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林先生の受験対策講座

林 和美 (はやし かずみ)

2018年の合格率が10.1%という超難関のケアマネ試験。この狭き門を突破するためには、ポイントを押さえた効率よい学習が不可欠です。このコーナーでは、「介護支援分野」について、その秘訣をガイドします。
※毎週火曜日更新!

プロフィール林 和美 (はやし かずみ)

国際医療福祉大学医療福祉学部教授。
研究領域は、ケースマネジメント・高齢者福祉・地域支援ネットワーク。特養、在宅介護支援センター勤務などを経て、教育の場へ。現在は大学でソーシャルワーカー育成に尽力されています。

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ケアマネ試験の合格に向け、確かな力を身につける「実力養成編」セミナーを開催!

第1回 いよいよ4月 受験対策講座 開講します

 皆さんお待たせいたしました。今週から2019年度の「第22回介護支援専門員実務研修受講試験」(ケアマネジャー試験)を受験する方々を対象とした けあサポ「受験対策講座」を開講いたします。

 講座を担当いたしますのは、 国際医療福祉大学で教鞭をとっております 林 和美と申します。
私自身は、今年でケアマネジャー試験対策にかかわって、なんと22年目になります。今年実施される試験が第22回ですから、第1回からケアマネジャー試験対策を行っているというわけです。(ちなみに、私は第1回ケアマネジャー試験(1998(平成10)年)の合格者です)

 また、私、これまで中央法規出版さんを中心に、全国各地で開催されるケアマネジャー試験対策セミナーの講師、雑誌の連載執筆、模擬問題集の作問、受験対策ビデオへの出演など、さまざまな活動を行ってきました。このけあサポ「受験対策講座」も、今年で14年目に入ります。

 このケアマネジャー試験ですが、2018年度より受験資格について大きな改正が行われています。具体的には、「法定資格保有者で実務経験を一定期間有する者」を基本とすることとされています。
 こちらについては、けあサポの「ケアマネジャーになりたい」に詳細に書かれています。今回初めて受験しようとされる方については、受験資格については再度確認されたほうがよいかと思います。

 さて、昨年(2018(平成30)年)のケアマネジャー試験の合格率は、私にとって衝撃的でした。この受験資格の改正により、受験者数が激減したうえに、介護保険法の改正、介護支援専門員受験のテキストとなる「基本テキスト」(発行:基本長寿社会開発センター) もこれまでの書きぶりやデザインが大きく変更されたこともあってか、なんと合格率は、これまでの試験のなかで最も低い10.1%でした。

 私がこの数字には非常に衝撃を受けたのは、合格基準点を下げたうえでの合格率であったことです。試験には難易度というものがあるのですが、実は昨年度の試験講評では「非常に的を得た良問が多かった」と評しています。21年間の試験問題の内容や質をみてきた1人として、問題は決して難しすぎる試験問題ではなかったのです。(ただし問題10・11・13・14は難問・ひっかけ問題
 しかも、受験資格は一定の国家資格をもって5年以上の実務経験がある人ですから、受験者の偏差値も若干は上がっているものと予想されました。
 さて、その衝撃である合格基準点についてお話すれば、介護支援分野が13点で正答率52%以上、保健医療福祉分野が22点で正答率62.8%以上というものです。なかでも介護支援分野の正答率52%で合格基準というのは、もはや試験といってよいのでしょうか。大学をはじめとした教育機関では、最低でも6割以上の正答率を求めています。ということであれば保健医療福祉分野は6割ですから、今回の合格率の低さは、合格基準が高いため、合格率が低いというものではなく、その原因は次のうちどちらかでしょう。(1)問題が難問奇問で正答が導き出せない、(2)受験者が充分な受験勉強をしていない、または(1)と(2)の両方が考えられるのです。

 全国の受験者数合格者数合格率
第21回(2018(平成30)年度)49,333人4,990人10.1%
第20回(2017(平成29)年度)131,560人28,233人21.5%

