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高室成幸のケアマネさん、あっちこっちどっち?

高室 成幸 (たかむろ しげゆき)

全国津々浦々、研修・執筆・アドバイザー活動を神出鬼没(?)・縦横無尽に展開する高室成幸さん(ケアタウン総合研究所)。
研修での専門職との出会いや、そのなかでの懇親的な現場を届けます。

プロフィール高室 成幸 (たかむろ しげゆき)

ケアタウン総合研究所所長。
日本の地域福祉を支える「地域ケアシステム」づくりと新しい介護・福祉の人材の育成を掲げて活躍をしている。「わかりやすく、元気がわいてくる講師」として全国のケアマネジャー、社協・行政関係、地域包括支援センター、施設職員等の研修会などで注目されている。主な著書に『介護予防ケアマネジメント』『ケア会議の技術』『ケアマネジャーの質問力』『新・ケアマネジメントの仕事術』(以上、中央法規)、『地域包括支援センター必携ハンドブック』(法研)など著書・監修書多数。

「申年」は「申すこと」が大切にされるのかな?

 今年は「申年」です。
 さて、「猿年」ではなく「申年」と書きます。
 当たり前にみていますが、この文字をしっかと凝視してみると、なんと「申し上げる」によく使われる「申」が使われているではありませんか。


 ということは「言うこと」「話すこと」にちなむ語源があるのかなと思い、そもそもの真意はいずこにあったのか、を考えてみました。
 今回はこのことに触れますね。
 お猿さんにちなむ諺といえば、平仮名なら「みざる、いわざる、きかざる」が浮かびますね。これに漢字を当て字すると「見猿、言わ猿、聞か猿」になるのでしょうか。

 さて、ここで、この諺の真意はいずこにあるでしょう。
 某辞書では「とかく人間は自分にとって都合の悪いことや相手の欠点を、見たり聞いたり言ったりしがちだが、それらはしないほうがよいという戒め。」(出典:Web版故事ことわざ辞典)と書いてありました。  なるほど、これを読むと「都合の悪いことと理解していても、相手のどうしようもない欠点を知っていても、絶対に見ない、言わない、聞かないようにしましょう」ということになります。

 いっけん、なるほど大人!とツッコミを入れたくなりますね、(^^;)。
 しかしよくよく考えてみてください。自分に都合の悪いことは「自分のリスク」ですよね。他人のどうしようもない欠点は「みんなのリスク」ですよね。やがて起こるであろう予測できる事件?であっても、ひたすら「無関心」を装えという無茶なことを諺で強いているように私には思えます。
 これって俗にいう「見て見ぬフリ」を強要しているのと同じです。

 話は突然に変わりますが、法廷の場で似たようなシーンを思い出しました。
「私はそれをやってはいません」
「それは間違いです」
 と、真っ向こうから反論するのでなく、都合の悪いことは「忘れました」「知りませんでした」とシラを切りとおすことでピンチを逃れられる場面をよく見ます。

 法廷の場面ですら、証人は知っているのに、さまざまな不都合にがんじがらめになり、「見ざる、言わざる、聞かざる」を通してしまうようでは真実はいつまでも浮かび上がってこないでしょう。

 まさに、今年は、あえて「見る猿、言う猿、聞く猿」に徹するのも、時代のひとつの要請かな・・・・・と。
 このように「申」の文字を見ていて、年のはじめに思いいたりました。

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