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張先生の受験対策講座

張 百々代(はり ももよ)

受験勉強のガイド役となるのがこのコーナーです。受験対策のプロである張(はり)先生が、あなたの合格までの道のりをサポートします。

プロフィール張 百々代(はり ももよ)

精神保健福祉士・社会福祉士。児童養護施設、老人福祉施設での勤務を経て福祉系専門学校講師に。
現在は受験対策講座講師、各大学での受験対策に従事しており、第三者後見人として精神障害者・知的障害者の成年後見活動にも携わっている。

第5回 精神保健福祉相談援助の基盤

 皆さんこんにちは。今回は、「精神保健福祉相談援助の基盤」を取り上げていきたいと思います。この科目は、精神保健福祉士としての相談援助にかかわる理念や価値という、援助の根幹にかかる内容になります。また、社会情勢の多様な変化に対して精神保健福祉士に求められている範囲や役割も一層広がり、重要になってきています。精神保健福祉士の法律上の位置づけや役割をしっかり押さえておきましょう。

 では最初に、前回の課題の解説をしていきたいと思います。

第18回 精神保健福祉士国家試験 「精神保健の課題と支援」

問題16 「労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度」に関する次の記述のうち、正しいもの1つ選びなさい。

  • 1 精神疾患に罹患している労働者を発見することが目的である。
  • 2 労働者数50人未満の事業場の事業者にも、実施義務がある。
  • 3 精神保健福祉士が検査の実施者となるためには、一定の要件を満たす必要がある。
  • 4 実施者は検査結果を、事業者に通知する義務がある。
  • 5 心理的負担の程度が高い労働者は、医師による面接指導を受ける義務がある。
  • (注)「労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度」とは、「労働安全衛生法」で定める「労働者の心理的な負担の程度を把握するための検査及びその結果に基づく面接指導の実施等を事業者に義務づける制度」のことである。

正答 3

解答解説

  • 1 × ストレスチェック制度の目的は、精神疾患に罹患している労働者を発見することではなく、労働者のストレスの程度を把握し、労働者自身のストレスへの気づきを促し、職場改善につなげて働きやすい職場づくりを進めることによって、労働者がメンタルヘルス不調となることを未然に防止する、一次予防を主な目的としたものです。
  • 2 × ストレスチェック制度の実施義務があるのは、労働者数50人以上の事業場の事業者です。労働者数50人未満の事業場の事業者については、当分の間努力義務とされています。
  • 3 ○ 精神保健福祉士と看護師については、検査の実施者となるためには厚生労働大臣が定めた一定の研修を受けなければなりません。事業者は労働者に対して、医師あるいは保健師、そして厚生労働大臣が定める一定の研修を修了した看護師あるいは精神保健福祉士によって、ストレスチェックを行うことになります。
  • 4 × 実施者は検査結果を、事業者にではなく、ストレスチェックを受けた労働者に対して、通知する義務があります。実施者は本人の了解なしに、事業者に対して個人情報である労働者の検査結果を通知することはできません。
  • 5 × ストレスチェックの検査結果で、心理的負担の程度の高い労働者は、自らの申し出によって、医師による面接指導を受けることができますが、面接指導を受ける義務はありません。本人からの申し出によって医師は面接をし、メンタルヘルス不調のリスクの評価と指導を行うことになります。

 いかがでしたか。では今回の「精神保健福祉相談援助の基盤」について、出題基準と過去問題の出題実績を分析しながら、頻出分野を中心に取り上げていきたいと思います。