 こうした合格率の変遷からしても、ケアマネジャーの試験は大変難関だから…、「1回で受かろうなんて思っていません」「まずは今年受けてみて考える」なんて声も聞こえてきますが、そんなことは言っておられません! 私は、全力で皆さんが今年のケアマネジャー試験で合格できるよう支援していきますのでよろしくお願いいたします。
 「合格することが、受験の目的です !」合格できない受験対策ではなく、必ず合格できる受験対策を提供したいと今年は特に考えています。

 そのために みなさんには、まず次の2つをお願いいたします。

  • (1)勉強に使用する教科書(八訂基本テキスト)を準備する。
  • (2)「試験要項・受験願書の入手と申込み」は確実にする。

試験日は、全国統一の10月13日(日)です。
あと190日ほどとなっています。

 なお、ケアマネジャー試験の受験にあたっては、各都道府県または都道府県の指定する指定機関に受験願書を提出する必要があります。受験願書は、都道府県ごとに違いますが、例年6月頃から配布・受付が始まります。
 各都道府県の問い合わせ先は、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターのホームページにリンクされていますので、受験願書の入手と申込みは確実に行ってくださいね。
 さて、合格を目標に一歩一歩確実に進みましょう。すべては合格計画・学習計画からはじめるとよいでしょう。

ケアマネジャーになる人は、「合格プラン」をつくることができる人

 介護支援専門員(ケアマネジャー)の業務は、要介護者等の自立に向けたケアプラン(介護サービス計画)を作成することです。つまりプラン(計画)を作成することが、ケアマネジャーの専門性の重要な要素でもあります。
 ということは、皆さんのゴールすなわち目標は「合格」にあるわけですから、皆さんには、まずこの「合格」に向けての「計画」を立てることが得意であることが求められますね。
 つまり、「計画」を作成し、実施することにより目標の実現が可能になるように支援するケアマネジャーという専門職になるんですから、自分の「合格計画」が立てられ、実施していけるようになることが何より重要なのです。
 このプロセスは、ケアマネジメントの手法と全く同じと考えてよいのではないでしょうか?
 ケアマネジメントは、アセスメント(評価)・ニーズの把握・ケアプランの作成・ケアプランの実施・モニタリング(監視)・再アセスメントと、ゴールに向けて順次すすめていきます。このプロセスを自分の「合格プラン」として実施できるかどうかが、合否をわけるポイントになると考えるからです。

ケアマネジャー試験をアセスメントする(1)

 皆さんが10月13日(日)に受験するケアマネジャー試験とは、どういうものかアセスメント(評価診断)してみたいと思います。

 この試験は、介護保険法に基づく介護支援専門員(ケアマネジャー)の養成を目的に、1998(平成10)年から試験が年1回行われています。ケアマネジャー試験自体は国家試験ではなく、都道府県が実施することになっています。
 実際は国の登録試験問題作成機関である「社会福祉振興・試験センター」が問題を作成し、全国共通の問題で各都道府県において実施されます。
 そして都道府県は、国の示す合格基準で合否を判断することになっています。合格率の高い都道府県と低めの都道府県があったりしますが、合格基準は同じですから、合格率の高い都道府県で受験したほうがよいなんてことはありません。
 ちなみに昨年のケアマネジャー試験の正答番号・合格基準の公表は12月4日(火)でした。また、ケアマネジャー試験合格後には、「実務研修」を受講しなければならないことも、あらかじめ知っておいてください。

ケアマネジャー試験をアセスメントする(2)

 ケアマネジャー試験で合格するには、ケアマネジャー試験について知ることが必要ですが…。
 では、なぜこの試験があるのかはご存じですか?
 「ケアマネジャー試験」とか呼ばれることが多いのですが、「介護支援専門員実務研修受講試験」が正式な名称です。
 制度的にはご存じの通り、ケアマネジャー試験に合格したあとに、「実務研修」を修了(修了者名簿に登録)後、都道府県知事から「介護支援専門員証」を受けてはじめて「介護支援専門員」(ケアマネジャー)となることができるのです。

