忙しい日々の中で効率よく勉強するにはどうしたら?とお悩みのあなたに、ぴったりのガイド役となるのがこのコーナーです。介護の現場にも詳しい石橋亮一先生が受験勉強のポイントを講義します
第7回 社会の理解(1)
こんにちは。前回は、「人間関係とコミュニケーション」について学びました。前回の練習問題の正解は【3】です。いかがでしたか。
今回から、「人間と社会」領域のメインの科目といえる「社会の理解」を勉強しましょう。まず、私たちが従事する介護サービスなどのように、生活上のさまざまなニーズ(課題)に応え支援するサービスが必要とされる背景にある、少子高齢化といった今日の日本の社会の状況を理解します。
今回から、「人間と社会」領域のメインの科目といえる「社会の理解」を勉強しましょう。まず、私たちが従事する介護サービスなどのように、生活上のさまざまなニーズ(課題)に応え支援するサービスが必要とされる背景にある、少子高齢化といった今日の日本の社会の状況を理解します。
生活と福祉
○学問上、家族とは、「夫婦を中核とし、親子、兄弟などの近親者を構成員とする血縁的小集団」と定められる。一方、世帯は、家族と同一ではなく、「居住と生計をともにしている人々の集まり、または一戸を構えて住んでいる単身者」のことをいう。
○家族において、核家族化が進み、例えば、家庭内で介護できる者が不在あるいは減少するなど、家族機能の弱体化がみられる。なお、核家族とは、夫婦、夫婦と未婚の子ども、ひとり親と未婚の子どものいずれからなる家族をいう。
○地域においては、農村部を中心に過疎化が進み、高齢化率が50%を超え、共同体機能の維持が困難な「限界集落」も多く存在する。一方、少子化といわれる中、都市部では人口が集中し、保育所の待機児童問題などが解消できていない。少子化対策、さらには労働力確保のために2007(平成19)年、仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章が制定された。
○国民生活基礎調査によれば、2010(平成22)年において、全世帯に占める65歳以上の者がいる世帯の割合は、42.6%である。
○同調査によると、65歳以上の1人暮らしの高齢者(高齢者単身世帯)は、2010(平成22)年に501万8000世帯で、65歳以上の者がいる世帯の24.2%を占め、高齢者夫婦のみの世帯ともに増加しており、高齢者が孤立しやすい状況にあるといえる。
○同調査で高齢者世帯の所得を種類別に見ると、「公的年金・恩給」が最も多く、年間の平均所得金額307.9万円の70.2%を占めている。
○日本は、高齢化社会(高齢化率〔総人口に占める65歳以上の割合〕が7%に達した社会)から24年で高齢社会(14%に達した社会)になり、その速度は、欧米に比べて極めて速い。
○今日の高齢化率は、2010(平成22)年現在、23.0%(4〜5人に1人が高齢者)であったが、2013(平成25)年に25.1%(約4人に1人)、2055(平成67)年には39.4%(3人に1人以上)に達すると予測されている。
○高齢化が進む中、介護保険制度の要介護認定により、要支援者・要介護者と認定された人も増加しており、2010(平成22)年において、約500万人にのぼる。また、介護が必要になった原因は、多い順に、脳血管疾患、認知症、高齢による衰弱となっている。
○合計特殊出生率(1人の女性が生涯に何人の子供を産むか)は、1993(平成5)年に1.46となり、2005(平成17)年には過去最低の1.26まで低下したが、2008(平成20)年には1.37に回復、2010(平成22)年も1.39となった。
○平成23年版障害者白書によると、身体障害児・者は約366万人、知的障害児・者は約55万人、精神障害者は約323万人とされている。障害者においても、高齢化、重度化が進んでいる。
介護福祉士という名称にも含まれている「福祉」とは、介護が必要になるなど、たとえ社会生活の中で困ったことが発生しても、何とか“幸せ”を感じて暮らしていけるように支援していこうという理念(方針)を指します。また、ソーシャルインクルージョン(社会的包摂)といい、社会的な孤立や排除の問題に取り組み、「つながり」を再構築し、社会の中で共に助け合って生きていこうという、近年、福祉分野などで唱えられている理念も大切です。
