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パラリンピック優勝で、金より輝く私たち!
――日本初・障害者女子ソフトボールチームの挑戦

工藤 陽介(くどう ようすけ)

まだ日本中を探しても対戦相手がいない。パラリンピックの正式競技にもなっていない。それでも、パラリンピックの金メダルを獲ることに挑戦します!

プロフィール工藤 陽介(くどう ようすけ)

知的障害のある女性のソフトボールチーム「武蔵野プリティープリンセス」代表・監督。1977年、埼玉県坂戸市生まれ。高校卒業後オーストラリアに渡り、ソフトボールと障害者スポーツのコーチングを学ぶ。留学中、シドニー五輪のソフトボール女子日本代表(監督:宇津木妙子(当時))の通訳を務める。2002年より、NPO法人(当時)スペシャルオリンピックス日本で、知的障害者へのスポーツ指導に携わる。2011年より、社会福祉法人 昴の職員。武蔵丘短期大学で「障害者スポーツ」についての講義を担当。一般社団法人日本障害者女子ソフトボール協会 代表理事。

第22回 夢の実現に向けて

 一年間に及んだ連載も今回で最後となります。最後は私たちが描いている夢について皆さんにお伝えしたいと思います。

 先般、一般社団法人日本障害者女子ソフトボール協会を立ち上げました。

 武蔵野プリティープリンセスのようなチームを他の都道府県にも作りたい、知的障害のある女子だけのチームで大会を開催したい、ひいては日本全国の知的障害のある女子にスポーツ(ソフトボール)をする機会を提供したい、そんな思いで設立させました。




 当面の目標(夢)はこんな感じです。

  • 3年後:他の都道府県に3チーム立ち上げる
  • 5年後:チーム数を8チームまで増やし、国内大会を開催する

 読者の皆さんの周りにこの活動にご興味のある方がいらっしゃいましたら是非ともご紹介いただけましたら幸いです。




 そして、もう一つの大きな夢が、障害者女子ソフトボールをパラリンピックの実施競技にしたい! かつ、そこで金メダルを取る!ことなのです。

 2020年の東京オリンピックで、野球・ソフトボールが実施競技に復活したことは、皆さんご存知のところかと思います。しかし、その先の2024年以降に実施競技となるかは決まっていないのです。

 そもそもなぜ野球・ソフトボールがオリンピックの実施競技から外されてしまったか、頻繁に聞かれるのは、競技している又は盛んな国が少ない、メダルを取る国がだいたい同じ、といったものです。

 もちろんそれも大きな要因ではあるのですが、実はもう一つ大きな理由があります。それは、野球・ソフトボールのようなベースボール型と呼ばれている競技が、パラリンピックで実施されていないということなのです。

 国際オリンピック委員会(IOC)は、オリンピックでの追加競技を決める上で、パラリンピックでも実施できることが一つの大きな条件となっています。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/sports/161162

 この活動(ムーブメント)は、野球・ソフトボールのオリンピック競技復活への一助になると強く自負しています。

 そして、その場(パラリンピック)で、知的障害のある女子が活躍している姿を見せることで、知的障害者への見る目が変わり、理解が進み、よりよい世の中になっていくものだと思っています。

 もちろん険しい道のりであることはわかっています。しかし、知的障害のある女子のため、また、ソフトボール競技のためにも、このムーブメントを推し進めていきたいと考えています。

 皆さんのお力を是非ともお貸しください!



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