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張先生の受験対策講座

張 百々代(はり ももよ)

受験勉強のガイド役となるのがこのコーナーです。受験対策のプロである張(はり)先生が、あなたの合格までの道のりをサポートします。

プロフィール張 百々代(はり ももよ)

精神保健福祉士・社会福祉士。児童養護施設、老人福祉施設での勤務を経て福祉系専門学校講師に。
現在は受験対策講座講師、各大学での受験対策に従事しており、第三者後見人として精神障害者・知的障害者の成年後見活動にも携わっている。

第19回 保健医療サービス

 皆さんこんにちは。試験まであと5か月になりましたね。受験の手続きを進めていきましょう。学習は進んでいますか。ポイントを絞った効率的な学習で力をつけていきましょう。

 今回は「保健医療サービス」を取り上げます。地域医療の推進、保健、医療、福祉の連携という、現代の保健医療の方向性と課題をふまえて学習していくとよいでしょう。

 ではまず、前回の課題の解説をしていきたいと思います。

第18回 精神保健福祉士国家試験 「低所得者に対する支援と生活保護制度」

問題65 生活保護法における扶養義務者に関する次の記述のうち、正しいもの1つ選びなさい。

  • 1 近年の法改正により、保護の開始の決定をしようとするときは、一定の扶養義務者に対する書面による通知を行う仕組みが導入された。
  • 2 保護の実施機関は、家庭裁判所の審判を経ずに、直系血族及び兄弟姉妹以外の者に扶養義務を負わせることができる。
  • 3 保護は、要保護者、その扶養義務者又はその他の親族の申請に基づいて開始される。
  • 4 夫婦間と子の老親に対する関係は、生活保護法の規定に基づき、その他の範囲に比べて強い扶養義務が課せられている。
  • 5 被保護者に対して扶養義務者が扶養の義務を履行しないとき、国は、その費用の全部又は一部を、その扶養義務者から徴収することができる。

正答 1

解答解説

  • 1 正しい。生活保護法改正により、新たに、法第24条第8項に、保護の実施機関は、扶養義務者が民法の規定による扶養義務を履行していないと認められる場合に保護の開始の決定をしようとするときは、あらかじめ、当該扶養義務者に対して書面をもって厚生労働省令で定める事項を通知しなければならないと、規定されました。
  • 2 誤り。保護の実施機関には、扶養義務を負わせる権限はありません。絶対的扶養義務者である、直系血族及び兄弟姉妹以外の者に扶養義務を負わせる必要がある場合について、民法第877条第2項に「家庭裁判所は、特別の事情があるときは、前項に規定する場合のほか、3親等内の親族間においても扶養の義務を負わせることができる」と規定されており、家庭裁判所の審判によって、扶養義務を負わせる決定が下されます。
  • 3 誤り。生活保護は、申請保護を原則としています。申請できるのは、要保護者、その扶養義務者、同居の親族です。親族であれば誰でも申請できるのではなく、同居している親族に限定されているということを覚えておきましょう。
  • 4 誤り。扶養義務について規定しているのは、生活保護法ではなく、民法です。扶養義務には絶対的扶養義務と相対的扶養義務があり、絶対的扶養義務は、配偶者、直系血族、兄弟姉妹に対するもので、相対的扶養義務より強い扶養義務が課せられています。
  • 5 誤り。被保護者に対して扶養義務者が扶養の義務を履行しないとき、その費用の全部または一部を、その扶養義務者から徴収することができるのは、都道府県ではなく、被保護者の費用を支弁した実施機関です。生活保護法第77条には、被保護者に対して民法の規定により扶養の義務を履行しなければならない者があるときは、その義務の範囲内において、保護費を支弁した都道府県又は市町村の長は、その費用の全部又は一部を、その者から徴収することができると規定されています。

 いかがでしたか。「低所得者に対する支援と生活保護制度」では、生活保護制度の詳細、生活保護の動向、自立支援プログラム、生活福祉資金貸付制度、ホームレス対策等の基礎的内容等についても整理しておきましょう。

 では、今回の「保健医療サービス」を取り上げていきたいと思います。近年の出題試験傾向を分析しながら、対策を考えていきたいと思います。