そのような理念を具現化するためにも、今回の受験を通して、いろいろと学んでいきましょう。
終わりに、練習問題を解いてみてください。正解は次回、お伝えします。
○家族において、核家族化が進み、例えば、家庭内で介護できる者が不在あるいは減少するなど、家族機能の弱体化がみられる。なお、核家族とは、夫婦、夫婦と未婚の子ども、ひとり親と未婚の子どものいずれからなる家族をいう。
○地域においては、農村部を中心に過疎化が進み、高齢化率が50%を超え、共同体機能の維持が困難な「限界集落」も多く存在する。一方、少子化といわれる中、都市部では人口が集中し、保育所の待機児童問題などが解消できていない。少子化対策、さらには労働力確保のために2007(平成19)年、仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)憲章が制定された。
○国民生活基礎調査によれば、2010(平成22)年において、全世帯に占める65歳以上の者がいる世帯の割合は、42.6%である。
○同調査によると、65歳以上の1人暮らしの高齢者(高齢者単身世帯)は、2010(平成22)年に501万8000世帯で、65歳以上の者がいる世帯の24.2%を占め、高齢者夫婦のみの世帯ともに増加しており、高齢者が孤立しやすい状況にあるといえる。
○同調査で高齢者世帯の所得を種類別に見ると、「公的年金・恩給」が最も多く、年間の平均所得金額307.9万円の70.2%を占めている。
○日本は、高齢化社会(高齢化率〔総人口に占める65歳以上の割合〕が7%に達した社会)から24年で高齢社会(14%に達した社会)になり、その速度は、欧米に比べて極めて速い。
○今日の高齢化率は、2010(平成22)年現在、23.0%(4〜5人に1人が高齢者)であったが、2013(平成25)年に25.1%(約4人に1人)、2055(平成67)年には39.4%(3人に1人以上)に達すると予測されている。
○高齢化が進む中、介護保険制度の要介護認定により、要支援者・要介護者と認定された人も増加しており、2010(平成22)年において、約500万人にのぼる。また、介護が必要になった原因は、多い順に、脳血管疾患、認知症、高齢による衰弱となっている。
○合計特殊出生率(1人の女性が生涯に何人の子供を産むか)は、1993(平成5)年に1.46となり、2005(平成17)年には過去最低の1.26まで低下したが、2008(平成20)年には1.37に回復、2010(平成22)年も1.39となった。
○平成23年版障害者白書によると、身体障害児・者は約366万人、知的障害児・者は約55万人、精神障害者は約323万人とされている。障害者においても、高齢化、重度化が進んでいる。
介護福祉士という名称にも含まれている「福祉」とは、介護が必要になるなど、たとえ社会生活の中で困ったことが発生しても、何とか“幸せ”を感じて暮らしていけるように支援していこうという理念(方針)を指します。また、ソーシャルインクルージョン(社会的包摂)といい、社会的な孤立や排除の問題に取り組み、「つながり」を再構築し、社会の中で共に助け合って生きていこうという、近年、福祉分野などで唱えられている理念も大切です。
そのような理念を具現化するためにも、今回の受験を通して、いろいろと学んでいきましょう。
終わりに、練習問題を解いてみてください。正解は次回、お伝えします。
★練習問題 生活と福祉に関する次の記述のうち、適切なものを一つ選びなさい。
| 1 | 世帯とは、夫婦を中核とし、親子、兄弟などの近親者を構成員とする血縁的小集団をいう。 |
| 2 | 国民生活基礎調査によると、高齢者単身世帯、高齢者夫婦のみの世帯ともに増加している。 |
| 3 | 日本の高齢化の速度は、欧米に比べて極めて遅い。 |
| 4 | 2010(平成22)年現在、日本の総人口の約7人に1人が65歳以上の高齢者である。 |
| 5 | 介護保険制度において、2010(平成22)年には、約200万人が要支援者・要介護者と認定された。 |










