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ほじょ犬って、なあに?

橋爪 智子 (はしづめ ともこ)

身体障がい者の生活を支える、「盲導犬」「介助犬」「聴導犬」。そんな補助犬たちにまつわる話を紹介するコーナーです。

プロフィール橋爪 智子 (はしづめ ともこ)

NPO法人日本補助犬情報センター専務理事 兼 事務局長。
OL時代にAAT(Animal Assisted Therapy:動物介在療法)に関心を持ち、ボランティアをしながら国内外で勉強を始める。1998年、米国DELTA協会(現・米国Pet Partners協会)の「Pet Partners® program」修了。2002年より現職。身体障害者補助犬法には、法律の準備段階からかかわっている。

第220回 ゴルフ場がペット同伴避難場所に?~補助犬同伴の場合は?~

 みなさんの地域では、運動会は何月に行われますか?昔は体育の日のイメージで10月開催が多かったようですが、最近は、5月に行うところも増えてきたようです。一説では、「秋は台風が多いから」という理由も聞きましたが、「最近は受験する子も増えてきたので、春にやってしまう」という話も聞いたり・・・時代の流れだな~と感じております。
 かくいう、わが子たちの運動会も5月です。このたび、めでたく小2の息子が「リレー選手に選ばれた!」と大喜びで帰ってきました♪ 1年生の時に、0.2秒差で悔し涙を飲んでいたので、母としても嬉しい報告♪一生懸命、練習に励んでもらい、赤組の勝利に貢献してほしいものです!(これまた、小5の娘には「リレー」は無縁の話なので、あまり彼女の前で大喜びして騒げないのが、家庭内の難しさでもあります…笑)

ちゃんとしつけができていれば、指示したところでおとなしく待機できます

 さて、先日、兵庫県宝塚市内の2つのゴルフ場が、災害時にペット同伴での避難を受け入れる協定を宝塚市と締結したとのニュースがありました。
 このような取決めは、日本初の試みだと言われています。

 世界的に見れば、2005年にアメリカを襲ったハリケーン「カトリーナ」が大きな転換期となりました。この時、最優先の救助対象は「人」であり、ペットや補助犬は当然のように後回しにされました。しかし、多くの飼い主がペットとの避難を希望して被災現場に残ることを選択し、結果的な2次的被害へつながってしまいました。その後、「人命救助のためにも、飼主とペットは一緒に避難すべき」と言う世論が広がり、翌年アメリカで2006年「Pet Evacuation Transportation Standards(PETs)」=(ペットの緊急避難時の輸送基準に関する法令)が制定されました。

 日本では、2011年の東日本大震災後に、環境省が「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」を作成し、そこでは同行避難を『推奨』するとしています。「推奨」であり「義務」ではないので、具体的な判断は自治体に任されていて、実際のところは各避難所の対応いかんになります。皆様の地域のガイドラインやルールがどうなっているのか?は一度、調べておかれたほうが良いかと思います。
 このガイドラインの目的は、放置された動物たちによる2次、3次的な被害(過剰な繁殖からの増加かつ人に危害を与える等)を防ぐためであり、直接的にペットの命を守ることには言及されておらず足りない部分はあります。しかし、災害時におけるペットへの対応を考えるうえで、大きな一歩でもあります。


 いまや、すっかり日本でも、「犬」は昔の「番犬」のイメージから「家族の一員」として認められ、室内飼育の犬が増えています。そのため、人間社会のルールは最低限守れるはずなので、一緒に避難することに問題はないはずなのですが、、、まだ屋外での飼育されているケースもありますし、室内飼育でも、他の人や他の犬とは仲良くなれなかったり、トイレのしつけができていなかったりする場合もあるかと思われます。
 いざと言う時に、困るのは飼い主であり、そのペットたちなんです。ですから普段から万が一の想定をしながら、予防接種はもちろんのこと、排泄のマナーや吠えたり飛びついたりしない等の行動管理、普段のブラッシングや最大限の衛生管理(感染症や臭いの問題等)、マットの上や持ち運び用のケージの中で、おとなしく待機していられるトレーニングを、是非とも取り組んでいただきたいです。

 補助犬たちだから、スーパードッグだからできる、ことではなく、家族の一員の「犬」として、最低限身に着けておくべきマナーだと思いますし。補助犬ユーザーさんたちは、日々、社会参加するために努力しておられます!それは、結果として家族の命を守ることにもなるのです。

 他方、ほじょ犬ユーザーさんの場合を考えてみますと、以前、【第122回 災害時、障がい者の死亡率は2倍以上も高い!】でも紹介しましたが、補助犬同伴の避難もまだまだ容易ではなく、理解されていない部分が多々あり、全国のユーザーさんが「被災時に自分たちは受け入れられるのだろうか?」という不安がぬぐえないのも事実です。そんな時、どうでしょう?周りのペットのしつけができていないことで、「やっぱり犬はこれだから困るんだ!」となってしまいますと、補助犬ユーザーさんたちも、避難しづらい状況になってしまいます。
 基本的に、補助犬はペットではなく、障害者の自立手段の一部ですので、避難所では「障害者受け入れ」という点で考えるべきなのですが、「犬」だからということで、ペット同伴エリアに補助犬ユーザーさんたちも誘導される恐れがあります。そうではなく、「障害者受け入れ」ができる場所かどうか?を考えていただきたいです。特に、予防接種未接種のペットなどが居た場合などは、補助犬を守るためにも、そこには近づけないという事も考えられます。
 ぜひ、今一度、自分の家族を守るため、そして、地域のインクルーシブ防災を実現するために、最低限のマナーとルールは徹底し、普段から安心できる地域づくりを目指しましょう♪

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 是非、皆さんの様々なお声を、お寄せください。当会では、一緒に社会を更に更にステキに変えて行って下さるサポーターの皆さんを募集しております。お気軽にご連絡ください♪

ご寄付のお願い「日本補助犬情報センター」より

 当会のビジョンは、全国民が正しく補助犬法を理解することで、すべての人が安心して活躍できる社会を実現することです。補助犬ユーザーの社会参加推進活動、普及活動、最新情報収集、資料等作成配布、講演会・イベント等、当会の活動はすべて無償で行われております。
 皆様のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

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