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露木先生の受験対策講座

露木 信介(つゆき しんすけ)

プロフィール露木 信介(つゆき しんすけ)

社会福祉士(認定社会福祉士・医療分野、認定医療社会福祉士)、社会福祉学修士。
 現在、東京学芸大学教育学部で教員をするとともに、埼玉県立大学をはじめ他大学や他専門学校での非常勤講師、現場におけるスーパービジョンや職員研修などを行っている。昨年までは、病院でチーフ・ソーシャルワーカーとして管理業務や相談業務を行っていた。
 受験関係では、社会福祉士、精神保健福祉士、介護福祉士等の養成講座の講師、受験テキストや模擬試験問題の作成、受験対策講座の講師などを行っている。

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第13回 「保健医療サービス」のポイント

 さて、今回は、「保健医療サービス」の具体的な内容、ポイントについて解説していきたいと思います。今回も、公益財団法人社会福祉振興・試験センターが示す出題基準に即した内容で整理していきます。

本科目のねらい

 本科目の出題基準によると、大項目として、1.医療保険制度、2.診療報酬、3.保健医療サービスの概要、4.保健医療サービスにおける専門職の役割と実際、5.保健医療サービス関係者との連携と実際の5項目があげられています。

第29回試験をみてみると…

 本科目は、内容的に出題基準全体を網羅する内容でした。具体的には、例年出題されている「国民医療費の概況」をはじめ、医療保険制度、医療機関の基準について問われ、医師や看護師、理学療法士、言語聴覚士などの他職種の理解、保健所の機能、医療ソーシャルワーカーが行う相談支援の事例問題が出題されました。

 本科目の重要項目、例えば、国民医療費、医療保険制度や診療報酬制度、地域・医療連携(地域包括ケア)、医療法、保健医療政策、患者の権利を守る方策などについてはしっかり整理しておきましょう。

 以上のことから、今後も、国民医療費や診療報酬制度、他職種の役割・機能(医療ソーシャルワーカーの業務指針、対応事例含む)、地域・医療連携に関する項目は出題される可能性が高く、これにインフォームドコンセントや患者の権利について整理しておく必要がありそうです。

 では、出題基準で取り扱われる5項目をもとに整理していきます。

各項目の詳細について

1.医療保険制度

 本項目では、医療保険制度の概要、医療費に関する政策動向についての整理が必要です。具体的には、高額療養費制度の概要など、昨今の医療に関する動向がポイントとなります。高額療養費制度については、臨床の現場でも必要となる知識です。今後、事例問題などでも問われる可能性があるため、この内容についてはよく理解しておいてください。

 第29回試験では、例年出題される「平成25年度国民医療費の概況(厚生労働省)」に基づく、国民医療費の詳細について問われました。また、第28回試験の問題70では、高齢者に対する医療保険制度、本制度における給付と負担について問われています。内容としては、かなり詳細な内容ですが、過去問をベースに整理しておきましょう。また、第27回試験では、医療保険の高額療養費制度について問われています。高額療養費制度(自己負担限度額)については、平成27年1月診療分より、70 歳未満の所得区分が3区分から5 区分に細分化されます。また、高額療養費制度の基礎知識として、「世帯合算」や「多数該当」についても必ず確認しておきましょう。簡単に解説しておくと、高額療養費制度とは、「家計に対する医療費の自己負担が過重なものにならないように〈月ごと〉の自己負担限度額を超えた場合に、その超えた金額を支給する制度」です。また、この自己負担限度額の支給が〈直近〉の12ヶ月の間に4回以上となる場合に、自己負担限度額が引き下げられ、これを「多数該当」といいます。

 毎年出題されている内容としては、国民医療費についてです。こちらは、「平成26年度国民医療費の概況(厚生労働省)を基に、必ずチェックしておきましょう。

2.診療報酬

 本項目では、診療報酬制度の概要についての理解が重要です。具体的には、多様な居住の場における在宅療養、ターミナルケアを支援する診療報酬制度などの知識が必要となります。また、医療連携やチーム医療における点数や用件などに関する内容や診療報酬における社会福祉士の評価などについても整理しておくとよいでしょう。実際に、臨床場面でも医療ソーシャルワーカー(社会福祉士)は、この診療報酬や医療制度などの影響を受けて支援を行っています。また、近年の診療報酬の改定によって、医療ソーシャルワーカー(社会福祉士)の設置や介入が診療報酬として認められたものがあります。これらの内容については、テキストワークブックなどを参考に、最新の改訂動向もふまえて整理しておきましょう。

 第29回試験では、本項目からは出題されていませんが、第28回試験では、問題72で「本制度」の詳細が問われています。内容としては「DPC対象病院の入院医療にかかる費用(包括医療費制度)」「訪問看護」「在宅医療の往診」「療養病床の入院基本料」「退院調整加算」などが問われました。また、第26回試験では、問題72で「我が国の診療報酬制度」について問われました。非常に、基本的な内容です。こちらについては、過去問をベースに整理しておいてください。ちなみに、第25回試験では、問題72で診療報酬制度について、DPC制度や点数表、診療報酬の改定などが問われました。基本的なことですが、診療報酬とは、保険医療機関や保険薬局が保健医療サービスに関する対価として保険者から受け取る報酬のことで、この報酬は点数で表示されることから「点数表」と称されています。医療保険では、1点10円で換算し、診療報酬は、「医科」「歯科」「調剤」に分かれています。もう一歩踏み込んでおくと、診療報酬は、原則2年毎に改定され、厚生労働大臣が中央社会保険医療協議会の議論を踏まえて決定されます。

 本項目の、診療報酬については、前項の国民医療費同様に毎年出題されているので、必ず学習しておきましょう。