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山口晃弘の超幸齢社会の最幸介護術

山口 晃弘(やまぐち あきひろ)

超高齢社会を実り多き「幸齢社会」にするために、
介護職がすべきこととは?
元気がとりえの介護職・山口晃弘が紡ぐ最幸介護術。

プロフィール山口 晃弘 (やまぐち あきひろ)

介護福祉士、介護支援専門員。1971年、東京都生まれ。高校卒業後、設計士、身体障害者施設職員を経て、特別養護老人ホームに入職し、介護職・生活相談員を務め、その後グループホームの管理者となる。
現在、社会福祉法人敬心福祉会 千歳敬心苑にて人材育成担当。著書に『最強の介護職、最幸の介護術』(ワニブックス、2014年)がある。

著書

『最強の介護職、最幸の介護術』
『最強の介護職、最幸の介護術』

今そこにある危機

 介護業界の人材離れが深刻さを増しています。
 千葉県内に11ある介護福祉士養成校に、この春入学した生徒の数が全定員の4割にも満たなかったことが報道されました。11校全て定員割れで、一番入学者の少なかった学校は、定員40名に対し入学者はわずか1人だったということです。
 離職率も深刻で、1年以内の離職率が48。3%という結果が出ているそうです。

 国はよく2025年問題と言っていますが、それどころじゃない。実は今すでに危機的状況にあるのです。
 介護職員処遇改善、マッチング強化、就学支援、キャリアパス、イメージアップ……行政もさまざまな取り組みを始めて久しいですが、現実に人材を確保するまでにはなかなか至らないイメージです。
 私自身も、自分にできることを精一杯やっています。普段の仕事はもちろんのこと、介護の仕事に対するイメージアップのために、このようなブログを書かせていただいたり、専門誌の連載をもたせていただいたり、学校や地域などで講演をさせていただいたりしています。
 でも、ただ人員の確保、つまり頭数だけを増やしたいわけではありません。介護という仕事の喜び、やりがいを知ってもらいたいと思っています。
 介護の仕事には、日々の生活の中の「ちょっとだけ幸せ」が詰まっています。たとえば、お料理をして食べてくれた相手が「おいしい!」と喜んでくれると嬉しいですよね。忙しい相手の仕事を先回りしてやってあげたりした時、「ありがとう!」と喜んでくれると嬉しいですよね。「ちょっとだけ幸せ」にできた気がします。
 介護って、こんな風に相手を「ちょっとだけ幸せ」にできる仕事。しかも、この「ちょっとだけ幸せ」をたくさんの人にできる仕事なのです。

 人間関係が希薄になって久しい世の中。そんな世の中で、人のために何かができる仕事。相手を「ちょっとだけ幸せ」にできる素敵な仕事。そして、自分自身も「ちょっとだけ幸せ」な気持ちになれるハッピーな仕事。それが「介護」です。

 介護、福祉は行政主導であってほしいですが、現実には難しい状況になってきました。地域包括ケア、住民主体の住みよい街づくり。介護も、現場主体の働きやすい環境づくりが迫られています。