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張先生の受験対策講座

張 百々代(はり ももよ)

受験勉強のガイド役となるのがこのコーナーです。受験対策のプロである張(はり)先生が、あなたの合格までの道のりをサポートします。

プロフィール張 百々代(はり ももよ)

精神保健福祉士・社会福祉士。児童養護施設、老人福祉施設での勤務を経て福祉系専門学校講師に。
現在は受験対策講座講師、各大学での受験対策に従事しており、第三者後見人として精神障害者・知的障害者の成年後見活動にも携わっている。

第10回 人体の構造と機能及び疾病

 皆さんこんにちは。今回からいよいよ共通科目に入っていきます。共通科目は科目数が多く、苦手な科目があるかもしれませんね。

 共通科目のなかには、知識を積み重ねることが求められる科目と、考え方などの理解が求められる科目に分類されます。今回取り上げる「人体の構造と機能及び疾病」は、どちらかというと、各分野における知識を確実に積み上げていくことで対応できる科目です。ただ、範囲が広く知識の絶対量を求められますので、油断せずに全体をもらさず学習していきましょう。

 では、最初に前回の課題の解説をしておきましょう。

第20回精神保健福祉士国家試験 「精神障害者の生活支援システム」

問題75 包括型地域生活支援プログラム(ACT)に関する次の記述のうち、正しいもの2つ選びなさい。

  • 1 24 時間365 日体制の支援を行う。
  • 2 スタッフ一人に対して、担当する利用者は30 人以下が最適とされている。
  • 3 多職種で構成されるチームアプローチで行う。
  • 4 通所型の支援システムである。
  • 5 支援対象は、軽度の精神障害者である。

正答1、3

解答解説

  • 1 正しい。包括型地域生活支援プログラム(ACT)は、利用者の不安が強いときや再発の危険が高まっているとき等、いつでも連絡できるよう、夜中の電話に対応したり、必要に応じて自宅に訪問できるように、24時間、365日の体制で、アウトリーチによる包括的な支援を行います。
  • 2 誤り。包括型地域生活支援プログラム(ACT)では、十分なきめの細かい対応ができるよう、スタッフ1人に対しては、担当する利用者は10人以下とされています。ニーズに基づく支援ですから、ニーズに応じて柔軟な支援を行います。支援期間は限定せず、ニーズがある間は支援を継続し、ACTへのニーズが解消された場合は、利用者とチームとの合意によって、一般的な地域のサービスに移行します。
  • 3 正しい。包括型地域生活支援プログラム(ACT)は、包括的なサービスを提供することを基本としていますから、医療、保健、福祉関係者の多職種によるチームの連携によって支援が進められます。チームのメンバーは、精神科医、看護師、ソーシャルワーカー、作業療法士、カウンセラー、臨床心理技術者、薬物依存治療の専門家、就労支援の専門家等で構成されますが、ぴあスタッフ等が入る場合もあり、当事者がメンバーに入ることによって、当事者の視点や体験が共有できるというメリットが生まれます。
  • 4 誤り。包括型地域生活支援プログラム(ACT)は、通所型ではなく、訪問型の支援システムです。利用者の不安が強いときや再発の危険が高まっているとき等、いつでも連絡できるよう、夜中の電話に対応したり、必要に応じて自宅に訪問できるように、24時間、365日の体制で、アウトリーチによる包括的な対応を行います。
  • 5 誤り。支援対象は、重度の精神障害者です。ACTの利用者は、18歳以上の重度精神障害者で、長期で継続的な支援を必要とする者とされています。わが国のACTネットワークによるACTの標準モデルによると、具体例として、統合失調症・双極性感情障害・重症うつ病を主診断としてあることや、主診断が発達障害・知的障害(IQ50以下)ではないこと、日常生活機能として、独力では日常生活・安全管理・危機回避などや社会生活が営めない状態が6か月以上続いていること等があげられています。

 いかがでしたか。「精神障害者の生活支援システム」ではこのほか、精神障害者の就労や住居等の具体的な生活を支える法制度やサービスに関する出題が多いので、居住支援と就労支援関係を中心に、他の分野もよく学習しておきましょう。

 では今回は、「人体の構造と機能及び疾病」について、出題基準をもとに過去問を分析して出題傾向を把握し、頻出分野に焦点をあてて対策を立てていきたいと思います。