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野田明宏の「俺流オトコの介護」

緊急事態 エンシュア入手困難

 4月1日掲載継続のような形になってしまったのだけれど、エンシュアについて、改めて今回も記す緊急事態となった。
 実は、エンシュアが手に入らない状況にある。
 なので、オレがこの情報を知り、どう動いたかを時系列で記していきたい。
 オレは、月刊ケアマネジメントという雑誌にも連載を持っている。ただ、東日本大震災の影響もあり、オレの手元に届くのが遅れていた。5冊、連載掲載誌をいつも送ってもらっている。
 当然、雑誌のホームページもある。クリックして覗いてみた。あったあった。手元にまだ来ない4月号の表紙と特集について触れてある。
 「ふーん! 今月号はこんな表紙なんだー」
 と思いつつ、ホームページを上にスクロールしていくとアレッ? 下に戻す。ここはもう、同系列のシルバー新報の領域。見出しをシッカリ見つめたら、
 “経腸栄養剤「エンシュア」5月下旬まで出荷中止”
 とある。内容はといえば、(以下、シルバー新報のニュースサイトより)
 
 宮城の製造工場被災で
 大震災の影響で経口・経管栄養の両方で使える医療保険適用の経腸栄養剤「エンシュア」の供給が不安定になっている。発売元のアボット・ジャパン(東京都港区、池田勲夫会長兼社長)では「出荷再開は5月下旬の見込み」という。宮城県の製品容器の製造工場が被災したため缶タイプの2種の製品が製造を中止。バッグ製品の製造は続いているものの、増産は難しい状況という。

 読んで、驚いた。直ぐに、発売元のアボット・ジャパンで検索をかけ、ホームページにジャンプ。ほぼ同様の内容が出荷調整と題され3月24日付けで発表されてあった。
 参ったなあ! 
 もっとも、エンシュアが入荷しない、という情報は3月29日に入手していた。この日はケアマネジャー訪問日。母担当のケアマネジャーの本家は薬局で、この手の情報入手は早い。
 「野田さん、エンシュアの入荷が困難になっています。もう、うちの薬局には全く入らない状況です。ただ、医師から処方箋をだしてもらって購入されている野田さんのような人たちは問題ないと思いますよ」
 処方箋を受け付ける薬局。母の往診医に処方箋を書いてもらい、隣接する薬局からエンシュア等を購入してきた。門前薬局とも呼ばれている。
 そうかー。そんな事態になっているんだー。自動車製造工場もストップだし。まあ、取りたてて緊張感も危機感も湧いてこないでいた3月29日夕刻だった。
 しかし、エンシュア発売元の発表を我が目で確認し、不安が走った。ケアマネジャーの声はもっともだと確信していたし、エンシュアが入らないとなると大混乱。透析患者より、エンシュアで生き延びている人の方が多いのでは? だから、生き死にに到達するまでの混乱は起きるはずがない。
 オレは、脳天気に信じきっていた。
 母がお世話になっている薬局に電話を入れた。今の往診医に来てもらうようになってからの付き合いだから4年以上になる。
 エンシュアは入荷し、我が家にも届くのか?
 問いたいのは、この一点のみ。
 結論は、入らない。エンシュアとは別に、ラコールという別会社製造で保険対応の経管栄養剤もあるのだが、これも無理とのこと。薬局側も、対応は極めて丁寧で親切なのだが、状況把握には混乱気味の様子。
 4月8日頃、改めて最新情報を電話連絡してくれることとなったのだが、エンシュア入手が無理であれば、保険対応外の製品で凌ぐしかない。もちろん、これについての相談もした。
 1パック200キロカロリーで30パック詰めが5400円ほど。1パックが180円なりだ。エンシュアは、1缶250キロカロリーで保険対応だから、1缶の自払いは10円ほど。カロリーもバランス良く配分されている。
 比較は良くないけれど、5月中に入荷を前提でも危機脱出には2万円前後の特別出費となる。まあ、1食が10円。というのが安価すぎるのだけれど、生活保護を受けてるいる方々もこのケースは全額自己負担となるのだろう。
 薬剤師さんの気になる言葉。
 「保険外の栄養剤も品薄感が出ています」
 そんなバカな?

enshua.png
 
 今現在、我が家にはエンシュアが2ケースと2缶。合算で50缶。つまり50食分だから、4月17日には底をつく。
 品薄感かあ!?
 経管栄養剤が入手できないと母は生き残れない。同様の方々はあまりに多い。
 東日本大震災。今のところは間接的な影響で済んでいるけれど、経管栄養剤が入手できない事態になれば、これはもう震災直撃と表現しても過言ではないだろう。
 THE END
 なのだから。

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コメント


野田さん、相当パニクっているようですが、落ち着いてください。

》経管栄養剤が入手できないと母は生き残れない
そんなことないです。半代替品もあるし、自分でもつくれます。方法はありますよ。エンシュア自体がもともと食品の代替品なんですから。
保険外だったものを緊急に保険適用にする動きもあるようですし、まず落ち着きましょう。
みんながパニクると無用な買占めがおきます。もともとメーカーの在庫は1カ月分はあったそうですから、利用者が冷静に対処すればそれほどの混乱はおきないはずなのですが……。

》透析患者より、エンシュアで生き延びている人の方が多いのでは?
これも間違いだし。
とにかく、エンシュアがなければ生きていかれないなんてことは絶対にないですが、透析患者は透析しなければ生きていけず、東日本の透析患者と医療機関は日々、停電との戦いです。
冷静になってくださいね。


