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張先生の受験対策講座

張 百々代(はり ももよ)

受験勉強のガイド役となるのがこのコーナーです。受験対策のプロである張(はり)先生が、あなたの合格までの道のりをサポートします。

プロフィール張 百々代(はり ももよ)

精神保健福祉士・社会福祉士。児童養護施設、老人福祉施設での勤務を経て福祉系専門学校講師に。
現在は受験対策講座講師、各大学での受験対策に従事しており、第三者後見人として精神障害者・知的障害者の成年後見活動にも携わっている。

第9回 精神障害者の生活支援システム

 皆さん、こんにちは。学習に励んでおられることと思います。今回で専門科目は最後になりますね。各科目の出題範囲と出題傾向を頭に入れながら、ポイントを絞って学習を続けていきましょう。

 今回は、「精神障害者の生活支援システム」を取り上げます。この科目は、精神障害者の生活を支援するために必要な居住支援や就労支援のシステムと、精神保健福祉士の役割についての知識が求められています。精神障害者を地域で包括的に支援するための具体的な方法について、諸制度を含めて十分に学習しておきましょう。

 では最初に前回の課題の解説をしておきましょう。

第20回 精神保健福祉士国家試験 「精神保健福祉に関する制度とサービス」

問題62 精神医療審査会に関する次の記述のうち、正しいもの1つ選びなさい。

  • 1 市町村に設置が義務づけられている。
  • 2 委員に精神障害当事者を含むことが義務づけられている。
  • 3 自立支援医療(精神通院医療)の支給認定を行う。
  • 4 精神障害者保健福祉手帳の交付決定を行う。
  • 5 処遇改善請求に関する審査を行う。

正答5

解答解説

  • 1 誤り。精神医療審査会は、都道府県と指定都市に設置が義務づけられています。精神障害者の人権を護るために、精神保健福祉法に規定されており、医療保護入院や措置入院等の入院の要否、入院中の処遇の要否の審査等を行います。精神医療審査会の事務局は、精神保健福祉センターに設置することになっています。
  • 2 誤り。精神医療審査会の委員に、精神障害者当事者を含むという義務づけはありません。精神医療審査会の委員は、精神障害者の医療に関し学識経験を有する者(精神保健指定医)、精神障害者の保健または福祉に関し学識経験を有する者及び法律に関し学識経験を有する者のうちから、都道府県知事が任命します。委員の人数は、精神保健指定医が2名以上、精神障害者の保健または福祉に関し学識経験を有する者が1名以上、法律に関し学識経験を有する者が1名以上の、計5名とされており、合議体の数は実情に応じて知事が決めることができます。
  • 3 誤り。自立支援医療(精神通院医療)の支給認定を行うのは、都道府県知事です。都道府県知事は、精神通院医療の申請を受けたら、精神通院医療の要否について精神保健福祉センターにおいて判定させ、その報告を受けて速やかに、支給認定を行うかどうかを決定します。都道府県知事は、支給認定を行うことを決定したときは自立支援医療受給者証を、支給認定を行わない決定をしたときはその通知書を、精神障害者の居住地を管轄する市町村長を経由して、申請者に交付します。
  • 4 誤り。精神障害者保健福祉手帳の交付決定を行うのは、都道府県知事または指定都市の長です。都道府県知事または指定都市の長は、市町村長を経由して提出された精神障害者保健福祉手帳の申請に対して、精神保健福祉センターに判定を行わせ、その判定に基づいて、手帳の交付決定を行います。市町村長は、新規交付・更新申請の受付、申請者に対する手帳の交付、更新事項を記載した手帳の交付等の事務を行います。
  • 5 正しい。都道府県知事は、入院患者等から処遇改善請求を受けたら、精神医療審査会に審査を行わせます。医療審査会はその処遇が適当であるかどうかについて審査し、その結果を都道府県知事に報告します。都道府県知事は審査結果の報告を受けて、病院の管理者に対して、改善命令等の必要な措置を行使し、その内容を、請求者や関係者に通知することになっています。

 いかがでしたか。では今回の「精神障害者の生活支援システム」について、出題基準と過去の出題実績をもとに、頻出分野を中心に傾向と対策を見ていきたいと思います。