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介護漫画家・國廣幸亜は見た! 愉快な利用者と家族たち

コワいもの

以前「つわもの」の回で、上品な言葉使いでほんわかしているのに食に対して貪欲(よーするに大食い…)なおばあちゃんのお話をしました。

そのおばあちゃんがなんと、自宅で骨折!!
ベッドからずり落ちてしまい助骨を折る大けがをしたというのです。
なんとも痛々しい報告に心配しながら訪問しました。

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おば「…あら?あらあらあら。そうだったわね、ヘルパーさんでしたね〜」

と、おばあちゃんは拍子抜けするくらいいつも通り。
っていうか私の顔を忘れていた様子で探り探り話しているうちに思い出した感がいなめない。(´_`。)
ほんわかムードはいつも通りだ。

manga110524.jpg

でも痛みがあるようでゆっくりゆっくり動いています。コルセットをしていないと動けないらしく、きっと辛いにちがいない。

クニ「大変でしたね…大丈夫ですか?」
おば「うん、そうですね…」

やはり元気が出ないのかな。なんだか可哀想になってくる。

おば「それでっ。今日のお買い物ですけど!」

!!!( ̄Д ̄;)  か、買い物!?

おば「昨日から一生懸命考えてね。これとこれを…あと何か甘いものも欲しいですねえ」

いつも通りチラシの買って来て欲しいものにたくさん○が書き込んである。(それも大量…)
助骨骨折より食欲!!

さすがおばあちゃん。
夫に先立たれ、娘さんは他県へ嫁いでいるので一人暮らし。
心細い上に骨折なんかして私なら不安で不安で毎日泣き暮らしてしまうだろうに、なんとたくましいことだろう。

いつも思いますが自分自身や置かれた状況を受け入れている人は元気に長生きしているような気がします。
あとはかわいく年をとっていたりとか (●´ω`●) イイナ〜

私は質問してみました。

クニ「おばあちゃんにとって怖いことってなんですか?もしかして無いとか…」
おば「ありますよ〜。それはやっぱりム・ス・メ

えっ…娘さん!?

おば「厳しいんですよ〜。この間もこっそり食べてたお菓子の袋や一気に飲んじゃったお酒の瓶が見つかって怒られた怒られた。もうすごい剣幕で…。とっても怖い子に育ったんですよ〜」

おっとりおばあちゃんの娘さんがそんなスパルタだったなんて!
想像もできませんでした。

もしかしておばあちゃんがおっとりだから娘さんがしっかりしなきゃ!って厳しくするようになったのでしょうか。
だって「育ったんですよ〜」っておばあちゃん!自分で育てたのになんか人ごとだし!\(゚ロ゚ )

でも…お会いしたことはないけれど、おばあちゃんのことを一生懸命考えて頑張っている娘さんの姿が思い浮かびました。
おばあちゃんも怖いっていいながらもとっても誇らしげだったから。
いつか近くに住めたらねっておばあちゃんの夢だそうです。


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プロフィール
國廣幸亜
(くにひろ ゆきえ)
1976年5月9日大分県生まれ、愛知県育ち、現在は九州女子。
幼少の頃より漫画家を志す。
1995年上京。会社員をしながら相変わらず漫画家を志し投稿の日々。
1998年講談社 BE・LOVE誌上にて「ささら」でデビュー。
現在ホームヘルパー、介護福祉士などに従事しながら創作活動を続ける。漫画『介護のオシゴト』で介護の世界をユーモアに描く。
著書に『介護のオシゴト』1・2巻『ユキ先生お元気ですか!?』『42.19GO!!~運痴女のフルマラソン挑戦記~』(以上秋田書店刊)、『晴太郎日記~いっしょに歩こう~』(講談社刊)がある。
國廣幸亜の公式ホームページ http://www.geocities.jp/ mitsutamahouse/
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