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張先生の受験対策講座

張 百々代(はり ももよ)

受験勉強のガイド役となるのがこのコーナーです。受験対策のプロである張(はり)先生が、あなたの合格までの道のりをサポートします。

プロフィール張 百々代(はり ももよ)

精神保健福祉士・社会福祉士。児童養護施設、老人福祉施設での勤務を経て福祉系専門学校講師に。
現在は受験対策講座講師、各大学での受験対策に従事しており、第三者後見人として精神障害者・知的障害者の成年後見活動にも携わっている。

第18回 低所得者に対する支援と生活保護制度

 皆さんこんにちは。学習は進んでいますか。忙しさの中での学習は困難を覚えることと思います。限られた時間の中で効率的な学習を進めていきましょう。

 今回は「低所得者に対する支援と生活保護制度」を取り上げます。この科目では、生活保護法をしっかり学習しておけば一定の得点を確保できますので、是非、生活保護法を習熟しておきましょう。

 また、生活保護法の改正、生活困窮者自立支援法の制定等、低所得者対策について、近年大きな改正や取り組みが進められていますので、特に注意して学習しておきましょう。

 では、最初に前回の課題の解説をしておきましょう。

第18回 精神保健福祉士国家試験 「障害者に対する支援と障害者自立支援制度」

問題56 「障害者差別解消法」に関する次の記述のうち、正しいもの1つ選びなさい。

  • 1 障害者基本法には、障害者差別の禁止についての基本的理念が定められていなかったため、この法律が制定された。
  • 2 人種を理由とする差別の禁止も包含した規定とされている。
  • 3 障害者の権利に関する条約を締結するための国内法制度の整備の一環として制定された。
  • 4 差別の解消の推進に関する政府の基本方針は、いまだ策定されていない。
  • 5 差別を解消するための支援措置として、新たに専門の紛争解決機関を設けることとされている。
  • (注)「障害者差別解消法」とは、「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」のことである。

正答 3

解答解説

  • 1 誤り。障害者基本法には、2011(平成23)年改正時に、障害者に対する差別禁止規定が盛り込まれています。障害者権利条約第2条を基に、障害者基本法の第4条で、「何人も、障害者に対して、障害を理由として、差別することその他の権利利益を侵害する行為をしてはならない」と規定し、「社会的障壁の除去」「合理的配慮の提供」が盛り込まれました。この障害者基本法の第4条に基づいて、障害者差別解消法が制定されました。
  • 2 誤り。障害者差別解消法は、障害を理由とする差別の解消を推進するための、基本的な事項や行政や事業者が採るべき措置について定めているもので、人種を理由とする差別の禁止を含むものではありません。この障害者差別解消法のもととなっている障害者の権利に関する条約の第2条には、「障害に基づく差別とは、障害に基づくあらゆる区別、排除又は制限であって、政治的、経済的、社会的、文化的、市民的その他のあらゆる分野において、他の者との平等を基礎として全ての人権及び基本的自由を認識し、享有し、又は行使することを害し、又は妨げる目的又は効果を有するものをいう」と規定されています。
  • 3 正しい。2013(平成25)年6月に制定された障害者差別解消法は、国連の「障害者の権利に関する条約」の締結に向けた国内法制度の整備の一環として制定されたもので、2016(平成28)年4月から施行されています。
  • 4 誤り。「障害を理由とする差別の解消の推進に関する基本方針」が、2015(平成27)年2月24日に閣議決定されています。法制定の背景、基本的な考え方、提示し、行政機関等及び事業者が講ずべき障害を理由とする差別を解消するための措置に関する共通的な事項として、法の対象範囲、不当な差別的取り扱い、合理的配慮についての具体的な例を挙げて示しています。
  • 5 誤り。紛争解決機関については、新たな機関は設置せず、既存の機関等の活用・充実を図ることとしており、国及び地方公共団体においては、相談窓口を明確にし、相談や紛争解決などに対応する職員の業務の明確化・専門性の向上などを図ることによって、障害者差別の解消の推進に資する体制を整備するものとするとしています。

 いかがでしたか。では、今回の「低所得者への支援と生活保護制度」について、出題基準に沿って近年の出題傾向を分析し、対策をたてていきたいと思います。