メニュー(閉じる)
閉じる

ここから本文です

山口晃弘の超幸齢社会の最幸介護術

山口 晃弘(やまぐち あきひろ)

超高齢社会を実り多き「幸齢社会」にするために、
介護職がすべきこととは?
元気がとりえの介護職・山口晃弘が紡ぐ最幸介護術。

プロフィール山口 晃弘 (やまぐち あきひろ)

介護福祉士、介護支援専門員。1971年、東京都生まれ。高校卒業後、設計士、身体障害者施設職員を経て、特別養護老人ホームに入職し、介護職・生活相談員を務め、その後グループホームの管理者となる。
現在、社会福祉法人敬心福祉会 千歳敬心苑の施設長。著書に『最強の介護職、最幸の介護術』(ワニブックス、2014年)、『介護リーダー必読! 元気な職場をつくる、みんなを笑顔にする リーダシップの極意』(中央法規出版、2021年)がある。

やっちゃえ!2016!

 元気ですかーッ!

 明けましておめでとうございます。
 本年もよろしくお願い致します。

 皆さん、年末年始いかがお過ごしでしたか?
 私は、今の仕事に就いてから15年。初めて年末年始をお休みしました。

 年越しそばを食べて、紅白歌合戦を見て、おせち料理、お雑煮を食べて、年賀状を書いたり、初詣に行ったり、日本の年末年始の風習を大事にしてもらおうと、いつも利用者の皆さんにせっせと行なってきましたが、自らが一番、その風習を大事にしていませんでした。

 そうしている間、今年も職員の誰かが勤務してくれている。年越しもお正月も夜勤をしてくれている。ありがたいことです。ただ、こういうこともできるだけ持ち回りにしたいですね。誰かがいつも私生活を犠牲にして成り立つ仕事…良いとは思いません。

 さて、年末ジャンボも見事にハズレ、なかなか良いことばかりじゃない世の中です。昨年も、つらい話題、暗いニュースが多かったですね。私たちのいる介護業界も、決して他人ごとではありませんでした。

 介護報酬の引き下げ、相次ぐ介護事業所の閉鎖、深刻な人手不足、虐待…。低迷しがちな昨今の介護業界でも、特に厳しい一年だったように思います。

 昨年の流行語大賞は『爆買い』。景気の良い言葉が選ばれました。
 私個人の中でのヒットは、『やっちゃえ!』。自動車メーカーのCMで使われたキャッチコピー。『やっちゃえ!』好きな言葉です。

 CMは、こんな言葉で綴られています。

「でもね、これだけは言える。やりたいことやっちゃう人生のほうが、間違いなく面白い」

 低迷する介護業界。公共性の高い仕事とはいえ、これからの状況を指をくわえて、人任せにして見ているだけじゃ、決して良くはなっていかない。

 介護現場で働く職員一人ひとりが、目の前の利用者を守るため、高齢になっても要介護状態になっても尊厳を守るため、そして自分の生活、職業へのプライドを守るため、闘う気持ちをもつことが大事だと思います。

 みんな想いがあるはず。このままで良いと思っている人は少ないはず。だけど、行動しなければ何も変わらない。誰かがやると、みんなが思っていたら誰もやらない。

 一度きりの人生。年を取ってから、「私の人生も、あの時ああしていたら、もっと違っていたかもしれないな…」そんなことを思う生き方なんてつまらない。
 やりたいことをやっちゃう人生の方が間違いなく面白い。
 やっちゃえ!2016年!