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林先生の受験対策講座

林 和美 (はやし かずみ)

2018年の合格率が10.1%という超難関のケアマネ試験。この狭き門を突破するためには、ポイントを押さえた効率よい学習が不可欠です。このコーナーでは、「介護支援分野」について、その秘訣をガイドします。
※毎週火曜日更新!

プロフィール林 和美 (はやし かずみ)

国際医療福祉大学医療福祉学部教授。
研究領域は、ケースマネジメント・高齢者福祉・地域支援ネットワーク。特養、在宅介護支援センター勤務などを経て、教育の場へ。現在は大学でソーシャルワーカー育成に尽力されています。

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第6回 第2単元「保険料」 2回目

それでは、第2号被保険者の保険料は?

 第2号被保険者の保険料については、全員が給付されている年金のような仕組みはないので、設計段階では、その徴収方法についてさまざまな検討がなされました。第1単元の「被保険者」で学習したように、第2号被保険者の強制適用の要件に「医療保険加入者」がありましたよね。

 実はここにその秘密が隠されているのです。基本的に40歳以上65歳未満の人は、なんらかの公的医療保険に加入しています。医療保険は、職域保険としての「健康保険」(一般的に「社保」と呼ばれたりします)と地域保険としての「国民健康保険」(一般的に「国保」と呼ばれたりします)の仕組みがあります。異なる部分はありますが、医療保険制度としてはほとんど同様なので、ここでは詳細の説明は省略しますね。

 介護保険制度設計時に、介護保険料を確実に徴収する仕組みが求められ、第2号被保険者の介護保険料についても、この医療保険の保険料を徴収する際に「介護保険料」も併せて徴収する仕組みを採り入れたのです。

 したがって、保険料を納めることのできる「医療保険加入者」を強制適用の要件に加えているのです。(納得できましたか?)

 介護保険の第2号被保険者については、「医療保険料+介護保険料」という合算した形で、医療保険者が被保険者から介護保険料を徴収する仕組みがあるのです。

 そして、その額が「社会保険診療報酬支払基金」に集められる仕組みとなっているのです。

 さて、その第2号被保険者の保険料の算出の仕方ですが、非常に複雑な仕組みなんです!

 過去の出題としても第2号被保険者の介護保険料についての問題は少ないのは、その複雑さが理由かもしれません。
 出題されたことといえば、「負担割合は国が定める」(○)とか、「健康保険の場合、事業主の負担がある」(○)といった問題です。

 2017(平成29)年の改正により、被用者保険の第2号被保険者の保険料については「総報酬制」を導入することになりました。これまでは「加入者1人当たりの負担見込み額×加入者数」ということで、それぞれの医療保険者に納付が求められていましたが、2017(平成29)年8月から段階的に「総報酬割」を導入し、2020(令和2)年から全面導入となります。
 なお、国民健康保険の被保険者である第2号被保険者については従来通りとなっています。このあたりのことは、今年の試験に出題されますね。きっと…。(「基本テキスト」81ページ・(「ワークブック」100ページ)

「保険料」の過去問にチャレンジ

 ではここで、先週の保険料のキーワードを確認するとともに、少し過去問題に挑戦してみましょう。

 昨年の問題では、次のように第1号被保険者の保険料について出題されました。

問題10 第1号被保険者の保険料の普通徴収について正しいものはどれか。2つ選べ。

  • (1)保険料の賦課期日は、市町村の条例で定める。
  • (2)被保険者の配偶者は、被保険者と連帯して納付する義務を負う。
  • (3)保険料の納期は、厚生労働省令で定める。
  • (4)保険料は、市町村と委託契約を結んだコンビニエンスストアで支払うことができる。
  • (5)被保険者は、普通徴収と特別徴収のいずれかを選択することができる。

