メニュー(閉じる)
閉じる

ここから本文です

ほじょ犬って、なあに?

橋爪 智子 (はしづめ ともこ)

身体障がい者の生活を支える、「盲導犬」「介助犬」「聴導犬」。そんな補助犬たちにまつわる話を紹介するコーナーです。

プロフィール橋爪 智子 (はしづめ ともこ)

NPO法人日本補助犬情報センター専務理事 兼 事務局長。
OL時代にAAT(Animal Assisted Therapy:動物介在療法)に関心を持ち、ボランティアをしながら国内外で勉強を始める。1998年、米国DELTA協会(現・米国Pet Partners協会)の「Pet Partners® program」修了。2002年より現職。身体障害者補助犬法には、法律の準備段階からかかわっている。

第49回 【身体障害者補助犬を推進する議員の会】緊急公開ヒアリングのご報告!

 北海道の豪雨による被害に遭われた皆様には、心よりお見舞い申し上げます。引き続き、天気が荒れる状態のようですので、お気をつけください。このブログで何回、このような自然災害を取り上げ、被害に遭われた皆様へメッセージを書いたか…本当に地球の悲鳴が聞こえるようで、悲しいです。。。

 さて、今回は予定を変更しまして、9/10に開催されました、【身体障害者補助犬を推進する議員の会】緊急公開ヒアリングのご報告を書かせていただきます。先の盲導犬刺傷事件報道に伴いまして、緊急公開ヒアリングが開催されました。当日会場に足を運んで頂きました皆様、また、Facebook上で応援していただきました多くの皆様の心強いサポートに、心より感謝申し上げます。

 当日は、午後から荒天の予報もあり、予定より少なくなってしまったのですが、全国から15名の補助犬(盲導犬・介助犬・聴導犬)ユーザーさんが集まり、当事者からの声を伝えていただきました。あくまでも、今回の報道は氷山の一角であるとの数々の事例報告があり、会場からも溜息が漏れていました。

全日本盲導犬使用者の会の会長挨拶のあと、
副会長より事例報告がありました。

この堂々とした寝相!これぞプロです!(笑)

 前日に起こった、白杖で歩く女性への暴行事件にも触れられ、今回の問題は「犬」の問題ではなく、障がい者を初めとする、こども・高齢者・障がい者などの「社会的弱者」の問題であること。また、それと同時に、かけがえのないパートナーである犬達が「物」として扱われるのではなく、「命ある生き物」として扱われるべき!であること、そして特に補助犬は「ユーザーの身体の一部」であること!に焦点がおかれました。予定時間を超えての論議が続き、大変有意義な時間となりました。

 この問題は数々の法律も複雑に関係してまいりますので、即時解決できるものではないのですが、議連の尾辻会長も、「これをスタートラインとして取り組んでいきたい」とご発言くださいました! 当会といたしましても、引き続き、当事者の体験と想いを社会に発信すると同時に、障がい者との正しい接し方を発信することで、日本社会が真の思いやりの心を取り戻してくださるよう活動を続けてまいりたいと思っております!

 以下に、補助犬当事者16団体からの要望書内容をご紹介します。ぜひ、当事者の声に耳を傾け、想いを理解し、すべての人に優しい安心・安全な社会を作っていきましょう! まずはみなさんの心から、始めてください!!!

******************************************************

2014年9月10日

厚生労働大臣 塩崎 恭久 様
環 境 大 臣 望月 義夫 様
法 務 大 臣 松島 みどり 様
警察庁長官 米田 壮 様

盲導犬を傷つける卑劣な行為を受けての要望書

 今回の盲導犬を傷つける卑劣な行為を知り、私たち全国の身体障害者補助犬ユーザーは強い怒りと恐怖に震えております。被害を受けた盲導犬の心と体の傷が1日も早く快復し、被害者ユーザーの心の傷が少しでも癒え、パートナーとともに再び穏やかに歩めることを、心から願う次第です。このような出来事が二度と起こらない社会を目指すため、私たちは次のようなことを望みます。

1.再発防止策の検討

 このような卑劣な行為を行った加害者が今もどこかにいると思うことは、社会的弱者の外出にとっての大きな脅威です。補助犬やユーザーに対していたずらをされたり、暴力的行為が行われたケースは少なくありません。報道を目にしての模倣犯の出現も大変な脅威です。そうした行為抑止のためにも、今回の加害者が1日も早く検挙され、しかるべき処罰を受けることを心から願うとともに、再発防止対策の検討を願います。

2.補助犬を傷つける行為への罰則の検討

 現状の刑法における「器物損壊」と言う言葉で、私たちの身体の一部とも言える補助犬が1つの「物」として扱われてしまうことに、やり場のない思いを感じています。「動物の愛護及び管理に関する法律第44条」の厳格な適用を求めますとともに、刑法における人間に対する傷害罪の適用や、身体障害者補助犬法により明確な厳しい罰則を設けるなどを含め、補助犬を傷つける行為に対する厳罰の法制化を検討願います。

3.補助犬に対する正しい理解を

 一部報道において「盲導犬は何があっても声をあげないように訓練されている」と言われていますが、実際にそのような訓練は行われておりません。他にも著名人の発言で「ストレスにより短命」・「我慢を強要され、犬は犠牲者である」などの誤った情報が広がり、ユーザーに厳しい言葉が浴びせられています。補助犬は多くの人々から精一杯の愛情を与えられ、人間を100%信頼して生きています。補助犬が我慢を強要されて働かされているような誤解を、私たちは望みません。国民の正しい理解啓発に努めて下さい。

4.思いやりを持って見守りを

 私たちは事件の後、「どうしたら力になれる?」と問いかけて下さる多くの温かな声に救われています。国民の皆さんのたくさんの目で温かく見守っていただき、緊急時に速やかに助けの手が差し伸べられる社会こそが、私たち補助犬ユーザーを初めとした こども・高齢者・障害者などの社会的弱者が犯罪被害や危険から守られ、全ての人が安心して生活できる社会ではないでしょうか。

「全ての人々の思いやりある心の絆で、安心・安全な平和な日本を作って行きましょう。」と国民に声を大にして呼びかけてください。

以上

全日本盲導犬使用者の会 市角敏子
(以下、賛同当事者団体15団体)
聴導犬使用者タッチの会 松本江理
日本介助犬使用者の会 木村佳友
島根ハーネスの会 三輪利春
奈良パートナードッグ協会 加藤和代
大阪ハーネスの会 沖本恵己子
千葉県盲導犬ユーザーの会 金孝男
九州盲導犬友の会 脇崎恵子
新潟県盲導犬ユーザーの会 岩崎深雪
山口県盲導犬使用者双葉の会 岩政淳由
茨城県盲導犬ユーザーの会 渡辺到
関西盲導犬協会盲導犬ユーザーの会 深谷佳寿
京都ハーネスの会 大西正廣
ライトハウス盲導犬訓練所卒業生のもなみの会 山橋衛二
大分盲導犬協会 湯沢純一
三重補助犬普及協会 木村靖子

******************************************************

 さて、次週は、厚労省イベント「補助犬法ってなぁに? In ららぽーと甲子園」です。お楽しみに~♪

ご寄付のお願い

 当会の使命は、全国民が正しく補助犬法を理解することで、すべての人と動物に優しい社会を実現することです。補助犬ユーザーの社会参加推進活動、普及活動、最新情報収集、資料等作成配布、講演会・イベント等、当会の活動はすべて無償で行われております。皆様のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

  • ※ 2015年7月、日本介助犬アカデミーより「日本補助犬情報センター」へ名称変更いたしました。
JSDRC(日本補助犬情報センター)ロゴ