこと。利用者の標準は35人であること。
  • 指定基準第3条 管理者
    常勤の管理者をおくこと。管理者は「主任介護支援専門員」であること。(兼務も可。)
     ※改正された点ですが、昨年は出題されていないので今年か来年は出題される。

 次に「運営基準」として、試験に向けて最低限、理解しておくべき基準を列記したいと思います。テキストをしっかりと読んでおいてほしいと思います。

  • 指定基準第5条 提供拒否の禁止
    正当な理由とは何か… 断っていい場合を理解しておきましょう。
  • 指定基準第7条 利用者の受給資格等の確認
    被保険者証の何を確認するのか…。
  • 指定基準第8条 要介護認定の申請にかかる援助
    これに違反すると…、申請代行ができませんね。
  • 指定基準第9条 身分を証する書類の携行
    介護支援専門員証を携行し、提示しましょう。
  • 指定基準第13条第7号 課題分析における留意点
    必ず居宅を訪問し、利用者・家族と面接して行います。「課題分析標準項目」を見ておきましょう。
  • 指定基準第13条第9号 サービス担当者会議等による専門的意見の聴取
    サービス担当者会議の開催。欠席した場合の意見聴取など。
  • 指定基準第13条第14号 モニタリングの実施
    月1回以上、居宅を訪問し、月1回以上記録を残すことが必要です。
  • 指定基準第13条第17号 介護保険施設との連携
    介護保険施設への紹介と退所時の円滑な支援をしましょう。
  • 指定基準第13条第19号・第20号 主治の医師等の意見等
    医療サービスの利用には、主治医の意見と指示の確認が必要です。
  • 指定基準第13条第22号・第23号 福祉用具貸与および特定福祉用具販売の居宅サービス計画への反映
    福祉用具の利用についての妥当性の判断、サービス担当者会議、理由を居宅サービス計画に記載します。
  • 指定基準第15条 利用者に対する居宅サービス計画等の書類の交付
    やむを得ず他のケアマネジャーに代わることになった場合も気持ちよく、直近の居宅サービス計画等を交付しましょう。
  • 指定基準第23条 秘密保持
    当然のことですが…。えっ! ケアマネジャーでなくなったあとも…。
  • 指定基準第25条 居宅サービス事業者等からの利益収受の禁止等
    介護支援専門員(ケアマネジャー)は公正中立な支援をします! これに違反すると…、更新認定の調査ができなどさまざまな制限ができます。

 これ以外にも規定はありますが、これらの規定の内容についてはひととおり、解説の文章も読んだうえで理解しておく必要があると思いますよ。

 暦の上では「立秋」となります。猛暑を避け一日でも勉強しやすい時間が取れることを願っています。最近私もエアコンをタイマーで切れるように設定しているため、エアコンが切れた時間くらいから起きてしまい、本を読むようになりました。
 早朝のリフレッシュした時間もおすすめですよ~