 正答は、2と4ですね。 解説のなかに含まれていましたよね。
 さらに昨年は、少し難問な感がある、関連する「公費負担」や「財政安定化基金」の出題もみられました。

 一昨年は、介護保険料についての出題は「第2号被保険者」について正しいものを選べという「問題4」のなかの2つの選択肢でした。

(1) 健康保険の被保険者である生活保護の受給者は、介護保険料を支払う義務はない。
 解答は☓ですね。問題文には「第2号被保険者について」とあるので、生活保護の受給者であっても被保険者となっているごくわずかの該当者についての問題ですね。つまり、選択肢の前文に「健康保険の被保険者」とあり、さらに「第2号被保険者」です。保険料は必ず納める必要があります。「生活扶助」とか「介護扶助」なんて言葉が浮かぶ以前の問題ですね。

(2) 健康保険者の被保険者にかかる介護保険料には、事業主負担がある。
 解答は○ですね。労使折半の原則で雇用主は、介護保険料の判断を負担します。健康保険とは、被用者保険の総称ですね。国民健康保険の場合は、相当額の国庫負担が行われています。

 さらに平成28年は、保険料とはまったく関係のない問題文で、「第2号被保険者の保険料の統一」なんて、ありえない選択肢が出題されていました。まあ「保険料」の問題とはいえませんが、第2号被保険者の保険料がどうやって決まっているかという観点からすれば、ギリギリ「保険料」の問題かな?

(平成28年度)
 問題15 要介護認定の広域的実施の目的として適切なものはどれか。3つ選べ。
  1 第2号被保険者の保険料の統一 (×)

 さらに平成27年度も選択肢として1つだけでしたが、以前は毎年出題されていましたので、基本をおさえる意味で、過去問題も含めて出題された選択肢もあげてみました。

問題1 平成23年度と平成24年度は、保険料に関する出題は、別々の問題のなかで出題されています。次の(1)~(6)について、正誤(〇・×)をつけてください。

  • (1)医療保険者は、第2号被保険者の保険料を社会保険診療報酬支払基金に納付しなければならない。 <平成23年 問題4 選択肢1>
  • (2)年金保険者は、第1号被保険者の保険料を国民健康保険団体連合会に納入しなければならない。 <平成23年 問題4 選択肢2>
  • (3)保険料の徴収猶予については、市町村が条例により規定する。 <平成23年 問題5 選択肢3>
  • (4)第2号被保険者に対する保険料率については、市町村が条例により規定する。 <平成23年 問題5 選択肢4>
  • (5)第1号保険者と第2号保険者の保険負担の按分割は、3年ごとに見直される。 <平成23年 問題13 選択肢1>
  • (6)第2号被保険者負担率の設定は国の事務である。 <平成24年 問題2 選択肢5>

問題2 介護保険の保険料について正しいものはどれか。1つ選べ。(※) <平成25年 問題13>

  • (1)第1号被保険者の保険料は、原則として、被保険者の負担能力に応じた6段階の定額保険料となっている。
  • (2)第1号被保険者と第2号被保険者の一人当たりの平均保険料を同じ水準とする考え方がとられている。
  • (3)第2号被保険者の保険料については、医療保険の種類にかかわらず、事業主負担がある。
  • (4)生活保護の被保護者の保険料については、原則として基準額の0.5倍である。
  • (5)生活保護の実施機関は、被保護者の保険料を、その被保護者に代わり、直接市町村に支払うことはできない。

問題3 介護保険財政について正しいものはどれか。2つ選べ。<平成26年 問題5>

  • (1)調整交付金は、各市町村の第1号被保険者の所得の分布状況等を勘案して交付される。
  • (2)共済年金は、第1号被保険者の保険料に係る特別徴収の対象とならない。
  • (3)市町村特別給付に要する費用には、第2号被保険者の保険料も充当される。
  • (4)第2号被保険者の保険料の一部は、地域支援事業支援納付金の納付に充てられる。
  • (5)第1号被保険者の保険料率は、年度ごとに算定する。

問題4 平成27年度は、「介護保険法において市町村の条例で定めるもの」の選択肢として2つのものがあげられていました。(6)(7)について 正誤(〇・×) をつけてください。

  • (6)普通徴収に係る保険料の納期は、市町村の条例で定める。
  • (7)第1号被保険者の保険料率は、市町村の条例で定める。