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ほじょ犬って、なあに?

橋爪 智子 (はしづめ ともこ)

身体障がい者の生活を支える、「盲導犬」「介助犬」「聴導犬」。そんな補助犬たちにまつわる話を紹介するコーナーです。

プロフィール橋爪 智子 (はしづめ ともこ)

NPO法人日本補助犬情報センター専務理事 兼 事務局長。
OL時代にAAT(Animal Assisted Therapy:動物介在療法)に関心を持ち、ボランティアをしながら国内外で勉強を始める。1998年、米国DELTA協会(現・米国Pet Partners協会)の「Pet Partners® program」修了。2002年より現職。身体障害者補助犬法には、法律の準備段階からかかわっている。

第67回 視覚障害者と街を歩くと……その1

 先週、視覚障害者の友人Nさんと飯田橋駅前で待ち合わせをして、ランチをしてきました♪ この度、私が監修させていただいている「聴導犬パラパラ漫画」は、基本、音声なしで、漫画と台詞を見ることで内容を把握するものなので、次のステップとして、視覚障害者の方に聞いていただけるよう、音声解説を入れるプロジェクトが動き出しました(そのアドバイスをいただきに行きました)。

 いわゆるよくある『音声解説』の「○○寂しそうに歩く」「母登場する」というものではなく、作品の温かさが伝わる素敵な、と言っても崩し過ぎてストーリーを逸脱しない情報解説に、私はどうしてもしたいのです!(贅沢!?)

 きっと、一番難しいのは時間との闘いだと思っています。イラストが一度に伝えられる情報量に対し、限られた時間の中で読める文字量は決まっています。ここが勝負の鍵になってくるのかと… 多くの方のサポート・アドバイスをいただきながら、頑張ってみようと思います。完成を、乞うご期待でございます♪


このマシンが何か?
分かった人……かなりの視覚障害者通ですね♪

 これは、超小型点字ディスプレイなんです。第12回のブログで、視覚障害者のPC操作(音声読み上げ)に関してはご紹介していますが、このディスプレイは、そう、データを点字で現してくれるんです!

 凄い!かっこいい!

点字部分が、自動的にムニムニと動く様子は、
まるで生きているみたいで、かわいい♪♪♪

 Nさんは、カレンダー機能として使っていましたが、あまりに私が感激するので(笑)、小説データも呼び出してくれ、読んで見せてくれました。しかも、スピード記憶装置も内蔵されているとのことで、個々の読むスピードを記憶して改行していくので、いちいち改行ボタンを押さずとも、自動的に読み進んでいけるわけです。

 いや~、すごい。

 そこまでのシステムがあって初めて「普通」に読書できるのです。逆に、そこまでの環境が整えば、「当たり前」な状態になるんです。

 実際に点字が読める率は、視覚障害者全体の1割程度と言います。これは、視覚障害者が軽度なロービジョン者も含めているからでもありますが、中途失明者のように点字の習得が困難な場合もあると考えられます。ちなみに、障害等級1級に限れば、4人に1人は「点字ができる」とのことです(視覚障害者総数379千人中、点字ができると回答した人=48千人。12.7%。ただし、1級135千人中、点字ができると回答した人=34千人で、25.2%。出典:「平成18年身体障害児・者実態調査結果」)。

 ということは、やはり、点字表示と言うのは、とても大切な情報提供のツールだと言えると思います。皆さんも普段生活される街中で、どんなところに点字があるか?探してみてください。

 視覚障害者の方と一緒に歩くと、私の中で何かのスイッチが入ります。普段気にしていないことを気にするスイッチとでも言いましょうか…

 その方の白杖(または盲導犬)を持っていない方の半歩前に立ち、肘か肩をつかんでいただき歩き出します。もちろん、危険が及んではいけませんので、安全第一を心掛けるのはもちろんのことですが、あまりガチガチになると、お互い気持ちよくありませんので、なるべく自然に…(身体がガチガチになっていると、すぐにばれます…笑)。

 ただの道順を知らせるだけではなく、目にとまったレストランの看板を読み上げ、写真を伝えることで食事場所を選べる選択肢を用意するとか、歩いている現場で、どんな情報が欲しいのか?(この音が気になるかな?とか、この匂いが気になるかな?)などを考えて伝えます。そこから、また会話が生まれたりします。そして、当たり前の楽しい時間になるんです♪

 視覚障害者の誘導に関しては、様々なサイトがありますので、参考にしてみてください。


 次回は 第68回「視覚障害者と街を歩くと……その2」をお届け致します。

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  • ※ 2015年7月、日本介助犬アカデミーより「日本補助犬情報センター」へ名称変更いたしました。
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