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張先生の受験対策講座

張 百々代(はり ももよ)

受験勉強のガイド役となるのがこのコーナーです。受験対策のプロである張(はり)先生が、あなたの合格までの道のりをサポートします。

プロフィール張 百々代(はり ももよ)

精神保健福祉士・社会福祉士。児童養護施設、老人福祉施設での勤務を経て福祉系専門学校講師に。
現在は受験対策講座講師、各大学での受験対策に従事しており、第三者後見人として精神障害者・知的障害者の成年後見活動にも携わっている。

第34回 障害者に対する支援と障害者自立支援制度

 皆さん、こんにちは。今回は、「障害者に対する支援と障害者自立支援制度」を取り上げます。精神保健福祉士は、精神障害者に関する制度だけではなく、障害者全般に関する幅広い知識が求められますので、障害者施策を十分に学習しておきましょう。
 まず前回の課題の解説をしておきます。

第18回 精神保健福祉士国家試験「社会保障」

問題53 国民年金制度の保険料に関する次の記述のうち、正しいもの1つ選びなさい。

  • 1 60歳以下の者が生活保護を受給している場合、生活扶助費に国民年金保険料分が加算される。
  • 2 20歳以上の学生は、学生を扶養する親の前年の所得が一定額以下である場合、学生納付特例制度を利用することができる。
  • 3 基礎年金の給付に要する費用に対する第三号被保険者の負担は、第一号被保険者全体の保険料負担から拠出されている。
  • 4 障害基礎年金を受給している場合、国民年金保険料の納付は免除される。
  • 5 若年者納付猶予制度により、保険料納付の猶予を受けた者が保険料を追納しなかった場合、当該期間の国庫負担分のみが老齢基礎年金の支給額に反映される。

正答4

解答解説

  • 1 誤り。生活保護の生活扶助を受けている者は、国民年金保険料は免除され、支払う必要はありませんから、国民年金保険料の加算はありません。20歳以上60歳未満の国民はすべて、国民年金に強制加入ですが、障害基礎年金受給権者と生活保護の生活扶助を受けている者は、国民年金の保険料は法定免除とされており、支払う必要はありません。
  • 2 誤り。20歳以上の学生の場合、本人の所得が一定額以下であるなら、家族の所得に関係なく、申請することによって、学生特例納付猶予制度の対象になり、保険料の支払いが猶予されます。学生特例納付猶予制度の対象となった期間は、老齢基礎年金受給資格期間の算定対象になります。ただ、年金額には反映されません。猶予していた期間については、過去10年に遡って追納することができ、追納した期間は年金額に反映されます。
  • 3 誤り。基礎年金の給付に要する費用に対する第三号被保険者の負担は、第3号被保険者を扶養している配偶者である第2号被保険者が加入している年金保険者が、基礎年金拠出金として拠出しているのであって、第1号被保険者全体の保険料負担から拠出されているのではありません。
  • 4 正しい。第1号被保険者保険料について、生活保護の生活扶助受給者と、障害基礎年金受給権者は、法定免除の対象になっており、国民年金保険料の支払いは免除されます。
  • 5 誤り。若年者納付猶予制度で、保険料納付の猶予を受けた者が、保険料を追納しなかった場合は、年金額には一切反映されず、国庫負担分の老齢基礎年金の支給はありません。国庫負担分の老齢基礎年金の支給があるのは、法定免除と申請免除である、保険料支払いの免除対象者です。

 いかがでしたか。「社会保障」は、範囲が広く学習量が求められますが、必須内容を整理して、確実な知識を身につけておいてください。では今回の「障害者に対する支援と障害者自立支援制度」に入っていきましょう。

 この科目は、障害者に関する施策の法改正や制度改正がありましたので、その内容を整理しておくことをおすすめします。また、障害者総合支援法における障害者自立支援制度については、毎年3問から4問の出題があります。利用決定のプロセス、障害福祉サービスの種類やその内容、障害者支援施設や自立支援医療、地域生活支援事業、審査請求制度等をよく整理しておきましょう。また、国や市町村、都道府県のそれぞれの役割、指定サービス事業者の役割、国民健康保険団体連合会の役割なども確認しておきましょう。専門職の役割として、相談支援専門員やサービス管理責任者、サービス提供責任者等についても出題されていますのでよく理解しておくとよいでしょう。
 また、改正された障害者基本法、障害者虐待防止法、障害者雇用促進法等の障害者関連法や、医療観察制度、障害者手帳制度などの制度内容についても整理しておきましょう。

 今回は、障害者総合支援法における、行政の役割について取り上げていきたいと思います。

国の役割

 まず、障害者総合支援法における国の役割から見ていきたいと思います。国は、市町村・都道府県が行う自立支援給付、地域生活支援事業等、障害者総合支援法に基づく業務に関して必要な助言、情報提供等を行います。
 また、厚生労働大臣は、市町村、都道府県が行う障害福祉サービス、相談支援、地域生活支援事業の円滑な実施を確保するための基本指針を定めることとされています。
 以上のように、国は、障害者自立支援制度において、市町村と都道府県が行う障害福祉サービス等についての全体的な助言や情報提供を行い、都道府県障害者計画、市町村障害者計画の策定のための基本指針を定めて、制度を円滑に進めていく役割をもっています。

都道府県・市町村の役割

 市町村、都道府県とも、それぞれ、基本指針に即して「市町村障害福祉計画」「都道府県障害福祉計画」を策定することが義務づけられています。また、市町村、都道府県ともそれぞれ、障害者の施策に関して協議する協議会を設置することが、努力義務として規定されています。
 では次に、障害者総合支援法における都道府県と市町村のそれぞれの役割についてみていきましょう。

hari

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