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ほじょ犬って、なあに?

橋爪 智子 (はしづめ ともこ)

身体障がい者の生活を支える、「盲導犬」「介助犬」「聴導犬」。そんな補助犬たちにまつわる話を紹介するコーナーです。

プロフィール橋爪 智子 (はしづめ ともこ)

NPO法人日本補助犬情報センター専務理事 兼 事務局長。
OL時代にAAT(Animal Assisted Therapy:動物介在療法)に関心を持ち、ボランティアをしながら国内外で勉強を始める。1998年、米国DELTA協会(現・米国Pet Partners協会)の「Pet Partners® program」修了。2002年より現職。身体障害者補助犬法には、法律の準備段階からかかわっている。

著書

『よくわかる 補助犬同伴受け入れマニュアル』共著(中央法規出版)

『よくわかる 補助犬同伴受け入れマニュアル』共著
(中央法規出版)

第143回 よくわかる!補助犬同伴受け入れ方特集!~抜け毛について~

 いよいよお盆休み! 補助犬たちもユーザーさんと一緒に帰省です♪ 楽しんでリフレッシュしてきてくださいね~。ペット連れの移動をする方も多いと思います。私も猫を連れて新幹線移動です。熱中症対策に、ケージの中には保冷財を忘れないようにしなくては!!!

衛生管理は補助犬ユーザーの責務です。洋服はただのオシャレじゃないんだよ♪

 補助犬ユーザーは法律で、責任を持って衛生管理をする義務が課せられています。定期的にシャンプーとブラッシングをし、毛が飛び散らないように細心の注意がなされています。そのために洋服を着せたりするユーザーさんもおられます。基本的に、「施設利用をするだけで、不衛生になる!」ということはありませんので、ご安心ください。

ペットの犬と生活した経験がある方は、おわかりかと思いますが、犬は体勢を変えたり、気分転換に身体を『ブルブル』っと震わすことがあります。補助犬ユーザーさんの中には、このブルブルを、飲食店や店舗内でさせないように気をつけておられ、外に出てから指示をして『ブルブル』させるように、マナーとして実施しておられる方も居られます。
もちろん、人間の食べるものには興味を示さず、日々の管理の中で決まった時間に決まった量のドッグフードをあげている(朝&夜2回が大半)ので、ユーザーさんの食事中は大人しく足もとで待機できます。また、むやみやたらにあちこちを舐めたり、排泄をしてしまう、などといったことがないようにトレーニングされており、これらの行動管理がきちんとできるか否かの試験を受けて社会参加していますので、公衆衛生上の問題が生じることは考えられません。
参考:「身体障害者補助犬受け入れマニュアル<事業者編>」

 ただ、「1本も毛が抜け落ちない」とは言い切れません。人間の髪の毛も抜け落ちているのと同様で、若干の抜け毛はあります。ただ、毛玉が落ちたり、あきらかに不潔な状態になるようなことは考えられません。もし万が一、衛生的に問題があったり、不安がある場合は、ユーザーさん個人にその旨を正直にお伝えください。例えば、雨の日に、泥の上を歩いてしまったまま、視覚障害者の方が気付いていないだけかもしれません。その場合は、「ワンちゃんの右前足が汚れているようなので、拭きとってからお入りただけますか?」と教えていただけると、非常に助かります。

 このような場面で、障害者差別解消法上の「相互理解」のコミュニケーションが行われて初めて、双方気持ちよく利用ができるのだと感じております。

 補助犬たちと当たり前に活躍できる社会を目指して、引き続きよろしくお願いいたします!

ご寄付のお願い「日本補助犬情報センター」より

 当会のビジョンは、全国民が正しく補助犬法を理解することで、すべての人が安心して活躍できる社会を実現することです。補助犬ユーザーの社会参加推進活動、普及活動、最新情報収集、資料等作成配布、講演会・イベント等、当会の活動はすべて無償で行われております。
 皆様のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

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