 そうなんですよ。ケアマネジャー試験に合格するだけでは「ケアマネジャー」になれないんです。
 その実務研修は、その受講者が、すでに一定の知識・技術をもっていることを前提に組み立てられています。
 では、その一定の知識・技術とは何か? ということを知ることが、ケアマネジャー試験の合格へのポイントとなります。

 つまり、ケアマネジャー試験では、ケアマネジャーの「知識・技術」として、要介護者等や一般市民に対し、介護保険制度やその手続き、さらには適切なサービスを調整するための手法、またそのサービスの内容や手続きなどを正確に伝えることができるかが問われます。
 したがって、介護保険法をはじめ、制度やその仕組みについて基礎的な事項を理解しており、かつ、一般市民の方にわかりやすく説明できるという「知識・技術」が必要となるわけです。

試験の内容は、すべて「基本テキスト」にある

 私は受験勉強にあたって、長寿社会開発センターの発行する『[八訂]介護支援専門員基本テキスト』(「基本テキスト」)が重要であると考えています。
 最近ではケアマネ試験対策の参考書のラインナップも充実し、どの参考書にも表紙や帯に「これで合格!」とか書いてあるのですが、やはりどの参考書も「基本テキスト」に基づいているからです。
 これまでのケアマネジャー試験でも、この「基本テキスト」からかなり多く出題されていることを考えると、「基本テキスト」は何よりも重要な「テキスト」となります。
 これまでの実際のケアマネジャー試験問題の解答・解説と講評する際に、「基本テキスト」の記載ページを確認しながらすすめています。なぜなら、その正答の根拠は、この「基本テキスト」に書かれているんですよ。
 つまり「基本テキスト」の理解が合否の鍵を握るのです。昨年はこの基本テキストが法律改正も含めて、改訂されたのです。
 しかし、これまでの経験からすると、「あの重いテキストをいつも読むとなると…」と考えられる人が多く、安価な「要約本」を読んで受験される方が最近は増えてきたのです。(合格率が低い原因の1つですね)
 前述したように「基本テキスト」には、試験の解答速報を出すための根拠としているぐらいですから、受験対策としては、基本テキストが完璧なのですが、全3巻プラスCD-ROMつきで、内容が非常に多く、読むだけで非常に大変なのです。
 基本テキストを読まずして、試験に合格しようなんてトンでもないと思うのです。基本テキストがあって、その次に「要約本」といわれる参考書籍をあわせて活用されるのが当然かと思うのです。
 あっ! 中央法規さんの『ケアマネジャー試験ワークブック2019』(「ワークブック」)の編集には私もかかわっていますので、ぜひ一度手に取ってみていただけるとありがたいです。その他にいろいろとコンテンツがありますね。スキマ時間を有効活用するスマホアプリも含めて、いかに信頼できる書籍を、自分にあったものを選ぶかがポイントですね。

そこで、参考書選びのコツ

  • 「出版社選び」… 信頼のおける出版社であるかどうか
  • 「八訂対応」… 改正されている部分が反映しているかどうか
  • 「最新のもの」… 書籍発行年月日を確認する(古いものは使わない)

 値段やデザインやキャッチコピーも気になりますが、昨年のケアマネジャー試験の傾向を反映した問題集や要約本もすでに発行されています。
 この「けあサポ」を運営している中央法規出版さんのホームページに資格試験対策書の紹介ページがありますので、みなさんの受験対策に必要なものを準備いただければと思います。
 あっ! あわせて中央法規さんではケアマネ受験対策セミナーも予定されています。
 私も、7月に東京、8月には大阪でセミナーを予定していますので、ぜひともご参加いたたげればと思います。
 このセミナーでも、「八訂基本テキスト」を使用して、わかりやすい講義、合格に近づく講義をしたいと準備しています。

 また、この けあサポ「受験対策講座」では、まず、介護支援分野の中心的な介護保険法を概説してみます。
 毎週火曜日の更新ですが、みなさんの受験勉強の伴走者として応援しつづけますね。

 さあ 絶対に合格をするために まずは目標を明確に定めてください。
 頑張りましょう!!!