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張先生の受験対策講座

張 百々代(はり ももよ)

受験勉強のガイド役となるのがこのコーナーです。受験対策のプロである張(はり)先生が、あなたの合格までの道のりをサポートします。

プロフィール張 百々代(はり ももよ)

精神保健福祉士・社会福祉士。児童養護施設、老人福祉施設での勤務を経て福祉系専門学校講師に。
現在は受験対策講座講師、各大学での受験対策に従事しており、第三者後見人として精神障害者・知的障害者の成年後見活動にも携わっている。

第16回 社会保障

 皆さんこんにちは。受験勉強は順調に進んでいますか。社会福祉振興・試験センターのホームページに、第21回の精神保健福祉士国家試験の「試験概要」と「受験申し込み手続き」が掲載されています。

 試験日は、昨年と同様、2月の初頭の平成31年2月2日(土)に専門科目、3日(日)の午前に共通科目となっています。受験申込書の受付期間は、平成30年9月6日(木)から10月5日(金)まで(消印有効)です。

 前もって受験の申し込みに必要な書類『受験の手引』を取り寄せる必要があります。『受験の手引』は、請求してから手元に届くまでには数日間かかるので、7月下旬から、遅くとも9月28日(金)までに請求しましょう。

 請求すると『受験の手引』は、8月上旬以降に順次発送されます。社会福祉振興・試験センターのホームページから請求することもできますが、その場合は7月下旬に請求窓口が開設されますので、今から受験手続きの準備をしておきましょう。

 今回は「社会保障」を取り上げます。近年、難易度が高くなっています。各制度を細部まで丁寧に学習し、実際の適用を想定して学習していきましょう。今回は全体を概観した後、わが国の公的医療保険制度と年金保険制度等の沿革について詳しく取り上げていきたいと思っています。

 では、最初に前回の課題の解説をしていきたいと思います。

第20回 精神保健福祉士国家試験 「福祉行財政と福祉計画」

問題42  現行の地方公共団体の事務に関する次の記述のうち、正しいもの1つ選びなさい。

  • 1 地方公共団体の事務は、機関委任事務、法定受託事務、自治事務の3つに分類される。
  • 2 社会福祉法人の認可事務は、自治事務である。
  • 3 生活保護の決定事務は、法定受託事務である。
  • 4 児童扶養手当の給付事務は、自治事務である。
  • 5 養護老人ホームへの入所措置は、機関委任事務である。

正答 3

解答解説

  • 1 誤り。機関委任事務は、1999(平成11)年制定の地方分権一括法によって廃止されており、現在はありません。現在の地方公共団体の事務は、法定受託事務と自治事務の2種類に分類されています。法定受託事務とは地方自治法に規定されている事務で、委託者からの助言・勧告・資料の提出要求、同意、許可、認可、承認、代執行、協議等権力的関与が認められています。法令の範囲内で条例制定権があり、行政処分、不作為は審査請求の対象となっています。
  • 2 誤り。社会福祉法人の認可事務は、法定受託事務です。法定受託事務には、本来国が処理すべき事務のうち都道府県、市町村・特別区に委託される第1号法定受託事務と、本来都道府県が処理すべき事務のうち市町村・特別区に委託される第2号法定受託事務の2種類があります。社会福祉法人の認可事務は、第1号法定受託事務に該当します。
  • 3 正しい。生活保護の決定実施は、第1号法定受託事務です。人権に深くかかわる事務は、第1号法定受託事務になっており、これ以外に、児童扶養手当・特別児童扶養手当の支給等が該当します。
  • 4 誤り。児童扶養手当の給付事務は、前述のとおり、第1号法定受託事務です。自治事務とは、法定受託事務以外の事務のことです。自治事務についても、委託された側には条例制定権があります。助言・勧告・資料提出要求・協議・是正の要求等の国からの関与が認められていますが、国による代執行権はありません。
  • 5 誤り。養護老人ホームへの入所措置は、自治事務です。このほか、自治事務には、社会福祉関係法による措置、福祉サービス利用者からの費用徴収、単独事業、介護保険事務、国民健康保険事務、障害者手帳交付事務、児童福祉・老人福祉・障害者福祉サービスの利用、養護老人ホーム入所措置等があります。

 いかがでしたか。「福祉行財政と福祉計画」では、「福祉行政」「福祉財政」「福祉計画」の分野を、バランスよく学習しておきましょう。

 では今回の「社会保障」について、近年の出題実績を分析しながら、出題傾向と対策について考えていきたいと思います。