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張先生の受験対策講座

張 百々代(はり ももよ)

受験勉強のガイド役となるのがこのコーナーです。受験対策のプロである張(はり)先生が、あなたの合格までの道のりをサポートします。

プロフィール張 百々代(はり ももよ)

精神保健福祉士・社会福祉士。児童養護施設、老人福祉施設での勤務を経て福祉系専門学校講師に。
現在は受験対策講座講師、各大学での受験対策に従事しており、第三者後見人として精神障害者・知的障害者の成年後見活動にも携わっている。

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第15回 福祉行財政と福祉計画

 皆さんこんにちは。今回は「福祉行財政と福祉計画」を取り上げます。この科目は苦手な受験生が多いようですが、「福祉行政分野」「福祉財政分野」「福祉計画分野」として整理して学習していくと、理解が進みます。是非、今回の学習をきっかけに得意科目にしていってください。

 では、まず前回の課題の解説をしておきましょう。

第19回 精神保健福祉国家試験 「地域福祉の理論と方法」

問題33 イギリスの各種の報告書における地域福祉に関する次の記述のうち、最も適切なもの1つ選びなさい。

  • 1 シーボーム報告(1968 年)は、社会サービスにおけるボランティアの役割は、専門家にできない新しい社会サービスを開発することにあることを強調した。
  • 2 エイブス報告(1969 年)は、地方自治体がソーシャルワークに関連した部門を統合すべきであることを勧告した。
  • 3 ウォルフェンデン報告(1978 年)は、地方自治体の役割について、サービス供給を重視した。
  • 4 バークレイ報告(1982 年)は、コミュニティを基盤としたカウンセリングと社会的ケア計画を統合した実践であるコミュニティソーシャルワークを提唱した。
  • 5 グリフィス報告(1988 年)は、コミュニティケアの基礎となるナショナル・ミニマムの概念を提唱した。

正答4

解答解説

  • 1 誤り。シーボーム報告は、従来の地方自治体における社会福祉サービスが、分野別に縦割りで行われていたことに対して、住民にとって必要なサービスを、地方自治体のなかに社会福祉サービス担当という1つの部局を設置し、総合的に対応すべきであるということを提言したものです。この報告に基づいて、1970年に「地方自治体社会サービス法」が制定されました。
  • 2 誤り。エイブス報告は、社会サービスにおけるボランティアの役割は、専門家の補完的役割ではなく、専門家にはできない、新しい社会サービスを開発することにある、ということが強調されたものです。地方自治体がソーシャルワークに関連した部門を統合すべきであることを勧告したのは、シーボーム報告です。
  • 3 誤り。ウォルフェンデン報告は、福祉供給体制を多元化すべきであるということを提唱し、福祉の供給主体を、公的部門、民間非営利部門、民間営利部門、インフォーマル部門の4種類に分類しました。そして、民間非営利部門を、行政では果たし得ない個別の細かいニーズにも対応し得る柔軟性をもち、要援護者とボランティアの仲介的役割を担いうる部門であると位置づけ、公的資金の投入などを含めて、その活動を育てていくべきであると提言しています。
  • 4 正しい。コミュニティケアを進めていくためには、ソーシャルワーカーは、単に従来のケースワークにとどまることなく、コミュニテイを基盤として、多元的な供給主体による社会資源を個別のニーズに適切に調整すること、ネットワークの開発、チームアプローチ、ソーシャルプランニング等を含めたコミュニティ・ソーシャルワークという働きが求められるとし、コミュニティワークをソーシャルワークの1つとして位置づけました。
  • 5 グリフィス報告は、コミュニティケアについては地方自治体が責任をもつべきこと、市場原理を導入し効率化を図るべきこと、ニーズと目標を明確にして計画に基づいた援助を行うべきこと、サービス購入者としての自治体の責任、利用者の権利を保障するための施設への監査指導や不服申立制度等が提言されました。この報告書を受けて制定されたのが、「国民保健サービスとコミュニティケア法」です。

 いかがでしたか。「地域福祉の理論と支援」では、地域福祉の理念、地域福祉の発展過程、社会福祉協議会、共同募金、民生委員、ニーズ把握、第三者評価などについても、十分に学習しておきましょう。

 では、今回の「福祉行財政と福祉計画」について、出題傾向を分析し、対策を立てていきたいと思います。この科目は大きく分けて、「福祉行政」「福祉財政」「福祉計画」という3つの分野から構成されています。