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張先生の受験対策講座

張 百々代(はり ももよ)

受験勉強のガイド役となるのがこのコーナーです。受験対策のプロである張(はり)先生が、あなたの合格までの道のりをサポートします。

プロフィール張 百々代(はり ももよ)

精神保健福祉士・社会福祉士。児童養護施設、老人福祉施設での勤務を経て福祉系専門学校講師に。
現在は受験対策講座講師、各大学での受験対策に従事しており、第三者後見人として精神障害者・知的障害者の成年後見活動にも携わっている。

第20回 権利擁護と成年後見制度

 皆さん、こんにちは。今回は「権利擁護と成年後見制度」を取り上げます。この科目は難しいと思われがちですが、受験対策として求められている内容は限定されていますので、出題基準を丁寧に学習しておけば、合格点は十分にクリアできます。

 では、まず前回の保健医療サービスの課題の解説をしておきましょう。

第20回 精神保健福祉士国家試験 「保健医療サービス」

問題74 医療法の内容に関する次の記述のうち、正しいもの1つ選びなさい。

  • 1 病院又は診療所の管理者は、入院時の治療計画の書面の作成及び交付を口頭での説明に代えることができる。
  • 2 市町村は、地域における現在の医療提供体制の把握と将来の医療需要の推計を勘案し、地域医療構想を策定することができる。
  • 3 病床機能報告制度に規定された病床の機能は、急性期機能、回復期機能、慢性期機能の三つである。
  • 4 一般病床、療養病床を有する病院又は診療所の管理者は、 2 年に1 度、病床機能を報告しなければならない。
  • 5 病院、診療所又は助産所の管理者は、医療事故が発生した場合には、医療事故調査・支援センターに報告しなければならない。

正答 5

解答解説

  • 1 誤り。入院診療計画書の作成と交付を、口頭の説明に代えることはできません。病院又は診療所の管理者は、患者を入院させたときは、患者の診療を担当する医師又は歯科医師によって、患者が入院して7日以内に入院診療計画書を作成し、患者又はその家族にその計画書を交付し、適切な説明が行われるようにしなければなりません。入院診療計画書の書面の作成、交付は義務づけられており、これを口頭での説明に代えることはできません。入院診療計画書には、患者の病名、症状、治療計画、検査・手術の内容・日程、推定される入院期間、リハビリテーション計画などが記載されます。
  • 2 誤り。地域医療構想を策定するのは、都道府県です。都道府県は、医療提供体制整備のための医療計画の策定が義務づけられており、その計画のなかに、地域医療構想を盛り込まなければならないとされています。地域医療構想は、2025年の医療需要と病床の必要量を、機能ごとに推計し、在宅医療等の医療需要を推計するもので、都道府県内の構想区域としては、二次医療圏単位で策定することとされています。
  • 3 誤り。病床機能報告制度に規定された病床の機能は、高度急性期機能、急性期機能、回復期機能、慢性期機能の4種類です。医療機関自身が、現在の医療機能と将来の方向性を自ら選択し、病棟単位で報告することとされています。
  • 4 誤り。一般病床・療養病床を有する病院・有床診療所の管理者は、1年に1度、10月に、病床機能を都道府県知事に報告することが義務づけられています。都道府県は、これらの報告に基づく情報を活用し、「医療計画」において、その地域に相応しい「地域医療構想」を策定することになっています。
  • 5 正しい。病院等の管理者は、医療事故が発生した場合には、速やかにその原因を明らかにするために必要な「医療事故調査」を行わなければなりません。病院の管理者はまず、遺族に対し説明をすることが義務づけられています。遺族への説明後、医療事故調査・支援センターに報告しなければなりません。報告を受けた医療事故調査・支援センターは、情報の整理、分析を行い、報告した管理者に対して分析結果を報告します。また、医療事故調査従事者に対する研修の実施、医療事故調査の相談、情報提供・支援、医療事故再発防止のための普及啓発、その他、医療の安全確保のために必要な業務を行います。

 いかがでしたか。「保健医療サービス」は、医療保険制度の概要、診療報酬、医療法に規定されている医療提供施設、病院類型、医師や看護師などの医療専門職の役割、地域医療における連携等をよく学習しておきましょう。

 では、今回の「権利擁護と成年後見制度」について、出題基準をもとに過去の出題傾向を分析し対策を立てていきたいと思います。