投稿者: サワ | 2011年04月06日 09:13

サワさま

おはようございます。
今朝、開いて、
サワさんのお言葉に反省。
そうですかー。
透析されている方はそんなに多いのですか?
勉強不足でした。
また、間違いあればご指摘ください。
申し訳ありませんでした。

自分で作るのですか?
良ければ、詳細を教えていただけますか?
まあ、それはイメージできますけれど。


投稿者: 野田明宏 | 2011年04月06日 09:40

こんにちは
我が家も不安だらけです。

国は輸入をするっと言っていますが、いつ、どこの国から、何万、何千万?ケース入荷して、個々の家、(施設、病院)一人一人の胃に届くのか、はっきりして欲しいっと思っています。

管さんのご意見箱(メール)が設けられていたので、メールしました…

明日のために今日いかに取り組むか を問う
ドラッカー


投稿者: ふかふか | 2011年04月06日 12:21

ふかふか さま

そうなんですよねー。
でも、上記のサワさんのコメントにも納得。
ちょっと様子見で良いのでは?
ただ、自分で作る?
この詳細が知りたいですね。
エンシュアって、スゴイ栄養満点。偏らないで。


投稿者: 野田明宏 | 2011年04月06日 16:19

野田様
こんばんは
3月25日の日刊薬業によりますと、東京保険医協会が、保険がきかない代替品について、医療機関の購入価格で保険請求を認めてもらうよう、厚生労働省保険局へ申し入れする予定とありました。
又 同省経済課に対しても、栄養剤の供給確保を要望する予定だそうです。


手作り流動食
①『東戸塚の訪問看護ステーションしなの』の3月25日のブログにありました。検索しても出ないようでしたら、お知らせ下さい。
持病、体力、アレルギー、消化能力等ありますので、読まれた方も、専門家にご相談ください!
②本、『家庭でできる 自然療法』 東城百合子 あなたと健康社 860版の383ページにワカメや人参、やわらかく煮て裏ごしした大豆、玄米スープを流し元気になられた方の事例が出ています。
詳しくは発行所 電話03 3417ー5051へ
管が詰まらない様に、慌てないで、きちんと問い合わせてから、お願いします!
③我が家の事例
最初に処方された栄養剤が合わなく、(甘ったるい匂いが上がってくるようで、おえおえしていました)しばらくは、主にカロリーメイトを(チューブ、りんご味)ミルにかけて、1%以下のトロミをつけたものを、シリンジでプッシュしていました。(野菜ジュース等も)

これからもよろしくお願いします!!


投稿者: ふかふか | 2011年04月08日 21:03

野田様

こんばんは

薬局から良いお知らせはありましたでしょうか?

(株)アボット・ジャパンのホームページに、エンシュア・H缶は5月末をめどに、アボット・ラボラトリーズ・オランダ工場から、バニラフレーバーの出庫を始める予定!!!とありました。
どの国から輸入するのか心配していたので、一つ安心しました。

心配事はたくさんあるのですが……

今日は一歩前進???
おやすみなさい


投稿者: ふかふか | 2011年04月08日 22:02

ふかふか さま

どうもどうも詳細 ありがとうございます。
この件については、改めて本ブログで経過を記す予定です。
ただ、今現在、他の代用品で補うことになりました。
最低一ヶ月はそうなると思います。
これは、母の主治医の指示ですね。
では、これから訪看さんのHPに飛んでみます。


投稿者: 野田明宏 | 2011年04月11日 10:05

留守にしてまして、コメントいただきながらお返事が遅れ、申しわけありませんでした。
自作の流動食のメニューは、いくつかのキーワードでクロス検索していただければWEB上でいくらも見つかると思いますが、たとえばこちらなどいかがでしょうか。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1458510309

自作しないで済めば一番でしょうが、知っておいても損はない。自分の食生活のヒントにもなりそう。
主治医の先生や管理栄養士さんに相談に乗っていただけば間違いないでしょう。


投稿者: サワ | 2011年04月12日 03:47

サワさま

ありがとうございました。
ベストアンサーですね。
ウーム?
正直、不器用な私。
とはいえ、いざとなれば周囲を巻き込んでチャレンジいたします。


投稿者: 野田明宏 | 2011年04月12日 10:02

こんにちは
93歳父
鼻チューブ、気切切開、吸引、体位交換、
忙しくしております。100歳万歳までがんばります。
生きてくれてありがとう。といつも感謝です。
24時間アスリートのごとくですが。拝見させていただき
とてもうれしくおもいます。


投稿者: 萩原直子 | 2012年02月14日 13:41

※コメントはブログ管理者の承認制です。他の文献や発言などから引用する場合は、引用元を必ず明記してください。

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プロフィール
野田明宏
(のだ あきひろ)
フリーライター。1956年生まれ。約50カ国をバックパックを背負って旅する。その後、グアテマラを中心に中央アメリカに約2年間滞在。内戦下のエルサルバドルでは、政府軍のパトロールにも同行取材等etc。2002年、母親の介護をきっかけに、老人介護を中心に執筆活動を開始。2010年現在、83歳になる母と二人暮らしで在宅介護を続ける。主な著書は『アルツハイマーの母をよろしく』『アルツハイマー在宅介護最前線』(以上、ミネルヴァ書房)など多数。『月刊ケアマネジメント』(環境新聞社)にて、「僕らはみんな生きている」連載中。
http://www.noda-akihiro.net/
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