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川村匡由の人生設計ゆとりサロン

安全な老後の住まいを考える(1)~~奄美大島のグループホーム惨事

■師走を迎えて

 歳月が流れるのは早いもので、もう師走です。商店街には早くもクリスマスツリーが飾られ、ジングルベルが鳴り響いています。

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 また、書店では来年のカレンダーや手帳が並べられ、デパートやスーパー、コンビニではお歳暮の注文やおせち料理の予約の受け付けを行っています。そして、ソバ店では年越しソバの準備にと、「世界同時不況(?)」に見舞われ、“目減り”する一方の給料やボーナス(賞与)の安さやカットを嘆くサラリーマンが多いなか、年の瀬を迎えています。

 そんななか、みなさんはこの1年、どのように過ごされたのでしょうか。また、どのような1年だったのでしょうか。そして、新たな年をどのような願いで迎えようとしているのでしょうか。

 ちなみに、師走とは陰暦の12月の異称で、この12月は、昔から、それぞれの家で僧侶を迎え入れて、先祖の霊を慰め、この1年の無事を感謝するとともに、新年も無事に迎え、一家が健康で過ごせるよう、読経をあげてもらう仏事のため、僧侶が東奔西走すべく、「師馳(しは)せ月」といわれたことを誤り、「師走」といったという説が有力なようです。

 しかし、学説には異説がつきもので、12月は四時が果てる月であるため、「しはつ(四極)月」といったものの、「つ」と「す」の音通(おんつう)により、「しはす」、そして、現在の「しわす」になったという説もあるそうです。

 いずれにしても、師走の「師」は医師や師匠ではなく、僧侶の意味だそうです。そういえば、空海を「弘法大師」と別称しているのもその例でしょうか。

■奄美市の豪雨災害

 さて、年の瀬を迎え、今年最後のトピックスとして、鹿児島県・奄美市で10月、観測史上、最悪の豪雨に襲われ、グループホームに入所していた高齢者2人が死亡するなど、多数の死傷者を出した惨事を手がかりに、安全な老後の住まいについて考えてみたいと思います。

 地元鹿児島県の災害対策本部が10月31日に発表した情報などをまとめると、同月20~23日、秋雨前線の北上に伴い、同市住用町を中心に、観測史上、記録的な集中豪雨があったため、地元の消防団や警察署、自衛隊、海上保安庁、さらには日本赤十字社など、陸、海、空から救援活動に当たりました。

 しかし、この豪雨で、同町のグループホーム「わだつみ苑」の入所者9人のうち、女性2人を含む3人が死亡、2人が軽傷を負いました。このほか、民家7棟が全壊、4棟が半壊、10棟が一部損壊、また、床上浸水は614棟、床下浸水890棟、道路の全面通行止め6か所、避難指示・避難勧告は計1360世帯に上りました。

 そこで、政府は、首相官邸の危機管理センタ-で情報収集を行う一方、防災担当の東祥三内閣府副大臣を現地に派遣し、救助活動に当たりました。

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集中豪雨に見舞われた奄美市(奄美市ホームページより)


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プロフィール

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川村匡由
(かわむら まさよし)
社会福祉学者・博士(人間科学・早稲田大学)、行政書士有資格、福祉デザイン研究所所長。シニア社会学会理事、世田谷区社会福祉事業団理事、元大学基準協会評価委員、元社会福祉士試験委員。

主著に『地域福祉とソーシャルガバナンス』(中央法規出版)、『社会保障論(編著)』、(ミネルヴァ書房)、『人生100年"超"サバイバル法』(久美出版)など。山岳紀行家としても知られており、本サイトで「山歩きのすすめ」などを寄稿している。

川村匡由+福祉デザイン研究所のホームページ http://www.geocities.jp/ kawamura0515/

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