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張先生の受験対策講座

張 百々代(はり ももよ)

受験勉強のガイド役となるのがこのコーナーです。受験対策のプロである張(はり)先生が、あなたの合格までの道のりをサポートします。

プロフィール張 百々代(はり ももよ)

精神保健福祉士・社会福祉士。児童養護施設、老人福祉施設での勤務を経て福祉系専門学校講師に。
現在は受験対策講座講師、各大学での受験対策に従事しており、第三者後見人として精神障害者・知的障害者の成年後見活動にも携わっている。

中央法規の
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第24回 精神保健福祉の理論と相談援助の展開

 皆さん、こんにちは。今回は「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」を取り上げます。精神障害者を支援するための援助の理論は、精神保健福祉士として実践現場で求められる大切な知識ですから、分野ごとに整理しながら、確実に学習しておきましょう。

 では、最初に前回の課題の解説をしておきましょう。

第19回 精神保健福祉士国家試験 「精神保健福祉相談援助の基盤」

問題27 次の記述のうち、精神障害者の権利擁護を行う際の調整機能の説明として、正しいもの1つ選びなさい。

  • 1 クライエントのニーズと制度を結び付けるために、仲介・媒介することである。
  • 2 法制度の改正・改革に向けた活動や、新たなサービスづくりを行うことである。
  • 3 クライエント自身に、自らのニーズと権利に気付きをもたらすことである。
  • 4 自分の権利主張が難しい状況にあるクライエントを支援することである。
  • 5 多様な立場の人々に対して、精神障害に関する理解を求めることである。

正答 1

解答解説

  • 1 正しい。調整的機能とは、クライエントと制度の間に立ち、当事者のニーズと制度のサービスや資源を調整し結合させる仲介者としての機能です。ケースアドボカシー(パーソナルアドボカシー)の役割で、精神障害者に対するケースマネジメントは、この調整的機能に該当します。
  • 2 誤り。法制度の改正・改革に向けた活動や、新たなサービスづくりを行うのは、変革の機能です。変革の機能とは、クライエントの権利が侵害されるような状況に対して、制度やサービスの整備、拡充、資源の開発を求めていく機能で、クラスアドボカシー(システムアドボカシー)に該当します。
  • 3 誤り。クライエント自身に自らのニーズと権利に気づきをもたらすことは、発見の機能です。クライエントも気づいていない権利侵害に対する問題を発見し、クライエント自身がそのことに気づくことができるようにその問題を提起していく役割、また生活課題を抱え援助を必要としている人を発見する等の役割があります。
  • 4 誤り。自分の権利主張が難しい状況にあるクライエントを支援するのは、ケースアドボカシーです。アドボカシーの分類には、アドボカシーの担い手による分類と、アドボカシーの対象者による分類があります。対象者による分類のなかに、ケースアドボカシーとコーズアドボカシーがあります。ケースアドボカシーとは、個人とその家族等の、ミクロレベルの個別の権利を護るための働きで、さまざまな理由で権利のための声を上げられないケースの代弁を行ったり、権利侵害が行われているケースの権利の回復、また、個々のケースにおける権利侵害を予防する権利擁護等が該当します。ケースアドボカシーは、パーソナルアドボカシーともいいます。
  • 5 誤り。多様な立場の人々に対して、精神障害に関する理解を求めることは、精神障害者に対する啓蒙・啓発活動に当たります。2011(平成23)年の障害者基本法改正により、障害者の権利条約に規定されている社会的障壁の概念が盛り込まれ、障害者総合支援法改正によって、社会的障壁の除去のために、市町村の地域生活支援事業の必須事業として新たに「理解促進・啓発事業」が規定されました。この事業の目的は、地域住民が障害者を正しく理解することを促進・啓発して、社会的障壁の一つである、こころのバリアを取り除くことによって障害者の権利を擁護していくことにあります。

 いかがでしたか。この科目では、相談援助の対象・価値・意義や、関連専門職、権利擁護、チームアプローチなど、価値や倫理などについて理解を深めておきましょう。

 では「精神保健福祉の理論と相談援助の展開」を取り上げていきたいと思います。この科目では、精神科リハビリテーション、ケースワーク、グループワークの特質と、それぞれの展開、面接技術、スーパービジョンとコンサルテーション、地域移行支援、ケアマネジメント、ネットワーキング等、幅広い分野の援助技術についての学習が求められます。

 今回は、精神科リハビリテーションについて取り上げていきたいと思います。