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鎌倉ベルの会がおくる「家庭介護のコツとチエ」

食材買出しにまつわるお話あれこれ

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 お弁当の献立が決まれば、次は食材の買出し。
 魚、肉は地元の商店に頼んで、配達してもらいますが、野菜や乾物などは主にスーパーに行って、献立担当者が選んで購入しています。
 100人分のお弁当ですが、お弁当箱に詰めるには食卓の一皿分より少なめです。目安として料理の本に記載されている4人分の材料の10倍の量を100人分としています。しかし品数が7~8品なので、食材も多種にわたり、非常にたくさんの量になります。

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 ブロッコリーのような嵩(かさ)のあるものは、1個を6人から7人に分けても、100人分となると17個は必要で、スーパーの籠が3つになります。
 インゲンを一人1本として一袋に何本入っているか袋の外からざっと数えて、100人分なら何袋必要か? この大根は何等分できるかしら? こんにゃく1枚を8等分か10等分かで必要な枚数が変わり、このように割り算、掛け算の繰り返しで買い物をしています。

 こういう作業が、実は思わぬところで役立ちました。昨年海外旅行の折のことです。
 お金の換算が同行の人よりも私のほうが早く、面倒がらずにしていることに気づきました。これは計算しながらの買い物が身に付いたおかげではないかと思っています。
 海外で役立つベルの会なのです。

 買い物量が多いため、レジでも時間がかかります。後ろの人のイライラが背中に突き刺さることもあります。
 ある時はたくさんのイチジクを抱えて待っていると、同じ列の方から、「そんなにたくさん買って、どうされるのですか?」と訊ねられ、「高齢者向けのお弁当つくりで、寒天で固めたイチジクゼリーを作るのです」と、レジ待ちで見知らぬ方にベルの会のPRとミニ料理講習をしたこともありました。

 お弁当もおいしさだけでなく栄養的にも優れたものをめざすため、月に1回程度、栄養計算をしています。
 ほとんどの栄養素は基準を満たしているのですが、カルシウムだけはいつも足りません。ジャコ、昆布を心して使っていますが、一度に何十グラムも口にするものではないので、それほど摂取できないのです。
 何とか基準に達したいと、乳製品を使って、それもカルシウム含有量が牛乳より高いスキムミルクを加えた「ミルク白玉」を献立に入れました。
 ところがスキムミルクがスーパー3軒とも品切れ。それほど買う人が多い商品でもないのにどうして?と思いつつ、少し離れた個人商店へおもむき、ようやく一袋見つけました。数日前テレビでスキムミルクダイエットが放送されたため急に売れ出し、品切れだったのです。
 さいわい残りの一袋のおかげでそのお弁当のカルシウム量は満たすことができましたが、テレビ放送の影響力、ダイエット志向の強いことに改めて驚きました。
 このように家庭のためだけの買い物では得られない体験をしています。

 「御馳走」とは、おいしいものを走り廻って調達することからきた言葉だそうです。重い食材を抱えてスーパーと調理場である福祉センターとの何回もの往復。予算内での四則計算。産地の確認もしなければなりません。
 重労働で、面倒なことですが、こういう作業がおいしく喜んでいただけるお料理へつながるのです。それに体を使い、頭を使うことは脳と体の活性化につながって、自らを高めていく場になっています。

(Y.O)

コメント


そうです。お弁当の献立担当者の仕事はむしろ前日の材料調達に苦労の比重が大きいかもしれませんね。イチジクを沢山抱えて後ろの人から不審に思われたり、ちょっと冷や汗の時もありますね。
でもお馴染みの商店の方達は皆さんよく理解して下さり協力するお気持ちが嬉しかったり。思わぬ良い品を手に出来た時など、翌日の調理が楽しみになり、肩に乗っている重石が少し軽くなることも・・・。お弁当が調理場を出る頃、四則計算の技量?で、材料の仕入れが見事予算内に納まるのを確認できた時は、思わずピース!・・・しません?


投稿者: 饅頭小僧 | 2008年10月16日 09:46

献立当番はメニューを考える事と100人分の食材購入。献立を考える楽しみもありますが、暑い日、寒い日の買い物はちょっとしんどい時も。この細腕?に、じゃがいも50個を始め両腕に食い込まんばかりの野菜・・それでも3時になってすべて出来上がり今日の計算もばっちり!の時にはほっと一息。全員が一丸となって目的は一つ、安全で美味しいお弁当をお届けすること。これからもお弁当を楽しみに待って下さる利用者さんを思い浮かべながら私たちも頭の体操、腕力強化に努めましょう!!


投稿者: フレちゃん | 2008年10月19日 21:10

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プロフィール
NPO法人鎌倉ホームヘルプ協会ベルの会
1991年に会員制による非営利有償の配食・ホームヘルプサービス団体として発足。2002年にNPO法人化。介護保険発足後は訪問介護事業に加え、地域支援型のホームヘルプサービスと週2回の配食サービスを行っている。利用会員235名、協力会員121名、賛助会員40名。鎌倉の食材を用いてつくられる季節感あふれるお弁当は、長年愛好するファンが多い。
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