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張先生の受験対策講座

張 百々代(はり ももよ)

受験勉強のガイド役となるのがこのコーナーです。受験対策のプロである張(はり)先生が、あなたの合格までの道のりをサポートします。

プロフィール張 百々代(はり ももよ)

精神保健福祉士・社会福祉士。児童養護施設、老人福祉施設での勤務を経て福祉系専門学校講師に。
現在は受験対策講座講師、各大学での受験対策に従事しており、第三者後見人として精神障害者・知的障害者の成年後見活動にも携わっている。

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第42回「第19回 精神保健福祉士国家試験」専門科目の分析

 皆さん、厳しい寒さの中での受験、お疲れさまでした。28日、29日と、緊張の連続だったことと思います。今は、達成感と虚脱感、合格への不安が入り混じっているのではないでしょうか。

 第19回試験の出題形式は、昨年に続いて5肢択一問題をベースに5肢択二問題が散在するという形態でした。事例問題についても、短文事例と長文事例という出題形態は変わらず、全体的に例年通りだったといえるでしょう。

 受験された皆さんは、合格発表まで落ち着かない日々を過ごすことと思いますが、けあサポで解答速報が出ていますので、得点の目安を確認することができます。ただ、事例問題等で解釈の相違によって解答が分かれるものもあるので、5~6点の幅をもって予測しておくとよいでしょう。

 一番気になるのが合格ラインだと思いますが、ある程度の得点が取れている場合は、試験センターの発表があるまで、最後まであきらめずに希望をもっていきましょう。
 では今回は、専門科目の出題内容の分析をしていきたいと思います。

精神疾患とその治療

 精神医学的な専門的な知識を問う問題よりも、一般的、基礎的な知識で十分対応できる内容でした。

 毎年必ず出題されている脳の構造と機能については、今回は、神経との関連も含めて出題されていたのが目を引きました。ICD-10については、F4の「神経症性障害、ストレス関連障害および身体表現性障害」が出題されていましたが、ストレス関連障害という分類から、必然的に解答は導き出せる問題でした。認知症、精神疾患と症状、心理検査についても、基礎的知識で十分対応できる内容でした。
 解離性(転換性)障害の症状については、迷った方がおられたかもしれませんが、解離という意味がわかっていれば、解きやすかったでしょう。

 毎年出題される向精神薬と副作用は、少々難易度が高かったかと思います。賦活症候群の意味がわからずに、迷った受験生がいたかもしれません。同様に、認知療法の用語に関する問題も、自動思考という言葉の意味がわかれば解けたのではないでしょうか。

 データ関係で、「自殺対策白書」と「患者調査」から1問ずつ出題されていました。自殺対策白書のデータについては、数値というよりも、全体の傾向をどれだけ把握しているかが問われていました。患者調査についても、それほど難易度は高いものではなく、基礎的な知識で対応できるものでした。

 今回は、精神医学、医療と歴史の現状という分野からの出題はなく、統合失調や気分障害に特化した設問もありませんでしたが、全体的に見ると、出題基準に沿ったバランスの良い出題だったといえるでしょう。また難易度からみても、特に選択に悩む難しい問題は見受けられませんでした。

精神保健の課題と支援

 毎年難易度の高い科目で、今回も初出問題があり、科目全体の中でも最も難易度が高かったという印象です。

 発達理論については、午前科目の「心理学と心理的支援」と重複する内容でしたから、全ての選択肢はわからなくても、正答は選択できるように作成されていました。メンタルヘルス対策は定番問題で、過去にも出題されている内容ですから、根拠法をしっかり理解していれば問題はなかったでしょう。また、精神医療審査会についても極めて基礎的な内容でした。

 患者調査については、データに関するものではなく、調査方法や調査の法的位置づけという視点からの出題でした。要保護児童対策地域協議会、家庭内の問題の相談機関については、全体の相談支援体制についての幅広い知識を問う問題でした。

 難易度が高かったのは、災害時の精神保健活動に関する用語、精神作用物質の乱用対策と援助、精神保健に関する略称と日本語表記、mhGAP介入ガイドでした。
 特に、精神作用物質の乱用対策としてのハーム・リダクション、ブリーフ・インターベンションは、難易度が高かったといえるでしょう。mhGAP介入ガイドについても、内容を読みこんでいた方は少ないと思われます。