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張先生の受験対策講座

張 百々代(はり ももよ)

受験勉強のガイド役となるのがこのコーナーです。受験対策のプロである張(はり)先生が、あなたの合格までの道のりをサポートします。

プロフィール張 百々代(はり ももよ)

精神保健福祉士・社会福祉士。児童養護施設、老人福祉施設での勤務を経て福祉系専門学校講師に。
現在は受験対策講座講師、各大学での受験対策に従事しており、第三者後見人として精神障害者・知的障害者の成年後見活動にも携わっている。

第9回 精神障害者の生活支援システム

 皆さん、こんにちは。学習に励んでおられることと思います。今回で、専門科目は最後になりますね。各科目の出題範囲と出題傾向を頭に入れながら、ポイントを絞って学習を続けていきましょう。

 今回は、「精神障害者の生活支援システム」を取り上げます。この科目は、精神障害者の生活を支援するために必要な、居住支援や就労支援のシステムと、精神保健福祉士の役割についての知識が求められています。精神障害者を地域で包括的に支援するための具体的な方法について、諸制度を含めて十分に学習しておきましょう。

 では最初に前回の課題の解説をしておきましょう。

第18回 精神保健福祉士国家試験 「精神保健福祉に関する制度とサービス」

問題66 「医療観察法」に関する次の記述のうち、正しいもの1つ選びなさい。

  • 1 指定入院医療機関は、都道府県知事により指定される。
  • 2 入院先は、指定入院医療機関の中から付添人が決定する。
  • 3 指定医療機関の管理者は、地方裁判所の長と連携を図り、社会復帰に関する相談、援助などを行う。
  • 4 入院患者の外出、外泊は、外部評価会議の承認が必要である。
  • 5 指定入院医療機関の管理者の申請による退院は、地方裁判所の審判により決定する。
  • (注)「医療観察法」とは、「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律」のことである。

正答 5

解答解説

  • 1 誤り。指定入院医療機関を指定するのは、都道府県知事ではなく、厚生労働大臣です。医療観察法第16条第1項に、指定入院医療機関は、国、都道府県、特別独立行政法人が開設し、厚生労働大臣が指定するとされています。
  • 2 誤り。入院先は付添人が決定するのではなく、厚生労働大臣が選定します。地方裁判所の審判により、入院決定が下されたら、厚生労働大臣が選定した指定入院医療機関に入院することになります。
  • 3 誤り。指定入院医療機関の管理者が、社会復帰に関する相談、援助などを行う際に連携を図るのは、地方裁判所の長とではなく、保護観察所の長です。指定医療機関の管理者は、保護観察所長と連携し、社会復帰の促進、相談援助、関係機関との連絡調整を行わなければならないとされています。
  • 4 誤り。入院患者の外出、外泊については、指定入院医療機関の管理者の責任において行います。指定入院医療機関の管理者は、入院対象者を医学的管理の下に、指定入院医療機関の敷地外に、外出・外泊させることができるとされています。
  • 5 正しい。指定入院医療機関の管理者は、入院医療を行う必要がなくなったと判断した場合は、保護観察所長の意見を付して直ちに地裁に退院許可の申し立てをしなければならないとされており、地方裁判所の審判により退院が決定します。

 いかがでしたか。「精神保健の制度とサービス」では、精神保健福祉法に規定されている諸制度に精通しておきましょう。

 では今回の「精神障害者の生活支援システム」について、出題基準と過去の出題実績をもとに、頻出分野を中心に傾向と対策を見ていきたいと思います。