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ほじょ犬って、なあに?

橋爪 智子 (はしづめ ともこ)

身体障がい者の生活を支える、「盲導犬」「介助犬」「聴導犬」。そんな補助犬たちにまつわる話を紹介するコーナーです。

プロフィール橋爪 智子 (はしづめ ともこ)

NPO法人日本補助犬情報センター専務理事 兼 事務局長。
OL時代にAAT(Animal Assisted Therapy:動物介在療法)に関心を持ち、ボランティアをしながら国内外で勉強を始める。1998年、米国DELTA協会(現・米国Pet Partners協会)の「Pet Partners® program」修了。2002年より現職。身体障害者補助犬法には、法律の準備段階からかかわっている。

第121回 障害者を味方につけましょう♪♪♪ ~障害者対応=怖いって思ってません?~続編

 前回に引き続き、障害者雇用について考えてみました。

通勤電車もへっちゃらです♪

 先日、障害者を雇用している大手メーカーさんに、お話を伺うことがありました。
 それによると、「今までは、春先だけ元気に挨拶していた新入社員がすぐに挨拶をしなくなり、雰囲気も殺伐としていたのが、知的障害者を雇用してからは、どんなときにも元気に挨拶をしてくれるので、それが事業所中の当たり前となって、事業所全体の雰囲気がとてもよくなった」という事例があったそうです。
 また、「これまでは上司が、ただただ仕事を部下に振るだけだったのが、障害者を雇用してからは、朝一番に部下(障害があるないに関わらず)の顔色を見て、コンディションを判断するようになった。本当の意味でのマネジメントができるようになるなど、いいこと尽くめだ!」と話しておられました。

 さらに感心したのが、障害者のジョブコーチには、定年した元管理職に担当してもらうということ。
 私はそこで、「とはいえ、障害者担当になるには、適性があるだろうから、誰でもとはいかないだろうと思うので、どのように選別しているんですか?」と質問をしてみたところ、返って来た答えは……
 「元管理職の方々は、それまでバリバリ働いてこられたキャリアと誇りがあるのと同時に、新しいことを学ぶことに非常に大きな喜びを感じられます。必死に障害について学び、工夫をして障害者とコミュニケーションを取るなど、皆さん成果を挙げておられます」とのこと。なんと素晴らしい相乗効果でしょう!

 なんだか、そんな話を聞いたらワクワクしちゃいますよね。相乗効果で成功している企業さん、たくさんあるんですよ♪
 もちろん、そこには、そこまでの成果を挙げるための仕組みづくりができるSTAFFの配置が重要になってくるとは思いますが、障害者雇用に積極的に取り組み、成功しておられる企業の人事担当者の皆さんは、本当に素晴らしい方ばっかり! 皆さん、肩肘を張っていないというか、障害者と接することを「当たり前」に感じ取り、それらを企業内に浸透させているなど、ステキなんです♪

 最近では、会社の人事部門に「ダイバーシティー推進室」を設置する企業や教育機関が増えてきています。
 「ダイバーシティー」とは英語で多様性のこと。年齢、性別、人種はもちろん、障害の有無やLGBT(性的マイノリティー)に関わらず、積極的に組織に加わってもらうことで、競争優位性を高めようと考える経営者が出てきているそうです。
 「本当にその通り!」だと感じました。これからの時代はそうでなくては!と。

 「障害者雇用は、チャリティーではなく、ビジネスチャンス」なのです。今までなかったサービス提供で、顧客を伸ばせるチャンスです。そして、その対応は、障害のある方だけでなく、障害のないすべての方にも優しい対応へと繋がり、社内外のファンが増えるという構図です♪

 それと平行してお願いしたいのは、当時者の皆さんからも、ぜひとも遠慮せずに、「お願いしたい支援や配慮」に関して堂々とリクエストをしてください、ということです。
 ただ、これがなかなか難しい。現状は、「障害者雇用だけでも大変なんだから、補助犬とかワガママ言えない」という空気があるのも事実です(決してワガママではないのですけどね……)。
 実際は、それで補助犬を諦めている方、または逆に、就労を諦めざるを得ない方が、たくさんいらっしゃいます。。。とても残念な現状です。

 ぜひ皆さん、自分自身が「その立場だったらどうだろう?」と考えてみてください。
4月からの障害者差別解消法、現場の柔軟性が何よりも問われています。その柔軟性を持っておくために、何より重要なのは、日頃からの当事者の方との“双方向コミュニケーション”だと思います。

 私は日頃から、障害のある多くの方々から、本当にたくさんの事を学ばせていただいております。その経験から、ハッキリと断言できます。「障害者対応=怖くない!」ですよ♪

 今年の4月からは、障害者差別解消法がスタートします……。「当たり前」について考えていきたいと思います。(「障害者差別解消法リーフレット(わかりやすい版)」)。

ご寄付のお願い

 当会の使命は、全国民が正しく補助犬法を理解することで、すべての人と動物に優しい社会を実現することです。補助犬ユーザーの社会参加推進活動、普及活動、最新情報収集、資料等作成配布、講演会・イベント等、当会の活動はすべて無償で行われております。皆様のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

  • ※ 2015年7月、日本介助犬アカデミーより「日本補助犬情報センター」へ名称変更いたしました。
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