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ほじょ犬って、なあに?

橋爪 智子 (はしづめ ともこ)

身体障がい者の生活を支える、「盲導犬」「介助犬」「聴導犬」。そんな補助犬たちにまつわる話を紹介するコーナーです。

プロフィール橋爪 智子 (はしづめ ともこ)

NPO法人日本補助犬情報センター専務理事 兼 事務局長。
OL時代にAAT(Animal Assisted Therapy:動物介在療法)に関心を持ち、ボランティアをしながら国内外で勉強を始める。1998年、米国DELTA協会(現・米国Pet Partners協会)の「Pet Partners® program」修了。2002年より現職。身体障害者補助犬法には、法律の準備段階からかかわっている。

著書

『よくわかる 補助犬同伴受け入れマニュアル』共著(中央法規出版)

『よくわかる 補助犬同伴受け入れマニュアル』共著
(中央法規出版)

第97回 夏休みスペシャル企画!【旅行編 最終回】補助犬それぞれの夏休み…

 いよいよ夏休みも終わり、8月最後の週末です。みなさんのご予定は? 当家はこの夏最後のカブトムシ捕獲ツアー実施!です(笑)。ちなみに当家の玄関には、カブトムシ&クワガタのマンションがございます……(汗)

 今回は補助犬たちそれぞれの夏休みをご紹介します。
 写真は、夏休みで国内線を利用された聴導犬ユーザーさんの撮影された写真。足もとに聴導犬がいるの、わかりますか?(ちょっと絨毯と同化している?笑)

聴覚障害者向けのこんなサービス、
素敵ですよね♪

 ユーザーさんが手に持っておられるのは、機長さんからのメッセージ。素敵なおもてなし♪だな~と思いました。事前に聴覚障害であることがわかっていれば、多くの航空機でご準備くださるそうです。搭乗時の冒頭、機長挨拶がありますよね。その時に話される情報が入っています。

 ん? ということは……? よく考えますと、情報保障としては当然必要な情報です。「おもてなし」というよりは、必要な情報として「合理的配慮」なのだろうと感じました。
 でもやっぱり、手書きってところが「おもてなし♪」の気持ちも反映されていて、嬉しいですよね♪

 このブログでも、何度も紹介してきましたが、音声情報をタイムリーに聞くことができない聴覚障害者にとって、文字情報というのは、命に関わる非常に重要なものです。その準備をしてもらえることが、何より安心につながります。
 ただ、飛行中はどうでしょう? 気流の乱れで機体が揺れたとき、シートベルトサインがつきます。それはランプ等で知ることができたとしても、機長のタイムリーなアナウンスは文字情報としては入ってきません。
 ですのでユーザーの皆さんは、事前に「音声アナウンスが聞こえないので、筆談で伝えてください」と言っておくそうです。もちろん、航空会社によっても対応の差はあるのだと思いますが、そんな配慮も、当たり前にできる社会を目指したいものですね。

 当会理事でもある木村佳友の3代目介助犬「デイジー」のFacebookでも紹介されていますが、この夏、大阪城に行って来たそうです。そう神社仏閣と同じく、このような重要文化財への補助犬のアクセス、苦戦することが未だ多いのが現状です。障害者が来る想定をしていない?と思えることもしばしば……障害者の来訪者を想定し、その準備がバッチリなところでは、感覚的に補助犬拒否される確率も低い気がしてなりません。。。やはり、犬の問題ではなく、障害者の問題なのです♪

<介助犬デイジーの活動日記~Facebookより>
 天守閣の入り口で、いきなり警備員さんから、「盲導犬はOKですが、介助犬は不明なので本部に確認します」と言われて、入り口の隅っこで待機させられてしまいました。
 結果的に、本部からOKが出て入場できたのですが……

 さて、ここでも出ました!「盲導犬はOKですが……」
 大ベテランの木村さんでさえ、やはり同伴拒否や確認には神経を使われ、当然のことながら良い気分ではありません。私たち一人一人の力で、同伴拒否ゼロの社会を目指していきたいものですね♪

 さて、年度も折り返し地点! 引き続き頑張っていきましょう!

ご寄付のお願い「日本補助犬情報センター」より

 当会のビジョンは、全国民が正しく補助犬法を理解することで、すべての人が安心して活躍できる社会を実現することです。補助犬ユーザーの社会参加推進活動、普及活動、最新情報収集、資料等作成配布、講演会・イベント等、当会の活動はすべて無償で行われております。
 皆様のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

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